ささやんの天邪鬼 ほぼ隔日刊

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

検察庁法改変の暴挙

2020-05-12 13:56:30 | 日記
安倍政権が検察庁を自分の側に取り込もうとしている。検察庁といえば、国家権力をチェックする機関として機能することもある強面の行政官庁である。この検察庁を、安倍政権は自分の味方にしようとしているのだ。
この問題を、私は本ブログで今までに都合2度取りあげた。1度目は真正面から(2月7日《検事総長を盗られるな》)。2度目はややフェイント気味に(5月11日《正義について 自粛警察の陥穽》)。きょう本ブログでこの問題を取り上げれば、これで3度目になる。

この問題(いわゆる「検察庁法改正」問題)は、「三権分立」という日本国憲法の基本理念を蔑ろにし、独裁国家への道を拓くトンデモな企てに関わっている。この問題に含まれるあまりにも重大な意味は、だれの目にも明らかであり、事実ネットでは、安倍政権の暴挙を批判するツイッター投稿が芸能人を中心に盛り上がっている。「ツイッターデモ」とか「ネットデモ」と呼ばれるこの現象に、私は援護射撃をもらったようで、勇気づけられる思いなのだ。

朝日新聞も「検察庁法改正 国民を愚弄する暴挙だ」というセンセーショナルなタイトルを掲げ、社説でこの問題を取りあげている。ただ私には冒頭の以下の文言が気になった。

「権力の暴走を防ぐためにどんな仕組みをつくるか。三権の均衡と抑制をいかに図るか――。この民主主義の基本を首相は理解していないし、理解しようともしない。その事実が改めて明らかになった答弁だ。」

三権分立の理念はたしかに「民主主義の基本」である。しかし安倍首相は、この理念を理解していないのか。あるいは理解しようとしていないのだろうか。

そうではない、と私は思う。安倍首相は三権分立の理念が「民主主義の基本」であることを充分に理解している。理解しているからこそ、彼はこの理念を潰しにかかっているのだ。この民主主義の基本理念が独裁化プロジェクトの最大の障害になるとよく解っているから、安倍首相はまずもってこの理念を形骸化しようとしているのである。

コロナ禍のどさくさ紛れに、あえて民主主義を破壊する暴挙に出た安倍自民党。「国民を愚弄する」そんな暴挙を、見て見ぬふりの与党・公明党。「長いものに・・・」式のそんな下駄の雪・公明党を巻き込み、数を恃んで暴挙に出た安倍自民党に、私もまたまた黙っていられなくなった。確信犯的な恐ろしさが、そこにはある。その恐ろしさに、身震いを禁じ得ない天邪鬼爺なのである。
コメント
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