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奈良県 【斑鳩の寺々 唐招提寺】2009年12月

2009年12月27日 | 近畿地方
以前より某テレビでプロジェクト番組を何度も放送していますので、特に耳目を集めている寺院の一つでしょう。
唐招提寺は、南都六宗の一つである律宗の総本山です。


■多くの苦難の末、来日された鑑真大和上は、東大寺で5年を過ごした後、
新田部親王の旧宅地を下賜されて、天平宝字3年(759)に戒律を学ぶ人たちのための修行の道場を開きました。「唐律招提」と名付けられ鑑真和上の私寺として始まったそうです。まさに当初は勉学の地であったそうです。
〔参〕寺名の「招提」は、サンスクリット由来の中国語で、元来は「四方」「広い」などの意味を表わす語で「寺」「院」「精舎」「蘭若」などと同様、私寺を指す一般名詞の意味だそうです。

■金堂は8世紀後半、鑑真和上の弟子の一人であった如宝の尽力により、完成したといわれます。現在では、奈良時代建立の金堂、講堂が天平の息吹を伝える、貴重な伽藍となっています。

南大門


鼓楼


■唐招提寺は唐の高僧・鑑真大和上により天平宝字3年に創建され、井上靖の小説「天平の甍」の呼び名で親しまれている「金堂」は、あまりにも有名です。
金堂は平安・鎌倉・江戸・明治時代と過去4回の大修理が行われてきました。
平成12年より10年を要する「金堂平成大修理事業」がはじまり、今年の秋に金堂平成大修理落慶法要が営まれました。

金堂


講堂


宝蔵


鑑真は仏教者に戒律を授ける「導師」「伝戒の師」として日本に招請されました。
「戒律」とは、仏教教団の構成員が日常生活上守るべき「規範」「きまり」を意味し、一般の仏教信者に授ける「菩薩戒」と、正式の僧に授ける「具足戒」とがあります。
当時の日本ではこうした正式の授戒の制度は整備されておらず、授戒資格のある僧も不足していたため、官の承認を経ず、私的に出家得度する私度僧が増え、課役免除のために私度僧となる者が続出し、結果租税徴収が激減して国家体制にも大きな影響が出始めました。この対応に鑑真和上を招来したものです。残酷に言ってみれば財政再建対策の一環だった訳です。

■南大門を通り、金堂から左手に入ると「戒壇」があります。
僧となるための授戒が行われる場所です。創建時に築かれたとされていますが、中世に廃され、その後再興されたものの火災により建物は失われました。
現在は、鎌倉時代の3段の石壇のみが残り、その上に昭和53年にインド・サンチーの古塔を模した宝塔が築かれました。



【交通】近鉄西ノ京駅から700m

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