おはようございます。
1月も半ばになり、なんとなく生活が落ち着いてきましたね。
シェモアの予約状況もゆったりとした感じで、溜まっていたウィッグの検品を地道にしておりました。
先日Sさまが治療後に伸びてきた髪が「大仏のようです」とご相談にご来店くださいました。
大仏さまのようではありませんでしたが(笑)、短いのにくせ毛が強いので気になるご様子でした。
前髪は3㎝ぐらいに伸びていて、お正月にご自分で白髪染めをされていました。
まだ短いですし傷めてしまうのが怖いので、ある程度のくせ毛は伸ばせるトリートメントを行うことにしました。
施術を行いながら、ウィッグのお話しになりました。
「最初のウィッグも、こちらにお願いすれば良かったと思うですよ」とSさま
Sさまは他社製人毛ウィッグでお仕事にも行きだした時に、スポーツジムや週末のお仕事の無い時には短いウィッグが欲しいとネットで探されて、ご来店いただき、スリールをご購入下さいました。
私の目からも自然に見えていた人毛ウィッグでしたので、
「自然でしたよ。使い分けれてて良かったのではないですか?」と伺うと。
「やっぱり、人毛ってセットが大変なのよね。こちらのはラクですもの。
あの時は、『人毛ウィッグ』で検索しちゃって、すぐに買っちゃったから」とSさま。
お仕事場にウィッグデビューをしてしまうと、なかなか別のウィッグにするのも勇気も要りますし、18万円ぐらいの人毛ウィッグでした。
人毛というと『自然』と感じてしまうかもしれませんが、今世界に出回っている人毛は質が低下の一方です。
ウィッグ会社や生産会社の経営者とお話しをする機会も多いのですが、人毛価格は上がっているそうです。
人毛は例えば金のように、相場が変動します。
「今1キロ、〇〇ドルになったよ~」などと、その時々の相場の話題になります。
毛長の長いものは、相場が高くなります。
質が悪くなったのに、価格は上がっている人毛。
質が悪くなった原因は、髪を売る若いアジア人が減ってしまっただけです。
人毛は若い人のものの方が良質なので。
これは以前ウィッグ製作させていただいたTさまが、
「このウィッグは嫌いだから、あげます!」と言って、2か月だけ使用されたものを私の講習用にと寄付してくださった人毛ウィッグ。
久しぶり洗って自然乾燥してみました。
2か月しか使っていなかったのに、人毛ウィッグは洗う時は毛先が絡みそうで怖かったこと。
大きなうねりのくせ毛があり、アイロンなどでスタイリングするのが大変だと感じました。
それにしても、Tさまのお好きなヘアスタイルじゃなかったものね。
『嫌い!』と言うのが、今になって良くわかりました。。
上質な人毛をレミーヘアーと言います。
ネットにもよく紹介されいますが、「もうレミーヘアーなんて手に入らない」とウィッグ業界では、当たり前のお話し。
本当に良質なの人毛は1年以上使用しても、こんなくせ毛状態にはなりません。
今は1回洗っただけで、「あれっ?」と思うくせ毛がわかり、2ヶ月ぐらいでコーティングが落ちて扱いづらいくせ毛ウィッグになります。
これから、医療用ウィッグのご購入をお考えの方は、参考にしてください。