武田邦彦氏のWebPageの記事にもありますが、放射線被曝の基準が滅茶苦茶です。
武田邦彦氏の記事「国を失った日本人(2) 空中分解した国、子供を被曝させる」に詳しく書いてあります。下のニュース記事もあわせて御覧頂くと分かりやすいと思います。
http://takedanet.com/2011/05/post_6c14.html
Yahooニュース速報「東電に厳重注意 被曝管理ずさん 保安院 (毎日新聞)」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110526-00000000-mai-soci
上記記事より引用
ーーー 引用開始 ーーー
放射線量が上昇した構内で、放射線業務従事者に指定されていない女性従業員が5人働き、うち2人の被ばく量は一般人の被ばく限度(年間1ミリシーベルト)を超えた。同従事者の指定を受けている女性従業員2人も、被ばく量が限度(3カ月で5ミリシーベルト)を超えていた。
ーーー 引用終わり ーーー
福島原発周辺の県に暮らす一般国民に対しては「年間20ミリマイクロシーベルトでも健康に影響はない」と根拠のない事を言いつつ、原発周辺の作業従事者に対する被曝は「年間1ミリシーベルト」を越えた事を厳重注意する・・・作業従事者に対する「年間1ミリシーベルト」が法律として正しいのであるけれど・・・政府の被曝基準は滅茶苦茶です。
「がんサポート情報センター」の「がんサポート 最新がんトピックス」より引用
http://www.gsic.jp/topics/201106.php#01
----------引用開始-------------
チェルノブイリ原発事故 未だ続くがん発症のリスク
1986年のチェルノブイリ原発事故後、放射性ヨウ素131に被曝した小児あるいは若年者は、放射線による甲状腺がんの発症リスクの増加が、長期間続いているとの見解がエンビロメンタル・ヘルス・パースペクティブ(EHP)誌3月14日号に発表された。
原子力発電所の近郊にある3地域(チェルニーヒウ、ジトームィル、キエフ)の住人1万2000人以上を調査した結果、放射線による甲状腺がんの発がんリスクが甲状腺被曝1*グレイ(1*シーベルトに相当)ごとに2倍となることが明らかとなった。
このリスクは9年以上におよぶ調査の間に減少することはなかったという。
この調査は、米国国立がん研究所のがん疫学・遺伝学部門の研究者とウクライナの研究者が共同で、事故当時18歳未満で放射性ヨウ素131を被曝した1万2514人を対象に行われた。 事故発生後の2カ月間に、対象者全員に対して甲状腺に吸収された放射性物質が測定され、その測定値を用いて放射性ヨウ素131の吸収線量が推定された。 10年間にわたって最多で4回、参加者は甲状腺がんのスクリーニング検査を受けた。初回の検査は事故後の12~14年後に行われ、食品(最大の被曝源は汚染された生乳)や事故当時の生活習慣も調べられた。 その結果、追跡調査期間中65人に甲状腺がんが認められ、放射性ヨウ素131の被曝量が増えるにつれ、甲状腺がんのリスクも増えていた。被曝時に若かった人ほど、リスクが高かった。このリスクに男女差はなかったという。また、1グレイ上がるごとに、甲状腺がんの発症リスクは2倍に上昇していた。 この結果から、放射性ヨウ素131に起因する甲状腺がんは、被曝後20年間も続いていることが推測される。さらに、被曝あたりのリスクは時間と共に減ることがないという。少なくともこの調査の間には減少しなかった。 放射線による発がんリスクは何10年も続くことが知られているため、リスクの減少が起きるかどうかを究明するために、被験者の調査は長期間にわたって行われる必要がある。
*グレイ=物質1キログラムあたりに放射線が吸収されたエネルギー
*シーベルト=人体への被爆の大きさ・影響度合いを表す単位
------------引用終わり----------------
福島原発周辺地区でも、是非このような長期にわたる調査を行って欲しいものです。
その調査結果を元に、現在の政府の対応(特に文部科学省と厚生労働省)、原子力・放射線関係学者の責任、地方自治体の対応などを検証して当時の責任者に責任をとってもらいたいですね。
3月12日か13日夜のNHKニュースで見た、原発近くの老健施設(・・・病院だったか?)から避難してきた人達はどうなったのだろうか?
録画していないので自分の記憶だけですが、避難してきた人が言った事が、どうしても気に掛かるのです。
「地震と津波で壊れた建物の中に待機していたら、自衛隊のヘリコプターが救助に来るとの情報が入りました。そこで施設を出て、ヘリコプターの着陸地点になっている広場に入所者を連れて移動した。その時に福島原発1号機が爆発して(ベントだったかも知れない?)、広場が原発の風下だったので小さな粉状の物が流れてきて、頭から被った、その後ヘリコプターが来ないので、また施設内に避難した。」
確かこのような事を、ニュースのインタビューで答えていました。僕の記憶が正しいのならば、この方々は強い放射性物質で被曝した事になります。この方々は今どうなさっているのか?その後の情報が全くありません。
僕の記憶違いならば良いのですが、どうしても気に掛かっています。