永らく多忙な出張が続きましたが、これからはYouTube動画も駆使しながら、富の未来まで
読み込んでいきましょう。コロナ禍で外出もできない昨今、知的好奇心と未来志向を醸成で
きるよう、内容を充実させていきます。
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March,1980
Alvin Toffler, The Third Wave, William Morrow, New York, 1980
第三の波 昭和55年10月1日 第1刷発行 アルビン・トフラー著 徳山二郎 監修
鈴木建次 菅間 昭 桜井元雄 小林千鶴子 小林昭美 上田千秋 野水瑞穂 安藤都紫雄 訳
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第14章 知的情報に満ちた環境
自然界実在する物体の陰に霊魂が存在し、一見、生命がないように見えるものにも生命力がひそんで
いる、とかつて世界中のさまざまな民族が信じていた。現在でもそういう民族が、多少は残っている。
マナと言われたものがそれである。アメリカインディアンのスー族は、その力をワカンと呼び、アル
ゴンキオン族はマニートウと、またイロクォイ族はオレンダと名づけた。インディアンたちは、周囲
の環境にはすべて生命があると考えたのである。
今日、われわれは第三の波の文明にふさわしい新しい情報体系をつくりつつある。それに伴って、
われわれは、自分たちの周囲に「生命を持たない環境」に、生命に代わって、知的情報を付与するよ
うになった。
この飛躍的な進歩の鍵を握ったのは、言うまでもなくコンピューターであった。電子的な記憶を組み
合わせてプログラムをつくり、インプットされた情報を処理するコンピューターは、1950年代の
初期には、科学が生んだ物珍しい機械にすぎなかった。