遥か遠い時代を物語る時に、意識すべきなのはやはり現代への「反射」でしょう。
それは特定の光を物事に当てるコトと言え、その反射からミネラル(元素)を解析する作業が連想されます。
私も一時研究者としてこの作業を行い、それはセシウム解析で放射能対策の研究でした。
たまたま昨日「コズミックフロント」で同じ作業が行われていたので書きましたが、それは日本の女性科学者の草分け、猿橋勝子さんの物語でした。
「この世界の真理を探究したい」という欲求は男女共にあり、日本でその道が女性に開けたのは戦後になってからでした。
これは世界的に遅いとは言えず、猿橋さんはアメリカでも特別な存在とされて、日本人のイメージを大いに変えました。
こうした女性科学者の「真の草分け」として「女国」の女王セイを描くのも、古代人のイメージを大いに変えられて面白いかと思います。
トゥルク(転生者)である彼女の研究は微生物学から始まり、それが医学や農学にまで発展した経緯は既に描きましたが(近代の物語で)、こうした研究は古代でも決して不可能ではありません。
今も昔も我々の内外は微生物で溢れており、顕微鏡で直接観るコトは出来なくても、その影響は感染症や腐敗、豊かな土壌や発酵などから観察できます。
更に、寒くて乾燥したチベット高原は暑くて多湿な低地よりも遥かに微生物研究に適しており、特定の菌を人の手で選び出し共生させる作業は、雑菌の繁殖が少ない高地でより安定します。
特別な三位一体の共生(光合成細菌、酵母、乳酸菌)を最初に人の手で安定させたのはセイだったと描け、そのカルチャー(培養液)は大事に繁殖させられて、医療と農業に大きな発展をもたらします。