真の動物福祉牧場を目指して

46. 「Country Road」(田舎道)

私がこのジョン-デンバーの名曲を初めて聴いたのは15才の時で、ジブリ映画「耳を澄ませば」のオープニングで流れ、日本語のカバーがテーマソングにもなっていました。

これは同じ15才の中学生が主人公で共感を持てましたが、私の担任の先生は「アニメ映画にこんなシブい名曲は釣り合わん」と批判的でした。

私はこの先生の意見には反対で、宮崎駿の「耳を澄ませば」はジョン-デンバーを日本の若者に知らしめる「功」を果たしたと思います。

デンバーはこの映画が放映された翌年に自家用機の墜落で亡くなってしまいますが、「カントリーの王」として彼の歌声は不朽のモノとなり、遠く中国までも響き渡っております。

「声、仏事を成す」と言いますが、彼の明るい伸びやかな声にはそんな特別な響きがあり、それは人間が本能的に求める「悠久な自然」を体現しているかのようです。

話を「田舎道」に移しますと、私は東京生まれで両親もそうですが、父が30代で脱サラして北海道で民宿を始めた為、「田舎」を持つコトが出来ました。
これは私には実に有り難く、小さい頃から毎年夏は北海道で過ごして、周りの誰よりも「田舎道」を探求するコトが出来ました。

東京の友達はみんな都会の価値観に捕らわれている気がし、田舎暮らしに対しては幻想と物怖じが強い気がします。
特に、冬は雪に閉ざされる北国へは移住も敬遠され勝ちで、確かに北海道の田舎(斜里の畑作地帯)では冬場なにも仕事がありません。

私は23才の時にそこで一冬を越しましたが、周りはみんな働いていないので、私も気兼ねなく neet (いい感じ)な生活を送れました。

斜里はダイヤモンドダストが出る程に冷える所ですが、よほど酷い吹雪でない限りほば毎日町の図書館まで、7kmの道のりを自転車で通いました。
これは寒さを忘れて汗ばむ程のハードワークで、苦労してたどり着いた図書館ではその分の収穫を得ようと、閉館時間までじっくりと本の世界を探求出来ました。

斜里(アイヌ語で「平らな土地」の意味)は日本有数の畑作地帯で、ジャガイモ、人参、大根、ビートは生産調整で畑の脇に捨てられてるほど採れます。
漁業も頑張っていて、鮭の水揚げ量は日本一です。(冬は流氷が来るのでお休み)

鮭のアラはタダみたいな値段で買え、野菜も周りの農家さんから沢山貰えるので、一月の食費は一万円でお釣りが来ます。
料理はマキストーブで作って、水道は凍ってしまうので使えず町から汲んで来ましたが、それもキャンプ生活みたいでなかなか neet でした。

こうした田舎暮らしが気に入ると、お金はそんなに必要ではなくなります。
大切なのは探求心を持ち続けるコトで、遊ぶ場所がない分勉強に集中できた一冬は、私にとって大きな収穫と成りました。

話を音楽に戻しますと、日本ではカントリー ミュージックと言うと古臭いモノに思われ勝ちですが、アメリカでは伝統と革新がせめぎ合う活発な人気ジャンルに成っています。

革新では Dixie Chicks(田舎のオデキ)と Celtic Woman(アイルランドの女性達)が光っており、その代表作はそれぞれ「Home」と「Believe」です。

伝統的なカントリーでジョン-デンバーに匹敵するアーティストとしては John- McCutcheon が挙げられ、彼も「田舎道」を探求する上では外せない「妙なる命」だと思います。

なにもそんな「道」を探求する必要はないという意見もありますが、「都会道」ばかりを探求すると行き詰まるのは目に見えており、最近の若者はそれに気づいて来ているかと思います。



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