コロナ禍の影響で、世はリーマンショック時よりもひどい不況に陥っているという。とはいえ(正直に言うが)、国立大学の教員として長らく国家の禄を食み、リタイアしてからは年金生活者として公金のお世話になっている私には、世の経済動向がどうなのか、実感することができない。不況だ、不況だと言われても、それがどの程度のものなのか、リアルに感じられないのだ。
多少とも見聞を広めるために、検索ワード「コロナ倒産情報」でググってみた。以下のような記事がヒットした。
「新型コロナウイルスの感染拡大で企業倒産が増えている。東京商工リサーチによると、コロナ関連の倒産は27日に累計100件となった。旅館など宿泊業と飲食業で約4割を占めており、資金繰りで行き詰まって倒産に至るケースが多い。
(中略)
全体100件のうちホテルや旅館など宿泊業は21件、レストランなど飲食関連は15件で計約4割を占めた。小売りを含めると5割にのぼる。」
(日本経済新聞電子版4月27日配信)
目下の不況の有り様を私が調べてみようと思ったのは、この不況を乗り越える緒(いとぐち)をそこに見つけられないかと思ったからである。
案の定、私にはそれが見つけ出せなかった。当たり前の話で、ド素人の私にそれが見つけられるぐらいなら、専門のエコノミストがとうの昔にこの不況の克服法を見つけ出しているだろう。
だが、ド素人だからこそ見えるものがあるのではないか。実をいえば、私には長らく温めていた秘策というか、奇策がある。昨今の暗~い世の中、少しでも明るくなればと、景気づけの意味で(恥を忍んで)この妙策を、ーーいや拙策を、あえて披歴する次第である。
こんなご時世だからこそ儲かる商売はないだろうか。そう考えたのが出発点である。今、品切れが続くほど需要があるのは、何なのか。それは、言わずと知れたマスクである。コロナウイルスの拡散を防ぐための、必須のアイテムである。この必須アイテムたるマスクの製造・販売事業に乗り出すというのはどうだろう。
残念ながら、答えはノーである。これが儲かる商売なら、目ざとい起業家が黙っているはずはない。すでに何人もの起業家がこの商売に手を出しているはずだ。この商売に手を出した起業家が皆無だということは、それが儲かる商売ではないからに違いない。中国からこっそりマスクを買い付け、それを高値で転売するといったせこい商売は、私が最も嫌うところである。
では、レンタルスペース業というのはどうだろう。「貸し倉庫」のことではない。「貸し作業空間」の事業を始めるのである。政府は「3密」を避けるためと称して、在宅勤務、テレワークを唱道しているが、狭い自宅のアパートでは、子どもがうるさくて仕事にならない。家事・育児の分担を押しつけられて仕事ができない、と嘆くお父さんが少なくない。こういう人たちが仕事の能率アップのために、どしどし「レンタル作業空間」に逃げ込んでいる悲しい現実がある。こういういわば「在宅勤務難民」が相手のレンタル業は、時代の趨勢を逆手にとった画期的な事業と言えるだろう。
だが、この種の事業は、繁盛すればするほど自滅に近づいていく、なんとも皮肉な商売である。レンタル作業空間は、利用者が増えれば増えるほど、それだけ「3密」の状態に近づいていく。「3密」の状態がひどくなれば、この空間はパチンコ店のそれと変わらないものになり、行政当局から休業をするよう、必ず指示を受けることになるだろう。
こう考えてくると、この不況の中、暗いトンネルを抜け出すほどのうまい商売など、そうそうあるわけがない、と思う読者がほとんどだろう。でも、私には妙案がある。そう、秘策があるのだ。
では、私が思いついたその珍妙な(?)アイデアとは、一体どういうものなのか。それについては、またあした書くことにしよう。
多少とも見聞を広めるために、検索ワード「コロナ倒産情報」でググってみた。以下のような記事がヒットした。
「新型コロナウイルスの感染拡大で企業倒産が増えている。東京商工リサーチによると、コロナ関連の倒産は27日に累計100件となった。旅館など宿泊業と飲食業で約4割を占めており、資金繰りで行き詰まって倒産に至るケースが多い。
(中略)
全体100件のうちホテルや旅館など宿泊業は21件、レストランなど飲食関連は15件で計約4割を占めた。小売りを含めると5割にのぼる。」
(日本経済新聞電子版4月27日配信)
目下の不況の有り様を私が調べてみようと思ったのは、この不況を乗り越える緒(いとぐち)をそこに見つけられないかと思ったからである。
案の定、私にはそれが見つけ出せなかった。当たり前の話で、ド素人の私にそれが見つけられるぐらいなら、専門のエコノミストがとうの昔にこの不況の克服法を見つけ出しているだろう。
だが、ド素人だからこそ見えるものがあるのではないか。実をいえば、私には長らく温めていた秘策というか、奇策がある。昨今の暗~い世の中、少しでも明るくなればと、景気づけの意味で(恥を忍んで)この妙策を、ーーいや拙策を、あえて披歴する次第である。
こんなご時世だからこそ儲かる商売はないだろうか。そう考えたのが出発点である。今、品切れが続くほど需要があるのは、何なのか。それは、言わずと知れたマスクである。コロナウイルスの拡散を防ぐための、必須のアイテムである。この必須アイテムたるマスクの製造・販売事業に乗り出すというのはどうだろう。
残念ながら、答えはノーである。これが儲かる商売なら、目ざとい起業家が黙っているはずはない。すでに何人もの起業家がこの商売に手を出しているはずだ。この商売に手を出した起業家が皆無だということは、それが儲かる商売ではないからに違いない。中国からこっそりマスクを買い付け、それを高値で転売するといったせこい商売は、私が最も嫌うところである。
では、レンタルスペース業というのはどうだろう。「貸し倉庫」のことではない。「貸し作業空間」の事業を始めるのである。政府は「3密」を避けるためと称して、在宅勤務、テレワークを唱道しているが、狭い自宅のアパートでは、子どもがうるさくて仕事にならない。家事・育児の分担を押しつけられて仕事ができない、と嘆くお父さんが少なくない。こういう人たちが仕事の能率アップのために、どしどし「レンタル作業空間」に逃げ込んでいる悲しい現実がある。こういういわば「在宅勤務難民」が相手のレンタル業は、時代の趨勢を逆手にとった画期的な事業と言えるだろう。
だが、この種の事業は、繁盛すればするほど自滅に近づいていく、なんとも皮肉な商売である。レンタル作業空間は、利用者が増えれば増えるほど、それだけ「3密」の状態に近づいていく。「3密」の状態がひどくなれば、この空間はパチンコ店のそれと変わらないものになり、行政当局から休業をするよう、必ず指示を受けることになるだろう。
こう考えてくると、この不況の中、暗いトンネルを抜け出すほどのうまい商売など、そうそうあるわけがない、と思う読者がほとんどだろう。でも、私には妙案がある。そう、秘策があるのだ。
では、私が思いついたその珍妙な(?)アイデアとは、一体どういうものなのか。それについては、またあした書くことにしよう。