山陰に旅行に行っていた父から驚きの電話が入った。「三脚が突風で海に転落して救出不能。」という電話だった。三脚は風による海の流れで姿を消し、まさに海のもくずとなったとのこと。
父が三脚を使って撮影をしようとしていた場所は「余部橋梁」。高さ41.5m、全長309.4mを誇るトレッスル式橋脚は、1912年の完成時、東洋一と謳われた。その迫力もさることながら、美しさにおいても類を見ない。この橋梁は「余部鉄橋」として全国的にも有名である。(写真は2004.12.29に山から撮影したもの。)
この鉄橋では1986.12.28に機関車1両+客車7両の回送列車が突風によってあおられ、客車7両が転落して死傷者を出す大惨事となり、つい最近の2005.12.25に羽越本線砂越~北余目間最上川鉄橋付近で起きた特急列車脱線事故も突風が原因と見られている。
今回父の旅行で三脚が突風で転落したことは、日本海沿いの突風はシャレにならないことを象徴しているかもしれない。