菅直人首相の後継者選びが盛んですが、彼は辞めないと思う。
民主党大会で代表者が替わろうと、後継者として誰を選択しようと、福島原発が安定的に収束しようと、津波の瓦礫が消えようと・・・菅直人首相は辞めない。
民主党代議士会の演説で、震災からの復興と福島原発への対処を、菅直人首相自身の「お遍路の残り」と同じ程度の事として語る彼の感覚は理解しがたい。彼は外野が騒げば騒ぐ程に、頑なに総理大臣の椅子にしがみつくだろう。彼にとっては、その椅子だけが菅直人の存在意義だから。
マスコミを利用して「辞任会見」を臭わせただけで、彼は「辞任」などとは一言も言っていないのだから、自分から辞める事は無い。
民主党は彼に辞任を迫る事は出来ない、なぜなら、彼は辞任するくらいならば「(民主党消滅への)道連れ解散」を選ぶ男です。
昨日の衆議院での内閣不信任決議案採決前の民主党代議士会での菅首相発言全文を掲載しているWebPageがありました。
ガジェット通信「菅首相、退陣意向表明 全文書き起こし 「震災めどで若い世代へ引継ぎを」
http://getnews.jp/archives/120019?utm_source=twitterfeed&utm_medium=twitter
この発言を聞いて、退陣表明と理解するのは馬鹿です。
私は民主党代議士会の実況放送をテレビで聞いていて、自分の言葉に「~です」「~します」を付けずに、巧みに語尾を濁す菅首相の発言を聞いて「また騙そうとしている」と感じました。愚かな元首相は見事に騙せたようです(笑)。
内閣不信任決議案提出の理由が「菅直人首相の人間性を信じられない」だったのに、そんな菅首相の発言を信じるとは、馬鹿丸出しです。
菅首相には絶対に辞められない訳があります。それは原発事故調査委員会において、震災発生後の福島原発へり視察や初期対応の不味さを「人災」と認定されないように、自分が首相である間に結論を出させる必要があるからです。
原発へり視察が、現場の原発事故対応を遅らせたのは明白ですが、それを認定させる事だけは阻止したいのです。最高権力者である首相ならば、事故調査委員会を牛耳る事が出来ます。事故調査委員会の中立性など無視できます。
ネット上にある原発へり視察時の菅首相の、いわゆる「ドヤ顔」を見てください。視察前にテレビカメラを集めて記者会見し、ヘリコプターにカメラマンを同乗させて、津波被害を上空から視察している自分の厳しい表情の横顔を撮影させ、原発到着時は、へりから下りる姿を撮影させています。違法献金で窮地に追い込まれていた菅政権を復活させるための見事なパフォーマンスです。ただし、深刻な原発事故になった為にお蔵入りになりました。
その後の原発周辺住民への無責任な避難誘導や津波被災地への不味い対応など「人災」に認定される恐れのある事がいっぱいです。
これを誤魔化すまでは菅首相は辞めないでしょう。政権延命のために、これほどの策を弄せるのであるならば、せめて今後の震災対応・原発事故対応に有効な策を出して欲しいものです。菅首相を降ろしても民主党には人材が本当にいない事が、今回の騒動で実証されたので、せめて、菅首相残り2年程の任期一杯頑張って下さい(笑)。