前回からの続きで、学生たちに共鳴して革命運動に加わった教師たちを描きます。
因みに産経新聞のネット記事で、台湾での35年目の天安門事件追悼集会が報じられており、そこで教師として民主化運動に参加した呉仁華さんがクローズアップされています。
彼は中国法政大学の教師だったので、きっと専門は法律か政治だったかと思いますが、果たして中国でこの2つが学問と呼べる域に達しているのかは疑問です。
最近中国では、人権派の弁護士が不当に拘束されて資格を剥奪される事例が急増しており、これは明らかに「党」が法律を捻じ曲げて人民を迫害する道具にしているので、中国は法治ではなく人治の国だと世界中から糾弾されています。
政治学についても一党独裁を否定するコトはタブーで、普通選挙や民主主義を研究する場合もそれを否定的に論じなければならないので、「党」のプロパガンダに過ぎません。
中国では労働組合すら認められておらず、人民に政治的な力を一切持たせない政策が行われており、政治学はそれも肯定しなければなりません。
政治権力の一極集中は必ず腐敗を生むという、現実的にあからさまな真理についてすら語れずに、一体なにを学生たちに教えられるのか、呉教授にお聞きしたく思います。
こうした「学問の独立性と自由」が無い中国の大学では、文系よりも理系の方が圧倒的に人気があり、「党」もそちらに多くの予算を回しています。 そのタメ北京に在る清華大学と北京大学は、理系ではアジアの1位と2位を独占しており、それだけ多くの留学生も受け入れています。
そうした国際的に開かれた大学では、学生たちは多様な価値観を持つコトができ、教師たちも国を代表しているという強い矜持が持てるハズです。 なので中国の遅れた政治システムや人治社会に対して嫌悪感を持ち、ファシズム政党が権力を独占している現状に危機感を抱いていると描けます。
そうした危機感は現実のモノとなり、北京に核弾道ミサイルが飛んで来て「党」の人員はみんな退避しますが、一般人にはパニックを避けるタメに何も知らされませんでした。 幸い核弾頭は外されていたのでみんな助かりましたが、人民を見捨ててさっさと逃げ出した「党」に対する不信感は急激に高まり、100万人の市民が中南海一帯を占拠するという抗議運動を、学生たちと共に旗振り役となって先頭に立つ教師が現れます。