(葬式アーティスト)フュネラルアーティスト

森本由美:欧米で葬儀装飾習得のフュネラル(葬式)アーティスト第一人者。アート葬式はサンケイ大阪賞受賞・商標登録済。

欧米のグリーンの花束

2008-06-08 | アート
見えにくい画像で申し訳ないが、イギリスの葉っぱだけを使った、「花束?(葉っぱ束)」グリーン・アレンジメントである。

私がロンドンで学んだフラワー・アレンジメントでは、葉っぱだけを使用したアレンジメントがあり、そのグリーン・アレンジメントを、女性から男性に、また男性から女性にプレゼントすることも多々あり、それは葬儀装飾でも例外ではなかった。

添付した写真は、部屋のデコレーション用に作製されたグリーンだけのアレンジメントで、真ん中あたりに大きな葉っぱを用い、様々な葉っぱや実を施した、グリーン・アレンジメントである。

ブティックやレストランのデコレーションにも葉っぱだけのグリーン・アレンジメントを飾る事もあり、欧米では花だけでなく、葉っぱも「主役」になることが多い。

私はフランス人男性のフラワーデザイナーに従事した事もあるが、彼からも、葉っぱだけを使った葉っぱ束のグリーン・アレンジメントを教えてもらったものである。

葬儀装飾の場合、大体が故人の生前の趣味や好みを反映させたデコレーションや、遺族の希望の装飾、そして故人からの遺言で決められた装飾などを棺装飾にすることが多い。
また、友人から故人の為に贈られた、花輪やデコレーションをそのまま棺のそばなどに飾る事も有り、特に男性の故人の場合は、このようなグリーン・アレンジメントの装飾を希望される事もある。

日本のように「葬儀用の花」としてのフラワーアレンジメントの区別はあまりなく、あるとしたら、十字架の形の花アレンジメントや名前のアルファベットの形をしたアレンジメント(例えば故人がメアリーであれば、ーMEARYーと花文字にアレンジする)が存在する事ぐらいである。

葬儀用の花アレンジメントでも、ハート型の真紅の薔薇のリースなどが、結婚式の時のデコレーションと同じように使われる。

もし興味があれば、真紅のハート型の葬儀花や十字架の花アレンジ、そして花文字の葬儀用の花アレンジメントは以前このブログ内でも写真をご紹介しているので、そちらをご覧いただきたい。
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イヴ・サンローランの葬儀 IN Paris

2008-06-06 | アート
昨日、フランスのパリでイヴ・サンローラン氏の葬儀が行なわれた。死因は脳腫瘍で71歳であった。

葬儀はパリの有名な教会で行なわれ、その模様がCNNで生中継されていた。

葬儀には沢山の招待客が参列し、その中にはニコラ・サルコジ大統領とその妻(元モデルでイヴ・サンローラン氏のファッションショーにも出たことがある。)

そして、ケンゾーやゴルチエ、ジュルジョ・アルマーニやカトリーヌ・ドヌーブが参列していた。

フランスの葬儀も、私が葬儀装飾を学んだイギリスも同じく霊柩車はガラス張りである。(このブログ内でも何度もイギリスのガラス張り霊柩車の写真をご紹介している)

昨日もイヴ・サンローラン氏の棺を乗せたガラス張りの霊柩車が、教会に横付けされていた。

参列者がすべて先に教会の席に着くと最後に「主役」である、棺の故人が教会に入場するのが欧米の葬儀であるが、イヴ・サンローラン氏の棺も、4人の男性の肩に乗せられて、最後に教会へと入って行った。

沢山の白いユリの花束や花輪の中に真紅の薔薇のリースもあり、流石、ファッション界をリードしたアイコンの葬儀らしくすべてがお洒落であった。

教会の真ん中に棺が置かれ、イヴ・サンローラン氏の棺の上から黄色地にグリーンの房(ふさ?)のような飾りが沢山付いた布が棺を覆っていた。

添付した写真は私が東京での「アート葬儀展」を開催した際の作品であるが、ブルーの色を基本にした、男性用の葬儀を想定した物である。

イヴ・サンローラン氏は黄色にグリーンの布で飾られた葬儀装飾で、沢山の著名な参列者達に見守られ、国葬とも言うべき世界中にその葬儀がCNNによって、テレビ中継されたのである。

葬儀には生のオーケストラ演者達がおり、男性黒人のオペラ・テノール歌手が天使のような歌声を響かせて、イヴ・サンローラン氏の葬儀は始まった。

布地で覆われた棺の横には大きな丈の長いキャンドル2つに火がともされ、オペラの歌声と共にとても美しい葬儀であった。

このイヴ・サンローラン氏の昨日の葬儀のように、欧米、特にヨーロッパでは、棺自体に布を覆いかぶせた(故人が好きだった色などの布地)葬儀装飾をすることが多い。
棺をじかに見るよりも、アートの様な布で飾った葬儀装飾の方が、幾分か参列者の悲しみを和らげる事が出来る。

私は日本の皆さんに、この様な美しい葬儀装飾があるのだといううことを、知ってもらいたくて、大阪や東京で「アート葬儀展」を開催している。

フランスやイギリスではこのように美しい「アート葬儀装飾」が存在し、葬儀とアートが深く関わっているのである。
もちろん「アート棺展」のような展示会もあり、人々が、アートの力を借りて癒しを表わす葬儀装飾がとてもポピュラーなのである。
コメント (1)
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