ささやんの天邪鬼 ほぼ隔日刊

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

コロナか経済か that is the question

2020-05-08 11:33:25 | 日記
新型コロナ対策と経済対策はトレードオフの関係にある。あちらを立てればこちらが立たず。この状況下で「あちら」も「こちら」も立てようと、各国政府のトップは苦慮している。米大統領の再選をもくろむあのトランプ氏も例外ではない。

「再選に向けて『経済・景気のトランプ』という金看板が新型ウイルス禍で地に落ちることだけは避けたいトランプ氏。
そのためには一日も早く経済活動を再開させたいのだが、再開すれば感染が拡大するのは火を見るより明らかだ」
(JBpress 5月7日配信《「私の恥部を触りました」で苦境に立つバイデン氏》)

あちらを立てればこちらが立たず。これは我が安倍首相も同じで、緊急事態宣言を出したものの、「これではやってられない、景気対策を何とかしろ!」という国民の怨嗟の声を前に、もう一つ効果的な手が打てず、途方に暮れているのが現状である。

外出の自粛を!ステイホームを!のスローガンの下で、客足が途絶え、商売上がったりの飲食店や、居酒屋の店主たち。彼らの嘆きの声を聞くと、「そうだよなあ。何とかしてやって欲しいよなあ」と私も思うが、他方で、コロナの感染者が一向に減らない現実を知らされると、「そうだよなあ。不要不急の外出は控えないとなあ」とも思うのである。

「あちら」と「こちら」が共に立たない現実がある。それがどうにも動かし難い現実だとすれば、「こちら(経済対策)」の要求を退け、「あちら(新型コロナ対策)」に専心すべきではないか。私はそう考えるが、これは、新宿の歌舞伎町や大阪の梅田から、目をもっと広い、地球規模の視野へとズームアウトした場合の私の判断である。

どういうことか。昨今のコロナウイルスの蔓延は、人類の経済活動によって地球の生態系が壊されたことに対して、地球環境が発した警告のシグナルだと私は考えている。とすれば、地球の生態系がバランスを取り戻すまで、我々は経済活動の規模を極力縮小していくべきであって、それしかコロナ禍に対処する手立てはないのではないか。盛り場で居酒屋を営む店主のおじさんたちには大変申し訳ないことだが、ここは人類の生存のために、ひとつ涙を呑んでいただけないかと私は思うのである。

とはいえ to be or not to be いまいちすっきりしないこの気持ち、that is the questionだよなあ。
コメント
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