しかし「Q(クエスチョン)」は身体的なモノも在り、両性具有というのはSF「闇の左手」で描かれる惑星「冬」だけの話ではありません。
両性具有の生物はもちろんヒト以外にもおり、これはコラムでは「意外と少ない」とされていますが、それでもけっこう長文なのでサラッと読み流して下さい。
雌雄同体というのはそれほど珍しい現象で、神は「性」を支配的なモノとして創造した様です。
これに対する挑戦は、アメリカでは今も火を吹いており、中絶やLGBTQを認めるバイデン政権が生き残れるかどうかのカギを握っております。
話は飛びますが、先日NHKドラマでやっていた「短歌好きカップルの話(あの胸が岬のように遠かった)」で、この中絶の問題が詠まれていたのは注目に値すると思います。
若いカップルは、先行きの見通しが立たない為に中絶を決心しますが、一体彼等に人生の何が見えていたかは疑問であり、「勝手なコトを言ってんじゃねぇ!」というアメリカ南部の意見にも説得力があると思えました。
「性の問題」は即ち種としての人類の問題で、どんな人類を次世代に残すかという問題です。
こうした近未来の「性」を描いた映画として、AIとの恋愛をテーマにした「her」が面白かったので紹介します。
「彼女」はアーティフィシャル(芸術的)知能なので、理想的な女性の要素が集約されており、肉体を持たない声だけの存在ですが何百人もの男達を手玉に取ります。
そうしてどんどん「恋愛道」で進化を遂げて行く「彼女」は、とうとう超越的な「Q」にまで進化して行きます…
今回の物語でも思いきって、こうした「性」の壁を超える人物としてのトゥルク(転生活仏)を描こうかと思っております。