今日は5月分の超勤の振休で、1日お休みをいただきました。他人が働いている日に休むって、なんか嬉しいですよね。「せっかくなので朝から映画を見るぞ!」って張り切っちゃって、朝イチで映画館に行き話題の映画を見てきました。
はい。カンヌ国際映画祭で最優秀脚本賞とクィアパルム賞を受賞した「怪物」です。『万引き家族』の是枝裕和監督と、『花束みたいな恋をした』の脚本家・坂元裕二がタッグを組んだ人間ドラマ。音楽を担当したのは先日逝去した坂本龍一。YMOの坂本教授の遺作となった映画ということになります。ちなみにクィアパルム賞(The Queer Palm Award)というのは、LGBT(ゲイ、レズビアン、バイセクシャル、性転換者)の問題を扱った作品に与えられる賞のことです。
いやぁ~いろんな要素が詰まった映画で、本当にいろいろ考えさせられましたよ。1つの事実が見方を変える(当事者の立場が変わる)と全く異なる受け止めになることとか、いじめとか、学校の事なかれ主義(情けない学校の姿)とか、児童虐待とか、少年愛とか、スタンドバイミーとか、エトセトラ、エトセトラ。
母親目線。先生目線。子供目線の3つの視線で進むストーリー。この3つの目線によって事実が明かされる感じはとても面白かったです。ただ、あまりに学校の先生方の姿が情けなく、「これじゃぁますます教員のなり手がいなくなっちゃう」って思ってしまいました。
坂本龍一の音楽はやっぱりヨカッタし、子役の少年たちも、安藤サクラや永山瑛太らの演技も、思いきっり腹が立った田中裕子の校長役も(そうボクらに思わせる演技がすごい)、見どころ満載の映画でした。