先月、新築の家具一式を納めた時に相談されたお仕事。
「古い扉のない黒色の茶箪笥を使えるようにできないか?」との 依頼。
おそらく戦後まもなく作られたであろう茶箪笥。
板の厚みが12mm 軽量で良いのですが反りがひどい!!
長く扉がない状態だった為か?
天板の前は8mm凹んでます。
中段も2~3mmはゆがんでます。
「お客様の希望は木地色か白く塗装して使える状態にしたい」
んん~~~ 困った。
白くペンキで塗るのは可能 でも それでは素人仕事
黒い塗膜 内部まで全部綺麗に剥がすのは不可能なので新たに戸をつける事にし、外側だけ研磨して木地を出す事にしました。
↑写真の手前は剥離剤で塗膜を除去した部分 上は研磨済み。
↓ 本体の歪みや反りはつっかえ棒で矯正。
これで、引き戸を入れる事ができます。
本体の材料は左の側板がケヤキ、その他は栓の木でした。
引き出しの前板にはケヤキの突板(薄板)が貼ってありました。
ベース板はタモもしくは塩地だったかな?
黒く着色するので木目だけ合わせたのでしょうね。
引き戸の材料ですが、総無垢で作ると予算が・・・・ なのでナラ突板を使いました。
端嵌め(ハシバメ)風にしてます。
色味を合わせる為に引き出しの前板と台輪の前にもナラの柾目板を貼りました。
最後に色合わせに軽く着色してウレタン塗装
そして引手金物と取手をつけて完成です。
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