日本製鉄、譲歩せず ＵＳスチール買収計画 “完全子会社化”をアメリカに伝達へ

日本製鉄、譲歩せず ＵＳスチール買収計画 “完全子会社化”をアメリカに伝達へ

2025-02-14

 

 

アメリカ鉄鋼産業の保護と対立する日鉄の買収計画

トランプ政権の「アメリカ第一主義」

トランプ大統領はかねてからアメリカの鉄鋼業を「国家安全保障の要」と位置付け、USスチールの外国企業による買収には慎重な姿勢を取ってきました。彼の「誰も過半数の株を取得できない」との発言は、米国内での鉄鋼産業の独立性を維持する狙いがあると見られます。

日本製鉄の戦略と交渉の行方

日本製鉄は、USスチールの買収によりアメリカ市場でのシェア拡大と技術力の向上を狙っています。現在のところ、同社は完全子会社化を目指す方針を変えていませんが、トランプ政権の反対が続けば、株式の取得比率を引き下げるなどの妥協策を検討する可能性もあります。

今後の見通しと交渉の焦点

政治的リスクと日鉄の対応

今回の買収交渉は、トランプ政権の保護主義政策と深く関わるため、単なる企業間の取引以上の政治的リスクを伴っています。日本製鉄が完全子会社化の方針をどこまで貫くのか、それとも部分的な譲歩を検討するのかが、今後の交渉の焦点となるでしょう。

米国内の経済政策と影響

トランプ政権は、アメリカ国内の製造業復活を掲げており、鉄鋼業界や労働組合の意向も強く反映されると見られます。特に、国内雇用の確保を重視する政策が、USスチール買収の行方に影響を与える可能性があります。

（文＝Share News Japan編集部）