真の動物福祉牧場を目指して

105. 腸の可能性

 これもまずは一般的な話からします。

酪酸菌は乳酸菌を超えるプロバイオティクスサプリメントになりうるか? | シンバイオシス株式会社|腸内フローラ移植(FMT,便移植)とUFBの研究所

アトピー、アレルギーは自分を守ってくれるはずの免疫が過剰に反応して起こる、免疫力のアンバランスさが原因の疾患です。体の免疫システムができあがる17歳頃になると自然...

シンバイオシス株式会社|腸内フローラ移植(FMT,便移植)とUFBの研究所

 この花園移植を専門に研究している会社のブログは、とても先進的で勉強になります。

 酪酸菌と彼等が作る短鎖脂肪酸について、これほど総合的に述べている本はおそらく無く、ブログならではのクダけた文章も専門的なコトを伝えるには効果的だと思います。
 酪酸などの短鎖脂肪酸について、より深く述べたコラムも載せておきますが、これは対照的に硬いコラムです。
 しかしここでは、「腸と健康」についての核心的な部分が述べられていますので、ぜひ読んでみて下さい。

 以上で一般的な「腸の可能性」については充分に紹介したとして、次に特殊な可能性を追求させて貰います。
 これは度々紹介して来ました「ブレサリアン」の腸内細菌についてで、その可能性を再度まとめてみます。

ベジタリアンを超えたブレサリアン、それをも超えた「光合成人間」を目指す人々 | 本がすき。

私たちがふだん何気なく食べているごはん。そこには、壮大な物語が眠っている――。 気鋭の分子調理学者・石川伸一先

本がすき。

 ここでは光合成細菌との共生進化によって、人も光で生きられる様になる可能性が示唆されています。
 これは以前に、免疫抑制の困難性などから人には無理だろうとするコラムを支持しましたが、あながち腸の免疫システムはフレキシブル(柔軟)で可能性があるのかも知れません。

 次に、牛が特に獲得しているメタン古細菌との共生進化の可能性を探ります。

なぜウシのげっぷにメタン?——メタン産生菌の意義

今回は、反芻動物の特徴的な菌であるメタン産生菌を主役に紹介します。温室効果ガスであるメタンを産生する菌は、実はウシの第一胃に欠かせない存在です。なぜでしょう...

Mykinso ラボ(マイキンソーラボ )| 専門家がつくる腸内フローラの情報サイト

 古細菌(アーキア)は水素と二酸化炭素で生きる原始の細菌で、ハイドロジェノソームという特殊なミトコンドリアを持っています。
 このハイドロジェノソームが人に水平伝播すれば、効率的なエネルギー代謝の道が拓ける可能性があります。
 これはかなりSFちっくなのですが、超少食を達成されている森美千代さんの腸内には、特異的にメタン古細菌が多く共生しているみたいです。

「食べない」生き方

森美智代

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 最後に、パプアニューギニアの原住民が獲得している、窒素固定菌との共生進化を紹介します。
 ここでは敢えて専門的な論文を載せましたが、原住民が窒素固定菌を栄養源にしているコトは現象的に否定できず、そのメカニズムを解明するステージにまで進んでおります。

 人の腸内細菌は空気から、光や水素、二酸化炭素や窒素を取り込んで繁栄し、その花園をタンパク源にして人は生きられるのかも知れません。
 

 
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