(葬式アーティスト)フュネラルアーティスト

森本由美:欧米で葬儀装飾習得のフュネラル(葬式)アーティスト第一人者。アート葬式はサンケイ大阪賞受賞・商標登録済。

アンティークな花模様の装飾骨壷

2007-06-23 | アート
ぽってりとした可愛いデザインのアンティーク調の装飾壷は、実は欧米で[骨壷」として使われているものである。

欧米では「骨壷」と言うより、「遺灰入れ」という感じが強い。

なぜなら、私も何度と無くロンドンのメモリアルガーデンに赴き、その美しい花園のような公園に付随する火葬場を、イギリス人の葬儀社員達と共に入って勉強したが、ご遺体はほとんど全てパウダー状の「遺灰」になるまで、焼却されるからである。

日本のように、骨の形が残っているのではなく、パウダーになってしまうのである。

なので、「遺灰入れ」という概念になる。

以前にも何度もこのブログで述べてきたが、イギリスの墓地は墓標を薔薇の苗にする人が多いので、それは美しく、まさしく、「天国の花園」のような佇まいで、エンジェルの銅像たちが、墓石と共に装飾されており、ガーデニングのお庭のようである。

6月という今の時期なら、きっと薔薇達が満開に咲き誇り、故人の御霊をエンジェル達と共に見守っていることだろう。

そんな概念から、この様に美しい骨壷も発想されるのであろう。

アンティークの感じを出したブロンズ製のこの骨壷は、エレガントだった女性の人生のフィナーレにはとても相応しい。

死んだからと言って、なにも地味な骨壷に入らなくても欧米では、こんな可愛いものが存在しているのだ。

そのことを私は日本の皆さんにご紹介している。

お花がデザインされたお洒落な骨壷で、亡くなった方を偲ぶ時、きっと生前の楽しい思い出がよみがえるに違いない、、と私は思うのである。

少なくとも私が学んだイギリスの葬式関連の品には、イギリス人の大好きな薔薇の花をあしらったものが、本当に多い。
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エンジェル模様のイギリスのアート棺

2007-06-01 | アート
今回の写真は、イギリスのエンジェル模様が描かれたアート棺である。

エンジェルといっても大人のエンジェルで、大きな翼を持ち、「神」の使者としてのエンジェルである。

日本では、可愛い赤ちゃんのような、キューピットのエンジェルを、見かけることが多いが、ヨーロッパなどでは、聖母マリアに受胎の告知に来たエンジェルのように、大人の姿で「神」の使者として使わされるエンジェルが多く、日常の模様として登場する。

今までにもご紹介してきたが、墓石にエンジェルが掘り込まれた模様や、銅像として、墓地に大きな翼の大人のエンジェル達が、御霊を見守るように、あちこちに彫像となって配置されていたりする。

また、ロンドンなどの公園のベンチの取っ手や、家具などにもエンジェル達が模様の一部のように刻まれている事が多い。

「故人」が寂しくないように、アートペイントされたこの写真の棺だけでなく、エンジェルはヨーロッパでは、葬送品にとても多く登場するのである。

棺以外では、骨壷や墓標やら、、、、。

エンジェル達はまた、恋のキューピットとして、ヴァレンタインや結婚式にも登場し、私が葬儀装飾を学んだロンドンでも、葬儀のための装飾か、結婚式などのお祝いの為の装飾なのか、あまり区別が付かないほどであった。

残念ながら、命ある者には必ず「死」が訪れる。

私が現地の葬儀社に入り、学んだロンドンの葬儀装飾では、「死」して尚美しく、色鮮やかに「故人を主役」として装飾し、エンジェルの美しい模様とともに、安らかな眠りを「最も故人らしい美しさ」で装飾し、見送るのである。

大きな翼を持った大人のエンジェル達は、「故人」を優しく見守り、天国への道を導いてくれる象徴なのである。

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