知的成長戦略論-クールに生きる

かっこよく生きるためのメモ。
知的に成長し、どんな状況でも平静を保てる力を身につける。

正しいことがしたければ偉くなれ。

2013年02月21日 | スキルアップ
和久平八郎の名言。

結局これにつきます。

孔子の君子論も同じ。
孔子がいくら正しい理想を掲げても、
 王が召し抱えることはなかった。
そのため、孔子は放浪することになったわけです。

正しいことをするには、
 権力が必要。

今でいうと、
 影響力。

コントロール理論でいうと、
 コントロールする力。


フェアトレードだといくらいっても、進まない。
力の弱い国家は搾取され、不平等な条件を押し付けられる。

では、どうしたらいいのか?

これが、
 強者(コントロールできる立場にある国家)が積極的に弱者のことを考え、
 自己の欲望を制限する力を持つ
ということ。

これは、無知のヴェールと通じる思想観。

 自分がどの立場にいるか分からない
ということが、
 弱者保護に繋がる決定がなされ、正義に適う
ということ。

ただ、現実の社会には、無知のヴェールなどないため、
 コントロールできる立場にいる人間が全体の利益を考慮し、
 自己の欲望を抑える
ことが重要となります。。

つまり、
 合理的経済人から、知的に成長し、協調による全体の成長を目指す
ということ。

 合理的経済人の発想でいくと、できるだけ、コストを押さえ、利益を出す
ことが至上命題となります。

そうなると、
 いくら環境を破壊しても、コストが安ければ、いいじゃないか
ということになる。

環境が破壊され、人が住めない状況に陥って初めて、
 あー、環境が破壊された結果、コストがかえって高くなっちゃったな
と嘆くようになる。

これが、合理的経済人の末路。

今、中国で大気汚染が問題化していますが、
 車を売る方からすると、クリーンな排気ガスのためにコストを使うなどナンセンスだ
ということになりかねない。

国民も、コストがかかる石油ストーブを使うよりも、
 安い石炭の方がいい
ということになる。

その結果、大量の汚染物質が飛び交う。


原発も同じ。
コストを重視すれば、安いということになる。
ここでは、将来のリスクや核のゴミ処理の問題は軽視される。



合理的経済人の思考は、短期的な利益の最大化。
ある意味、分かりやすい。

そのためには、法に反しない限り何をしてもよい。
規制があれば、ギリギリ規制を乗り越えるところを狙う。

これが、経済学のモデルとなっている人。

だからこそ、
 法で規制する
必要が出てくるわけです。

ただ、その法は、国家レベルのもの。
世界政府がない以上、他国の法に関与できない。
それが、内政不干渉の原則。
これは、国際公法で重要な原則です。中国がよく使う論法。

そうはいっても、中国の大気汚染は日本も関係するぞ。

そこで、
 正しいことがしたければ偉くなれ
という和久さんの言葉。

これを、ある人は、
 軍備の増強
ととらえます。

もっと、自衛軍を拡充して、コントロールできる力をつけねば。

またある人は、
 国際的な影響力
ととらえます。

おそらく、憲法が想定しているのは、こちら。
前文の理念。

前文は、日本語が破綻している!と押し付け憲法論者は批判しますが、
 理念としては、他国から尊敬される存在になろう
というもの。

では、どうやって。

 軍備増強

しかし、力を振りかざす人を、人は尊敬しません。
がんばっているはずのアメリカに敵が多いことがこれを示しています。
これからの中国も今のスタイルだと、同じような運命をたどる可能性が高い。


では、どうやって。

おそらく、日本が目指す理想の将来像は、ここにあると思います。

 技術力
 誠実な国民性
 他を思いやる優しい心
 暴利をむさぼらず、足るを知る精神性
 争い事はできれば避けたいという温厚な性格

例えば、
働き者で、知力と技術を磨き、それを利用して、他の人の成長を手助けし、
 みんなで幸せになろうよ
という友人がいたら、
 大して力が強くなくても、尊敬する
はずです。

外国人からみると、
 日本人の精神性は異質なもの
に移るわけです。

東日本大震災のときの光景に驚いたのも同じ理由。

合理的経済人とは異なる精神性です。
人格者を人は尊敬する。

ただ、無知なお人よしを人は尊敬しない。

つまり、
 知的な努力家で、期待されている役割をきちんと果たす
ことが重要なのだと思います。

 これによって、他国が一目置く存在になる。
それで、
 影響力が生まれる。

日本がいないと困ると思うようになる。

それが、
 前文が予定する日本の姿
であり、
 正しいことができるような「偉い」国家
ということなのだと思います。
コメント
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