抗がん剤治療の脱毛のために
スリールをお作りさせていただいて
治療後、部分ウィッグでの自毛デビューと
継続してカットカラーにご来店いただいていたNさまから
「残念なことに転移してしまいました」
とメールをいただきました。
治療後5年が過ぎていて、
このまま何事もないんだろうと勝手に思っていたのですが、私もショックでした。
脱毛前に昔ご使用だったスリールをお持ちいただいて、久しぶりに装着してみました。
新しく購入しようかとNさまは迷われていましたが、
全然問題無く使えることと、
何せ馴染んでいるので、
このまま調整してお使いなることになりました。
脱毛が始まる日にちを換算して
次のご予約日を決めました。
ご自分の髪を短くカットして必要であれば
サイズ調整するためです。
この日、ウィッグより長くなっていたご自分の髪をカットしたいとご希望されたのですが
ウィッグへの切り替えの時に
『髪切ったんですね』と
髪形の変化の答えが、わかりやすい方が職場で違和感無いとお伝えしました。
同じ髪の長さなのに
『何か違う⁈』と
人は間違い探しをしたくなるので、
髪を切ったという明確な答えがあった方が
間違い探しをしなくなります。
そして
先日、ちょうど脱毛が始まったころに
Nさまはご来店されたのですが
久しぶりの長めに髪が心地よく
やはり長くなった髪と同じくらいのウィッグが欲しいとご希望が変更になりました。
ここからしばらくウィッグ生活ですので
ご希望通りにして差し上げたかったのですが新しいウィッグ製作のお時間は
お取りしていませんでした。
結局、二日後のお仕事帰りに19時から製作となりました。
毛量の少なめなNさまに似合わせてお作りしました。
お好みがわかっているので
とても作りやすかったです。
『この部分は横はこうピタッとして、前はファッファッな感じがお好きですよね』
と擬音ばかりで、
説明している私。。
出来上がりに
「違和感無いです!これでまた仕事頑張れます!」と笑顔のNさま
普通の白髪染めに通っていたところで(治療後からですが)
変わらずウィッグが作れるのは、他で作られるより、ご安心だろうな
と今さらながら思ってしまいました。
美容師さんで治療後の髪や
医療用ウィッグにご興味のある方は
シェモアの仕事風景の見学だけでも大歓迎です。
全国の美容師さんに考えて欲しいお仕事です。
またいつもの様に昼寝を始めたシェモア通いのネコ
去年より大きいな。
植木鉢がキツそうだ。