考えるトレーニング。
民主主義は、本当に必要なのか?
プラトン君の意見。
僕の大事なソクラテス先生は、民主主義で殺されました。
だから、民主主義は、よくない制度だと思います。
A君
いや、中国みたいな共産主義は悪だよ。
プラトン君
一番の目的は、国民の幸せだよね。
A君
そうだね。でも、そのためには民主主義が一番いいんだよ。
プラトン君
優秀な国王がいて、国民の幸せのために政治をしたら、国民の幸せという目的は達成できるのでは?
A君
確かにそうだね。でも、そんな王様っているの?
プラトン君
そういう哲人皇帝を育て、継承していくようなシステムがあればよい。
仮に、その制度がうまく機能すれば、民主主義でなくても国民の幸せは確保されるはずだよ。
A君
できれば・・・ね。
プラトン君
民主主義は、本当に国民を幸せにするの?
A君
みんなで決めるっていういことが大切なんだよ。
プラトン君
みんなで、間違ったことを決めるってこともあるのではないの?
A君
絶対的に正しいってことはないかもね。
でも、手続きがきちんとしていたら、そういう間違いは少なくなるよ。
プラトン君
その手続きって?
A君
選挙でみんなで選んで、選ばれた人が、国民全体の利益を考えて、決定するってことさ。
プラトン君
でも、例えば、一つの国に多数派の民族と、少数派の民族がいたら、いつも多数派に得となるような決定がされるのでは?
A君
・・・・。
いや、少数派の意見も、多数派の人は考えてくれるんだよ。
プラトン君
そんな保証はあるの?
だから、世界中で、少数民族が独立しようとするのでは?
A君
確かに、少数派にとっては、厳しいこともあるよね。
プラトン君
少数派だけではないよ。
現在の国民が、将来の国民のつけで、利益を受けることの決定もできるよね。
その場合、将来の国民の代弁者はいないわけだよね。
そんなんで、手続きの保障が確保されていると言えるの?
A君
現在の国民が、将来の国民のことを考えてだね・・・
プラトン君
君は、みんなで決めるっていうことが大切なんだって言ったよね。
将来の国民は、決める手続きの中に入ることはできないよね。
だったら、手続きが保障されていないってことにならないかい。
A君
・・・・
プラトン君
多数派が少数派の国民のことを考えて、意思を決定する。
現在の国民が将来の国民のことを考えて、意思を決定する。
民主主義が、正しいというには、この2つの条件が成り立つことが前提とならないかい。
A君
確かに、そうだね。
プラトン君
それって、かなり難しいことだよ。
僕の言う哲人皇帝を見つける手続きが保証されていることと、そんなに変わらないよ。
A君
・・・・。
プラトン君
国民が自己中心的で、馬鹿なやつばかりだったら、国家は間違った選択をする。
その結果、国家が滅んでいくのでは?
A君
君の思想は危険だよ。哲人皇帝なんて、独裁者だ!
プラトン君
独裁者でも、国民を幸せにする政治をするのであれば、国民は幸せになるはずだよ。
民主主義でも、国民を幸せにする政治ができないのであれば、国民は幸せにならないはずだよ。
戦争は、民主主義の国家間でも起きているからね。
A君
確かに民主主義の国家間で、戦争は起きているけれど・・・。
プラトン君
つまり、民主主義なんて、手段の一つにすぎないってことさ。
その手段がうまく機能するためには、構成員が賢くなければならない。
自分だけのことでなく、少数者のことや将来の国民のことを考えるような。
そのためには、教育によって、知的に成長していないといけない。
A君
それが、できれば、国民の幸せという目的が達成できるってことだね。
プラトン君
そうだね。
A君
哲人皇帝は、どんなに立派な人でも、権力は腐敗するというリスクがあるし、
その人の次の指導者が、立派な人かどうか分からないというリスクがある。
だから、国民の幸せを第一に考える人が、永続的にリーダーになるって保証があればいいけど、その保証がないことが問題だね。
プラトン君
そうだね。でも、それが担保されれば、民主主義より幸せになれるはずだよ。
会社の後継者選びでも、哲人経営者が、会社の利益になる人を長い目で見て選んでいる。
その後継者選びがうまくいけば、みんなで決めたリーダーよりも、会社が発展する可能性がある。
A君
たしかに、みんなで決めたリーダーが、能力なくて会社をつぶすことはあるけど。
プラトン君
民主主義は、一見、みんなが参加できるよってことで、賛同は得られやすいけど、
そのみんなが、数の暴力で、一部の人を犠牲にしたり、私欲をむさぼったりするリスクがあることを考えておくべきなんだ。
A君
そもそも、
選挙権が与えられていても、選挙に行かない国民ばかりだったり、
政治や経済や社会に何の知識も関心も持たない人ばかりだったら、
国民の幸せにつながる政治などできないね。
プラトン君
だから、教育が必要なんだよ。
一人一人が、民主主義が国民の幸せにつながる手段として機能するためにはね。
A君
その点には、異論はないよ。
*************
検索するとよいキーワード。
衆愚政治
哲人皇帝
多数派支配型民主主義
民主主義は、本当に必要なのか?
プラトン君の意見。
僕の大事なソクラテス先生は、民主主義で殺されました。
だから、民主主義は、よくない制度だと思います。
A君
いや、中国みたいな共産主義は悪だよ。
プラトン君
一番の目的は、国民の幸せだよね。
A君
そうだね。でも、そのためには民主主義が一番いいんだよ。
プラトン君
優秀な国王がいて、国民の幸せのために政治をしたら、国民の幸せという目的は達成できるのでは?
A君
確かにそうだね。でも、そんな王様っているの?
プラトン君
そういう哲人皇帝を育て、継承していくようなシステムがあればよい。
仮に、その制度がうまく機能すれば、民主主義でなくても国民の幸せは確保されるはずだよ。
A君
できれば・・・ね。
プラトン君
民主主義は、本当に国民を幸せにするの?
A君
みんなで決めるっていういことが大切なんだよ。
プラトン君
みんなで、間違ったことを決めるってこともあるのではないの?
A君
絶対的に正しいってことはないかもね。
でも、手続きがきちんとしていたら、そういう間違いは少なくなるよ。
プラトン君
その手続きって?
A君
選挙でみんなで選んで、選ばれた人が、国民全体の利益を考えて、決定するってことさ。
プラトン君
でも、例えば、一つの国に多数派の民族と、少数派の民族がいたら、いつも多数派に得となるような決定がされるのでは?
A君
・・・・。
いや、少数派の意見も、多数派の人は考えてくれるんだよ。
プラトン君
そんな保証はあるの?
だから、世界中で、少数民族が独立しようとするのでは?
A君
確かに、少数派にとっては、厳しいこともあるよね。
プラトン君
少数派だけではないよ。
現在の国民が、将来の国民のつけで、利益を受けることの決定もできるよね。
その場合、将来の国民の代弁者はいないわけだよね。
そんなんで、手続きの保障が確保されていると言えるの?
A君
現在の国民が、将来の国民のことを考えてだね・・・
プラトン君
君は、みんなで決めるっていうことが大切なんだって言ったよね。
将来の国民は、決める手続きの中に入ることはできないよね。
だったら、手続きが保障されていないってことにならないかい。
A君
・・・・
プラトン君
多数派が少数派の国民のことを考えて、意思を決定する。
現在の国民が将来の国民のことを考えて、意思を決定する。
民主主義が、正しいというには、この2つの条件が成り立つことが前提とならないかい。
A君
確かに、そうだね。
プラトン君
それって、かなり難しいことだよ。
僕の言う哲人皇帝を見つける手続きが保証されていることと、そんなに変わらないよ。
A君
・・・・。
プラトン君
国民が自己中心的で、馬鹿なやつばかりだったら、国家は間違った選択をする。
その結果、国家が滅んでいくのでは?
A君
君の思想は危険だよ。哲人皇帝なんて、独裁者だ!
プラトン君
独裁者でも、国民を幸せにする政治をするのであれば、国民は幸せになるはずだよ。
民主主義でも、国民を幸せにする政治ができないのであれば、国民は幸せにならないはずだよ。
戦争は、民主主義の国家間でも起きているからね。
A君
確かに民主主義の国家間で、戦争は起きているけれど・・・。
プラトン君
つまり、民主主義なんて、手段の一つにすぎないってことさ。
その手段がうまく機能するためには、構成員が賢くなければならない。
自分だけのことでなく、少数者のことや将来の国民のことを考えるような。
そのためには、教育によって、知的に成長していないといけない。
A君
それが、できれば、国民の幸せという目的が達成できるってことだね。
プラトン君
そうだね。
A君
哲人皇帝は、どんなに立派な人でも、権力は腐敗するというリスクがあるし、
その人の次の指導者が、立派な人かどうか分からないというリスクがある。
だから、国民の幸せを第一に考える人が、永続的にリーダーになるって保証があればいいけど、その保証がないことが問題だね。
プラトン君
そうだね。でも、それが担保されれば、民主主義より幸せになれるはずだよ。
会社の後継者選びでも、哲人経営者が、会社の利益になる人を長い目で見て選んでいる。
その後継者選びがうまくいけば、みんなで決めたリーダーよりも、会社が発展する可能性がある。
A君
たしかに、みんなで決めたリーダーが、能力なくて会社をつぶすことはあるけど。
プラトン君
民主主義は、一見、みんなが参加できるよってことで、賛同は得られやすいけど、
そのみんなが、数の暴力で、一部の人を犠牲にしたり、私欲をむさぼったりするリスクがあることを考えておくべきなんだ。
A君
そもそも、
選挙権が与えられていても、選挙に行かない国民ばかりだったり、
政治や経済や社会に何の知識も関心も持たない人ばかりだったら、
国民の幸せにつながる政治などできないね。
プラトン君
だから、教育が必要なんだよ。
一人一人が、民主主義が国民の幸せにつながる手段として機能するためにはね。
A君
その点には、異論はないよ。
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衆愚政治
哲人皇帝
多数派支配型民主主義