BSプレミアム・朝ドラアンコールにて再放送中、2003年BK制作、石原さとみヒロインの『てるてる家族』。
23週目のネタバレ感想レビュー、前半。
積み重ねてきた時間の向こうに。
※いしだあゆみ降臨、突然の宇宙人話に大混乱。
終盤に入り怒濤の回収なので、今回も二部構成です。後半はこちら。
『てるてる家族』23週 その2.お母ちゃんの青春
関連リンク
・『てるてる家族』22週その2.鐘の音降り注ぐ教会で
・『てるてる家族』22週その1.佐世保、はじまりの地へ
・『てるてる家族』21週 悲しくて悲しくてとてもやり切れない
・『てるてる家族』20週 膨らんだ入道雲のような幸せを
朝ドラ『とと姉ちゃん』『あさが来た』『ゲゲゲの女房』『あまちゃん』などこちら。
・朝ドラ感想記事のまとめ
『真田丸』『精霊の守り人』『ちかえもん』『映像の世紀』他、大河、Nスペ、BSプレミアムのまとめ。
・結構ゲスいテレビっ子の備忘録まとめ<NHK系>
『重版出来!』『天皇の料理番』『新釣りバカ日誌』など民放ドラマ、映画などなどのまとめ
・テレビっ子の備忘録まとめ。<民放系>
●えらいこっちゃ!
感動の佐世保から数週間。
冬子、和ちゃん、春男の3人で盛り上がる岩田製パン。
春男が少し寂しそうなのは冬子の成長なのか、和ちゃんの成長なのか。
(なんとなく後者のほうのような気がする)
……。
もしかして : おじゃまむし ?
そんなリア充さておき。
冬子、パン作り以外にもレシピ考案も頑張ってます。
春男の佐世保仕込みの自慢の味・クリームパンを超える味を作りたいと考えてる冬子。
佐世保で食べたハンバーガーを大阪で作ったら大儲けだ、と張り切ってます。
「ぐずぐずしてよそに先にやられてしもたら、えらいこっちゃ!」
継がれし照子の商魂DNA。
●年季の味
事務所で帳簿をつける春男のところに和ちゃんがやってきました。
和ちゃんが作っていたのはカスタードクリーム。
春男に味見してもらったところ、なかなか上々の様子。
「これからお前にカスタードクリーム任してええかも分からへんな」
パン屋の味はカスタードクリームの味、とはよく言うものの。
製パンの修行はもちろんのこと、店の看板でもあるカスタードクリームの味を守るのもまた職人の技術。
デービッドはんが春男に教えた味。
時間をかけて春男が育てたカスタードクリームの味。
それを守ろうとしていく和ちゃん。
試行錯誤するものの、どこか春男のそれとは違う気がする、と和ちゃん。
「そらそや。あとは年季の問題や。そのうち味が落ち着いてくるよって、焦らんとやり続けることや」
がんばれ和ちゃん。
手つきが相当上手、中の人芝居以外のこういう技術も勉強したんだろうね。
そんなところへやってきた冬子。
佐世保で食べたあのハンバーガーをここでも作りたいという提案でした。
が、和ちゃん「まだ早い」と反対。
「なんであかんの?」
「だからあかんとは言うてへんやん。『今はまだ早い』言うてんねん」
しかし冬子もなかなか引かない。
今すぐやらなかったら大儲けのチャンスを逃してしまう。
呑気なことは言ってられてない、遅いよりは早い方がいい、と冬子も意見を主張。
働く職人同士の喧嘩。
これまでの和ちゃんと冬子には見られなかったやりとりが新鮮。
●飽きないものを作る
何やら揉めてる2人の声に春男と秋子もやって来ました。
そもそも空天歌のような本格的なハンバーガーは作れません。
じゃあ似たようなものを作ればいいじゃないか、と冬子が言うと、和ちゃんこれに激おこ。
「偽物作ってどないすんねんな」
負けじと冬子も言い返す。
「偽物違う。うちのお店のもんや」
平行線をたどりそうな和ちゃんと冬子、なのですが。
冬子が新しいものに挑戦したいのに理由があるように、和ちゃんがそこに反対するのにも理由がありました。
「…冬ちゃん。俺らは今ちゃんとしたパン作らなあかんやろ?」
冬子はまだまだ技術が足りていない。
今は春男がいるから味を守っていられるけれども。
そもそも自分だってまだ工場長と呼ばれるような人間ではない。
「この店にはな、冬ちゃん、昔からのクリームパンやメロンパン、アンパンやカレーパンがあんねん。それはみんな大将や工場長がこの工場で努力して作ってきはったもんや。長い時間かけてこの店の味になったもんや」
「冬ちゃん、おれらはそういう工場で働いてんねんで。それはすごいことや。簡単に手に入るもんと違う。その味をちゃんと作れるようになってから、それから新しいことに挑戦したらええねん」
だが冬子も並大抵の気持ちではなく。
ハンバーガーへのの挑戦と、春男の味を守ることを同時にやればいい、と。
「俺らは機械とちゃう。人間はそこまで合理的に出来てへんねん」
機械化された大手製パン工場に勤めていた和ちゃんの言葉。
大きい会社にはなくて、こういう中小の工場にあるのは時間だ、と。
その人の手間暇をかけて、本物の味を作っていく。
それでも納得のいかない冬子(さすがだよ照子DNA)
どんどん新しい商品を提供しなければ飽きられてしまう。
でもでも和ちゃん。
「飽きるからて、どんどんどんどん新しいパン作ってたらその姿勢にお客さんは飽きてしまう。何べん食べても食べ飽きひんパンを俺らは手間暇かけて作ったらええねんて」
よく言った!!エンタメ業界界隈の方々に届いてほしいこの台詞。
しかし和ちゃん……
雰囲気変わったなあ!!
人が変わったというほどではなく、言葉を選んでいたりきちんと伝えようとしていたりする雰囲気はあるのですが。
でも目が違う。
これは驚きました。
12週から19週までの少し闇を抱えながらも明るく道を開いていく青年。
それから21週・22週の、過去の闇に心を閉ざしつつも解放していく姿。
そのあとのこの姿。
錦戸さん、また高度な演じ分けをなさっててすごい。
●和ちゃんがしゃべった
その夜、冬子の様子を秋子が見守っていました。
「まだハンバーガーのこと考えてん?」
「うん……簡単に諦めたくはないけど、和ちゃんの言ったことにびっくりしてしもて」
ハンバーガーのことを諦めるつもりはないのだけれど、和ちゃんの言葉にびっくりした冬子。
そりゃあ和ちゃんの方が職人としては先輩だし経験も豊富なんだから、と秋子。
かといって冬子が浅はかな考え、というわけではなく。
和ちゃんの言う通り『今は早い』ということ。
諦めるわけではないけど、意見に耳を傾ける。
どこかで観たことあるなあと思ったら、『あさが来た』の銀行設立をめぐるやり取り。
自分が思っていたよりもずっとずっと、和ちゃんは岩田製パンのことを考えてくれていた。
ずっとずっと、春男のパンのことを大切に思っていた。
先週の苦しそうな和ちゃんを見ている冬子だからこそ、本音を主張するようになった和ちゃんをみて嬉しくて仕方ないのかな。
和ちゃんの変化に嬉しくて仕方ない人はここにももう一人。
春子に今日の出来事を話す春男。
「あいつがあんな自分の気持ちしゃべったん初めてや」
「お父ちゃん…よかったな」
嬉しくて驚いてしまった。
一時期は職人は自分だけになって、もう工場を畳んでもいいと照子に言われていた。
それが『未来』を論じ合う若者たちで活気づいている。
見守る春子が優しい。
グルノーブルオリンピックを終えてから、春男と過ごす時間が増えている春子。
が、問題が一つ。
「岡谷さんともそれくらい仲ようやってな?」
やはり一筋縄ではいっていないらしい春男とキツネザルwww
●くたばれリア充
冬子と和ちゃん。
パン生地こねて、仲直り。
見つめあってんじゃねえよおお!!
もうお前ら結婚しろ!!!
パンは一度きりのものじゃない。
毎日食べている人がいれば、ついもう一枚食べたくなるようなものを作らなければいけない。
「頑張ろ」
「うん」
和ちゃんと冬子。
この雰囲気見覚えあるなあと思ったら、春男と照子。
いいループだ。
●ミートデーニッシュ
ニッキドさんに夜這いをかけようとする石原さとみ。
いや、夜這いじゃなくてハンバーガーの提案。
昨日の今日で何を言っているんだ、と和ちゃん呆れ気味ですが。
冬子の話の内容は、既存のデーニッシュ生地を使ったハンバーガーでした。
ああ美味しそう。
和ちゃんも納得の様子。
●歌は時間で歌う
その頃夏子は、東京のとあるクラブにいました。
『東京ブルース』を歌いきった後、客席で楽しそうに『ブルー・ライト・ヨコハマ』を歌いだしたのは……
いしだあゆみ演じる山根ミサ子。
まさかのご本人の出演。
えっと、「上原多香子」が演じている「岩田夏子」のそもそものモデルは「いしだあゆみ」で。
岩田夏子の芸名・「いわたなつこ」の起死回生を賭けた楽曲が『ブルー・ライト・ヨコハマ』なんだけれども。
そもそもの史実で、『ブルー・ライト・ヨコハマ』は「いしだあゆみ」が歌手として活躍の幅を大きく広げた楽曲であり。
その「いしだあゆみ」が演じる「山根ミサ子」のところに「いわたなつこ」が訪れて、『ブルー・ライト・ヨコハマ』を歌いだす
なんだこのメタ構造。
とりあえず、ドラマの中の話として、ミサ子の行動に激おこ夏子。
「ひどいじゃないですか!私の前で私の歌勝手に歌うなんて!」
あっいや、そもそもこれいしだあゆみの歌で。
あれっ?ドラマの中ではいわたなつこの歌か。
ああだめだ混乱する!
「あなたの歌と私の歌、一緒にしないで」
ミサ子は蓮っ葉な調子で夏子に言います。
自分の歌だとは言っているが、『歌は何で歌っているのか』と質問を投げかけるミサ子。
心?
──心とは何なのか?
気持ち?
──気持ちはお客さんが作るもの。歌手の気持ちを押し付けられたって困る。
少しは気持ちがなくてはいけないのでは?
──気持ちは歌に書いてある。わざわざ付け加える必要はない。
とまあ哲学的な問答が続く中。
照子が「声で歌う?」とボケをかましつつ、ミサ子にウケつつ、夏子に怒られつつ。
答えは、時間でした。
「歌はその歌手の生きてきた時間で歌うのよ。どれだけ、どんなふうに生きてきたかで違ってくるの。だからあなたの歌と私の歌が同じわけないでしょ!」
泣きはらした夏子。
夏子だって小さい頃からずっと歌ってきた、と照子がフォローするも。
「おかあさんに守られて?みんなに可愛がられて?頭撫でられながら歌ってきたんでしょう」
ミサ子の言葉に何も言い返せない夏子。
●山根ミサ子、いわたなつこ
さて、とんでもなく混乱する状況に置かれている東京の夏子の様子。
あのあと少し時間が経ちました。
お店は完全閉店した様子。
酔いつぶれたミサ子を隣で待っていたのは夏子でした。
「……悪かったわよ」と謝った後、ミサ子はわざと『ブルー・ライト・ヨコハマ』を歌ったことを明かします。
夏子もまた自分の態度をミサ子に詫びました。
夏子はミサ子の制止をふりきり、彼女に話を続けます。
ミサ子の歌を聴いて驚いたこと、感動したこと。
この人は歌を聴かせてしまうんだ、と思ったら自分は怖くなってしまったこと。
怒るだけ怒ってきちんと伝えないの自分は卑怯だ、ということ。
ミサ子は「売れたものが勝ちなのだから」とは言うものの。
「そういうふうには思いません。ミサ子さんの歌は、ミサ子さんにしか歌えないと感じました。あなたのようになりたいと…そう思いました」
これに涙ぐんだのはミサ子。
「あなた…本当ににまっすぐに育てられてきたのね、あのお母さんに」
※『あのお母さん』
ミサ子の言う通り、自分は恵まれていたかもしれない。
苦労もしたけれど、周囲の人々に恵まれていた。
それがよくなかったのだろうか、という夏子に対し、ミサ子は言い切りました。
「ばかね、恵まれすぎて悪いわけないじゃない」
「一緒にしたらだめよ、私みたいに酔っぱらっている歌と自分の歌を一緒にしちゃだめ」
ミサ子も夏子のように希望に夢を膨らませている時期があった。
その時期は確かにあった。
場末のスナックで、駆け出しの歌手・岩田夏子が出会った山根ミサ子。
いしだあゆみが、かつてのいしだあゆみに言っているようにも聞こえる。
あるいはかつてのいしだあゆみもまた、『山根ミサ子』のような人物に出会っていたのかもしれない。
それともいしだあゆみが出会った『岩田夏子』のような人物なのか、上原多香子が出会った『山根ミサ子』のような人物なのか。
まさに虚実皮膜の世界です。
観る者を気持ちのいい混乱に落とし込むメタなストーリー。
「あなた、売れるわよ」
「そうだ、ねえあなた、紅白に出なさいよ!」
山根ミサ子は「いわたなつこ」がこのあとどうなるかを知っているかのように、持ち物の中で最も高価なイヤリングを手渡します。
それはあるお願いのためでした。
「…お願いがあるの…。もし紅白に出ることがあったら、出たら、これをつけて出てくれないかしら…だめ?」
『出ることがあったら』ではなく『出たら』。
山根ミサ子は岩田夏子が紅白に出る日が必ず来ることを知っている。
山根ミサ子の中のいしだあゆみが、いわたなつこにそう言っている。
大丈夫、あなたはは必ず成功する。
それはかつての自分自身を励ましているみたいに。
夏子がイヤリングをつけて出てくれれば、私自身も初出場となる。
どこかで観ていてくれ、と頼む夏子。
「当たり前じゃない!どこにいても必ず見るわ。自分の…晴れ姿なんだからさ」
2人のいしだあゆみがひとつになった瞬間でした。
『ブルー・ライト・ヨコハマ』口ずさんだ後、「いい歌ね、あなたの歌」と。
口ずさんだのは山根ミサ子だったのか、それともいしだあゆみだったのか。
涙をこぼしているのは岩田夏子だったのか、あるいは上原多香子だったのか。
●いしだあゆみ、上原多香子
鳥肌立ちました。
朝からすごいもん見せられた、と。
ちょっと待て、神回何回目だ。
先週あの教会週あったばかりだろ。
モデル実在の作品は数あれど、『ゲゲゲの女房』のときの松下さん&武良さんの対談をドラマの中のストーリーに落としこんでる。
あるいは『あまちゃん』における『鈴鹿ひろみ(岩田夏子)/影武者・天野春子(いしだあゆみ)』の構造。
いしだあゆみからしてみれば、岩田夏子は「あっ私だ」になるわけで。
時代的には『てるてる家族』が2003年で最も古いです。
それが、2010年・2012年の大ヒット作を飛び越えることをやっている。
もう一度全体の状況を整理すると。
【岩田夏子】
岩田家の次女。モデルはいしだあゆみ。演じているのは上原多香子。
【山根ミサ子】
岩田夏子が出会うスナックの歌手。演じているのはいしだあゆみ。
フィギュアスケートの道から歌手への道への転向、『ブルーライトヨコハマ』までの軌跡が丁寧に描かれた「岩田夏子」。
彼女が、いしだあゆみの演じる「山根ミサ子」と出会い、歌う心を通わせていく。
ミサ子は「紅白出なさいよ」と天の声めいた言葉を授けて、自分の代わりのイヤリングを手渡す。
「いしだあゆみモデルの登場人物なので、あの名曲ちょこっと拝借しました」ってそんなレベルではない。
どこからが芝居でどこからが現実なのかよくわからなくなる虚実皮膜。
どこからが現実でどこからがドラマで。
こいつは一体何を言っているのか。
通じにくいとは思うんですが、とにかくすごかった何重も入れ子になったメタ構造。
本放送当時、いしだあゆみさんのインタビューとして、
「ブルーライトヨコハマがあったからここまでやってこれた」とあります。
ドラマの中では夏子誕生からデビュー、苦難の時代、ブルーライトヨコハマを観ているので「岩田夏子」に涙したり笑ったりしているのですが。
夏子のモデルはいしださん。
夏子の先にはいしださんがいる。
いしだあゆみ、上原多香子、山根ミサ子、岩田夏子。
それぞれの視点と人生がグルグルとまわっていく『ブルー・ライト・ヨコハマ』。
楽曲自体はひとつだけれども、歌はそれぞれ違う。
4名それぞれの時間で歌っている。
あ、だめだ混乱してきたwww
とまあ、と混乱していたせいもあり。
いしだあゆみさんと上原さん、浅野さんの涙はそれぞれガチ泣きに見えて仕方ありませんでした。
いしださんがどんな心持ちで上原さん演じる岩田夏子を前にして、「山根ミサ子」を演じたか。
逆に上原さんが、どんな気持ちで「岩田夏子」として、いしださんの前に立ったか。
そして浅野さんもまた『ブルー・ライト・ヨコハマ』をカバーしている方のひとり。
どんな気持ちで「岩田夏子の母・岩田照子」として、いしださんの前に立ったのか。
そう考えると、あのシーン3名の涙と言葉は、芝居を飛び越えているようにも思えてきます。
もちろん芝居ではあるのだけれど、岩田夏子ではなく上原多香子として、山根ミサ子はいしだあゆみとして、岩田照子は浅野ゆう子として。
いしださんの「まっすぐに育てられたのね」は、ご自身のお母さんに向けた言葉なのかもしれない。
あるいは「いい歌ね」
浅野さんや上原さんの涙は、芝居を超えた涙なのかもしれない。
「いい歌ね、あなたの歌」
そう声をかけられて涙を流す夏子は、上原多香子に見えました。
大変申し訳ないんですが、石原さとみ・上野樹里・紺野まひるに囲まれるとどうしても本業ではないのが悪目立ちしていた上原さん。
SPEEDでも歌を歌っているのは絵理子や寛子。
それでもSPEED一番のべっぴんさん、新垣ちゃんに劣らないくらいのキレッキレのダンスだった、というのはよく覚えています。
SPEEDの中では一番好きだったなあ。
いやしかしこの「岩田夏子/いわたなつこ」の役は上原多香子ではないといけなかった。
そんな気がしてくるんです。
ドラマの中の「いわたなつこ」は、スターの成分を少し薄めなくてはいけない。
それはいしだあゆみを向こう側に控えているから。
そのためには上手過ぎない、かつ下手過ぎない配役にしなければいけない。
(上原さんほんっとにすいません)
そんな上原さんが、歌という武器をひっさげて参戦した朝ドラの現場。
自分の演じる登場人物が「いい歌ね、あなたの歌」とモデルにしている実在の人物に認められる。
上原さん自身も、作中の夏子と同じ年くらいに故郷を離れ上京してきた背景を鑑みれば、やはり岩田夏子は上原多香子でもあるのかなあと思わされるわけです。
うん?……いや?敢えて「上手過ぎない/下手過ぎない」を演じていたのか?
だとしたらすごいぞ。
それにしても、いしださんの抜群の存在感。
トータル2話ですよ。併せて10分くらい。
言葉や視線、纏う雰囲気、動きの一つ一つが『山根ミサ子』を人生を語るったらもう。
それでいて『いしだあゆみ』に被せて、『岩田夏子』につなげてくる。
単なるモデルのカメオ出演ではなく、少し意地悪な役。
でも根っからの悪ではない役。
夏子に歌の心を教えて、人生経験の深みも教えて、次のステージに向けて背中を押していくストーリー上でも非常に大事な役。
たとえば工場長の娘さん。
東京のパン屋さん。
理江ちゃんのお父さん。
佐世保での浅月夫妻。
片手で数えられる程度のシーン数ながらも、その人物が生きてきて生きていくことを感じる。
メインの登場人物にとても大きな作用を与えるから、そうした人物造形を丁寧に行う。
今回のいしださんのようにメタな作劇、あるいは役者さんの手腕という存在感ももちろんなのですが。
作品全体として「生きている人物」を描くのが秀逸だなと改めて実感しました。
●負けるな森野君
秋子の大学の研究室。
先輩の森野さんが就職するよって話。
森野の就職先が、千吉博士の池田食品であると知った秋子。
(千吉博士は5週と21週に登場)
「楽しみにしてます、頑張ってくださいね!!」
こんなかわいい笑顔を後輩ちゃんから向けられたら、ときめいちゃうよね森野先輩。
だがしかし彼はこの男の存在を忘れている。
「秋ちゃああああああん!」
浪速のリア充絶許・フラグクラッシャー。
ローリーひでえwww
森野先輩強く生きろwww
しかも秋子。
「あーあ、早く卒業しはらへんかなあ」
この子ホントひどいwww
「あーあ、(先輩卒業しちゃうのは寂しいけど)早く卒業し(て千吉博士の研究のことをたくさん聞かせてくれ)はらへんかなー」なんだろうけどちょっと省き過ぎww
●それいけ冬子
悩める冬子。
ミートデーニッシュを『冬子ベーカリー』の目玉商品
として展開していきたい、と。
うん?
「なに勝手に名前変えてんねん」
春男のツッコミ正しい。
店のネーミングをめぐって
【岩田製パン店】…堅い。岩みたいなパンが出てきそう(冬子)
【冬子ベーカリー】…寒い。木枯らしが吹きすさびそう。
うん?
「…そんな名前を娘につけたん?」
冬子、はい論破。
まだまだ悩める冬子。
デーニッシュの中にチョコレートを入れたチョコレートデーニッシュを考えたものの。
しかしこれ外見がミートデーニッシュと一緒。
これはどうしたものか、と。
そこで春男がナイスフォロー。
粉砂糖をまぶせばいい、とアドバイス。
「さっすがお父ちゃん!」
しかしそこへやってきた和ちゃん。(粉砂糖のやり取りは聞いていない)
チョコレートをコーティングすればいい、とアドバイス。
「さっすがー和ちゃん!」
頑張れ春男。
若いイケメンに負けるな春男。
その後冬子たちはデーニッシュ生地でソーセージデーニッシュ、卵デーニッシュ、チーズデーニッシュなどを次々と考案。
文字列によるパンテロ!!
色々作って大人気!!
●創業者への敬意
そして夏が近づく頃。
冬子がある提案をしました。
「なあ、お父ちゃん。この店はやめてパン屋にせえへん?」
今や喫茶店のテーブルはパンの陳列場所。
喫茶店として営業できるのは夕方になってから。
せっかくのパンを並べられないのは悲しいし、それに朝からパンを焼き夜まで喫茶店、というのもしんどい。
秋子や弘子姉ちゃんが手伝ってくれてるからどうにかなっているけど、いつまでも甘えるわけにはいかない。
それもありだとは思うのだけれど、和ちゃんは
「照子が始めたものなのだから、照子に相談しないといけない」と。
工場長もまた、シャトー創業当時のことを思いだして
「ほんまにあのころのおかみさんは…きれいやった…」
「ほんまにあのころは…きれいやった…」
おまえら、照子が留守だからって過去形www
冬子も冬子でその当時の事は覚えてはいます。
「けど、思い出は思い出や。今はパン屋としての未来を大事やと思う」
今を見て先を読む、うーんさすが照子のDNA。
冬子の言う言葉ももっともなので、冬子の提案をいったん受け入れる春男。
ですが、とりあえず照子には事前に相談しなさい、と。
「創業者には敬意を払わな」
創業者への敬意ってのは、店に限ったことではなく、ドラマ制作でも問われるあたり。
モデルへの敬意、モチーフへの敬意、歴史への敬意、いろいろとありますが。
前述のいしだあゆみさんの本人出演、その描き方を振り返った後だと、なんだか感慨深い春男の何気ない一言。
●アポロ11号月面着陸
昭和44年7月。
人類にとって偉大な一歩が踏み出されました。
アポロ11号月面着陸。
のっけから壮大な朝ドラ。
(しかもこの再放送の日は中秋の名月)
阪神戦、力道山、東京五輪などでもそうだったようにパブリックビューイングで楽しむ一同。
宇宙人はいるのか、おまえや、といつもの盛り上がり。
「月には、もっと美しい宇宙人がいてるはずや…かぐや姫のふるさとやからな」
春男のロマンチックな冗談、を真に受けちゃった冬子ああ冬子。
電子レンジの時もそうでしたが、本当に素直なんだねえ(高価な壺買わされないか心配)
●宇宙人問題
その夜のことでした。
神妙な面持ちでやってきたのはローリー。
秋子と冬子の顔をみるなり、
「ぼくはどないしたらええんでしょう…」
ローリーとおじいさま(大村昆)、2人で一緒にアポロ月面着陸を見ていたとき。
おじいさまがけったいな事を言い出した。
「…お前はな…人間やないねん。…宇宙人や」
……。
なんだ、なんだ、なんだこれは。
ローリーは、おじいさまの話したことを思いだしながら続けます。
おじいさまが、自分を五月山の竹藪で発見した。
ふっと天の声が聞こえた、「この子を預かりなさい」と。
そのときローリーは人間でいうところの3歳くらいの子子ども。
すでに大阪弁を喋っていたから、宇宙人が教えていたのだろう、と。
このまま突然自分のところに置いておいても不審がられるから、外国に暮らす息子夫婦に預けた。
しかし息子夫婦は『日本語でもない大阪弁でもないけったいな言葉』を気色悪がったため、不安もありながらも池田に戻したと。
なんだ、なんだ、これは。
五月山の竹藪でお前を見つけた。そのとき天から、この子を預かれというメッセージがわしの心に宿った、それで抱いてこの家に帰ってきた。
それを聞いた秋子と冬子……
「wwwwwwww」
しかしローリーも食い下がらず。
人類が月に立ったんだから宇宙人が地球に立っていてもおかしはないはずだ、と。
冬子が妙に納得している様子
「ぼくと心を通じ合わせたのは冬ちゃんと秋ちゃんだけやないですか」
「え、ちょっと待って。ということは、私たちも宇宙人?」
「…か、またはそれに近い気質を持った人間…」
何の話だよこれはwww
呆れ顔の秋子、半ば信じはじめてる冬子。
さらにローリー。
「これから、ぼくがこの地球にいる意味はなんなのか、考えてみます。あ、それからこのことは誰にも言わへんといて下さいね」
「言わへん…宇宙人でも、ずっと友達て思うてるで」
「うん、それはそれで友達になりたい、て思う」
すっかりその気の冬子。
半分からからかってる秋子www
と、ローリーが帰った後。
「あ!もしかして私がかぐや姫いうことやあらへんよね?!」
……。
………。
ローリーといい冬子といい、高い壺を買わされなければいいんだけど。
で、極めつけがこれよ。
「結局ローリーの謎は謎のままその年の秋を迎えました」
放置しないでwww
●夏子おめでとう!!
また別の日。
東京の青田プロダクションに手。
ミッキーカーチスが電話を受け……
夏子に告げたのは……
祝・夏子紅白出場決定!
「やったあ!!!」と飛び上がったのは斉藤さん。
この人がいなきゃ「いわたなつこ」はいなかったし。
間違いなく岩田夏子を支えたひとり。
「おめでとう、お母ちゃん!」
「夏子おめでとう…」
ついにここまで来た。
ここまで上り詰めた。
ミサ子との約束の『紅白』の舞台に立つ。
テンション振り切れた斉藤さんたち。
くす玉を割ってなつこコール、そのあと万歳。
ここまできた。
人類が偉大な一歩を踏み出した後、岩田家にとっても偉大な一歩。
照子と夏子を演じる浅野さん、上原さんも紅白にはゆかりの人物。
抱きしめ合う2人の姿が印象に残ります。
●どこ見てんねんカメラ。
夏子が紅白歌合戦出場決定。
岩田家でも報告を受け、一家は歓喜。
って予想はしていたんだけど、いざとなると「どういうことだ?」と。
そういうときはほら、『どこ見てんねんカメラ』。
東京で夏子と照子がシャンパンでお祝い。
大阪では4人がお茶で乾杯。
冬子はその席で、一度東京に行きたいと言い出しました。
シャトーの件について照子と相談をしたい。
猛獣さんを刺激をしないようにそっと伝えるんだぞ、と春子たち。
(照子どんな扱いだwww)
そして年末が近づく頃、冬子は東京に向かいました。
さあ冬子のプレゼンは成功するのか。
ローリーの運命やいかに。
後半はこちら。
『てるてる家族』23週 その2.お母ちゃんの青春
23週目のネタバレ感想レビュー、前半。
積み重ねてきた時間の向こうに。
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感動の佐世保から数週間。
冬子、和ちゃん、春男の3人で盛り上がる岩田製パン。
春男が少し寂しそうなのは冬子の成長なのか、和ちゃんの成長なのか。
(なんとなく後者のほうのような気がする)
……。
もしかして : おじゃまむし ?
そんなリア充さておき。
冬子、パン作り以外にもレシピ考案も頑張ってます。
春男の佐世保仕込みの自慢の味・クリームパンを超える味を作りたいと考えてる冬子。
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「ぐずぐずしてよそに先にやられてしもたら、えらいこっちゃ!」
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●年季の味
事務所で帳簿をつける春男のところに和ちゃんがやってきました。
和ちゃんが作っていたのはカスタードクリーム。
春男に味見してもらったところ、なかなか上々の様子。
「これからお前にカスタードクリーム任してええかも分からへんな」
パン屋の味はカスタードクリームの味、とはよく言うものの。
製パンの修行はもちろんのこと、店の看板でもあるカスタードクリームの味を守るのもまた職人の技術。
デービッドはんが春男に教えた味。
時間をかけて春男が育てたカスタードクリームの味。
それを守ろうとしていく和ちゃん。
試行錯誤するものの、どこか春男のそれとは違う気がする、と和ちゃん。
「そらそや。あとは年季の問題や。そのうち味が落ち着いてくるよって、焦らんとやり続けることや」
がんばれ和ちゃん。
手つきが相当上手、中の人芝居以外のこういう技術も勉強したんだろうね。
そんなところへやってきた冬子。
佐世保で食べたあのハンバーガーをここでも作りたいという提案でした。
が、和ちゃん「まだ早い」と反対。
「なんであかんの?」
「だからあかんとは言うてへんやん。『今はまだ早い』言うてんねん」
しかし冬子もなかなか引かない。
今すぐやらなかったら大儲けのチャンスを逃してしまう。
呑気なことは言ってられてない、遅いよりは早い方がいい、と冬子も意見を主張。
働く職人同士の喧嘩。
これまでの和ちゃんと冬子には見られなかったやりとりが新鮮。
●飽きないものを作る
何やら揉めてる2人の声に春男と秋子もやって来ました。
そもそも空天歌のような本格的なハンバーガーは作れません。
じゃあ似たようなものを作ればいいじゃないか、と冬子が言うと、和ちゃんこれに激おこ。
「偽物作ってどないすんねんな」
負けじと冬子も言い返す。
「偽物違う。うちのお店のもんや」
平行線をたどりそうな和ちゃんと冬子、なのですが。
冬子が新しいものに挑戦したいのに理由があるように、和ちゃんがそこに反対するのにも理由がありました。
「…冬ちゃん。俺らは今ちゃんとしたパン作らなあかんやろ?」
冬子はまだまだ技術が足りていない。
今は春男がいるから味を守っていられるけれども。
そもそも自分だってまだ工場長と呼ばれるような人間ではない。
「この店にはな、冬ちゃん、昔からのクリームパンやメロンパン、アンパンやカレーパンがあんねん。それはみんな大将や工場長がこの工場で努力して作ってきはったもんや。長い時間かけてこの店の味になったもんや」
「冬ちゃん、おれらはそういう工場で働いてんねんで。それはすごいことや。簡単に手に入るもんと違う。その味をちゃんと作れるようになってから、それから新しいことに挑戦したらええねん」
だが冬子も並大抵の気持ちではなく。
ハンバーガーへのの挑戦と、春男の味を守ることを同時にやればいい、と。
「俺らは機械とちゃう。人間はそこまで合理的に出来てへんねん」
機械化された大手製パン工場に勤めていた和ちゃんの言葉。
大きい会社にはなくて、こういう中小の工場にあるのは時間だ、と。
その人の手間暇をかけて、本物の味を作っていく。
それでも納得のいかない冬子(さすがだよ照子DNA)
どんどん新しい商品を提供しなければ飽きられてしまう。
でもでも和ちゃん。
「飽きるからて、どんどんどんどん新しいパン作ってたらその姿勢にお客さんは飽きてしまう。何べん食べても食べ飽きひんパンを俺らは手間暇かけて作ったらええねんて」
よく言った!!エンタメ業界界隈の方々に届いてほしいこの台詞。
しかし和ちゃん……
雰囲気変わったなあ!!
人が変わったというほどではなく、言葉を選んでいたりきちんと伝えようとしていたりする雰囲気はあるのですが。
でも目が違う。
これは驚きました。
12週から19週までの少し闇を抱えながらも明るく道を開いていく青年。
それから21週・22週の、過去の闇に心を閉ざしつつも解放していく姿。
そのあとのこの姿。
錦戸さん、また高度な演じ分けをなさっててすごい。
●和ちゃんがしゃべった
その夜、冬子の様子を秋子が見守っていました。
「まだハンバーガーのこと考えてん?」
「うん……簡単に諦めたくはないけど、和ちゃんの言ったことにびっくりしてしもて」
ハンバーガーのことを諦めるつもりはないのだけれど、和ちゃんの言葉にびっくりした冬子。
そりゃあ和ちゃんの方が職人としては先輩だし経験も豊富なんだから、と秋子。
かといって冬子が浅はかな考え、というわけではなく。
和ちゃんの言う通り『今は早い』ということ。
諦めるわけではないけど、意見に耳を傾ける。
どこかで観たことあるなあと思ったら、『あさが来た』の銀行設立をめぐるやり取り。
自分が思っていたよりもずっとずっと、和ちゃんは岩田製パンのことを考えてくれていた。
ずっとずっと、春男のパンのことを大切に思っていた。
先週の苦しそうな和ちゃんを見ている冬子だからこそ、本音を主張するようになった和ちゃんをみて嬉しくて仕方ないのかな。
和ちゃんの変化に嬉しくて仕方ない人はここにももう一人。
春子に今日の出来事を話す春男。
「あいつがあんな自分の気持ちしゃべったん初めてや」
「お父ちゃん…よかったな」
嬉しくて驚いてしまった。
一時期は職人は自分だけになって、もう工場を畳んでもいいと照子に言われていた。
それが『未来』を論じ合う若者たちで活気づいている。
見守る春子が優しい。
グルノーブルオリンピックを終えてから、春男と過ごす時間が増えている春子。
が、問題が一つ。
「岡谷さんともそれくらい仲ようやってな?」
やはり一筋縄ではいっていないらしい春男とキツネザルwww
●くたばれリア充
冬子と和ちゃん。
パン生地こねて、仲直り。
見つめあってんじゃねえよおお!!
もうお前ら結婚しろ!!!
パンは一度きりのものじゃない。
毎日食べている人がいれば、ついもう一枚食べたくなるようなものを作らなければいけない。
「頑張ろ」
「うん」
和ちゃんと冬子。
この雰囲気見覚えあるなあと思ったら、春男と照子。
いいループだ。
●ミートデーニッシュ
ニッキドさんに夜這いをかけようとする石原さとみ。
いや、夜這いじゃなくてハンバーガーの提案。
昨日の今日で何を言っているんだ、と和ちゃん呆れ気味ですが。
冬子の話の内容は、既存のデーニッシュ生地を使ったハンバーガーでした。
ああ美味しそう。
和ちゃんも納得の様子。
●歌は時間で歌う
その頃夏子は、東京のとあるクラブにいました。
『東京ブルース』を歌いきった後、客席で楽しそうに『ブルー・ライト・ヨコハマ』を歌いだしたのは……
いしだあゆみ演じる山根ミサ子。
まさかのご本人の出演。
えっと、「上原多香子」が演じている「岩田夏子」のそもそものモデルは「いしだあゆみ」で。
岩田夏子の芸名・「いわたなつこ」の起死回生を賭けた楽曲が『ブルー・ライト・ヨコハマ』なんだけれども。
そもそもの史実で、『ブルー・ライト・ヨコハマ』は「いしだあゆみ」が歌手として活躍の幅を大きく広げた楽曲であり。
その「いしだあゆみ」が演じる「山根ミサ子」のところに「いわたなつこ」が訪れて、『ブルー・ライト・ヨコハマ』を歌いだす
なんだこのメタ構造。
とりあえず、ドラマの中の話として、ミサ子の行動に激おこ夏子。
「ひどいじゃないですか!私の前で私の歌勝手に歌うなんて!」
あっいや、そもそもこれいしだあゆみの歌で。
あれっ?ドラマの中ではいわたなつこの歌か。
ああだめだ混乱する!
「あなたの歌と私の歌、一緒にしないで」
ミサ子は蓮っ葉な調子で夏子に言います。
自分の歌だとは言っているが、『歌は何で歌っているのか』と質問を投げかけるミサ子。
心?
──心とは何なのか?
気持ち?
──気持ちはお客さんが作るもの。歌手の気持ちを押し付けられたって困る。
少しは気持ちがなくてはいけないのでは?
──気持ちは歌に書いてある。わざわざ付け加える必要はない。
とまあ哲学的な問答が続く中。
照子が「声で歌う?」とボケをかましつつ、ミサ子にウケつつ、夏子に怒られつつ。
答えは、時間でした。
「歌はその歌手の生きてきた時間で歌うのよ。どれだけ、どんなふうに生きてきたかで違ってくるの。だからあなたの歌と私の歌が同じわけないでしょ!」
泣きはらした夏子。
夏子だって小さい頃からずっと歌ってきた、と照子がフォローするも。
「おかあさんに守られて?みんなに可愛がられて?頭撫でられながら歌ってきたんでしょう」
ミサ子の言葉に何も言い返せない夏子。
●山根ミサ子、いわたなつこ
さて、とんでもなく混乱する状況に置かれている東京の夏子の様子。
あのあと少し時間が経ちました。
お店は完全閉店した様子。
酔いつぶれたミサ子を隣で待っていたのは夏子でした。
「……悪かったわよ」と謝った後、ミサ子はわざと『ブルー・ライト・ヨコハマ』を歌ったことを明かします。
夏子もまた自分の態度をミサ子に詫びました。
夏子はミサ子の制止をふりきり、彼女に話を続けます。
ミサ子の歌を聴いて驚いたこと、感動したこと。
この人は歌を聴かせてしまうんだ、と思ったら自分は怖くなってしまったこと。
怒るだけ怒ってきちんと伝えないの自分は卑怯だ、ということ。
ミサ子は「売れたものが勝ちなのだから」とは言うものの。
「そういうふうには思いません。ミサ子さんの歌は、ミサ子さんにしか歌えないと感じました。あなたのようになりたいと…そう思いました」
これに涙ぐんだのはミサ子。
「あなた…本当ににまっすぐに育てられてきたのね、あのお母さんに」
※『あのお母さん』
ミサ子の言う通り、自分は恵まれていたかもしれない。
苦労もしたけれど、周囲の人々に恵まれていた。
それがよくなかったのだろうか、という夏子に対し、ミサ子は言い切りました。
「ばかね、恵まれすぎて悪いわけないじゃない」
「一緒にしたらだめよ、私みたいに酔っぱらっている歌と自分の歌を一緒にしちゃだめ」
ミサ子も夏子のように希望に夢を膨らませている時期があった。
その時期は確かにあった。
場末のスナックで、駆け出しの歌手・岩田夏子が出会った山根ミサ子。
いしだあゆみが、かつてのいしだあゆみに言っているようにも聞こえる。
あるいはかつてのいしだあゆみもまた、『山根ミサ子』のような人物に出会っていたのかもしれない。
それともいしだあゆみが出会った『岩田夏子』のような人物なのか、上原多香子が出会った『山根ミサ子』のような人物なのか。
まさに虚実皮膜の世界です。
観る者を気持ちのいい混乱に落とし込むメタなストーリー。
「あなた、売れるわよ」
「そうだ、ねえあなた、紅白に出なさいよ!」
山根ミサ子は「いわたなつこ」がこのあとどうなるかを知っているかのように、持ち物の中で最も高価なイヤリングを手渡します。
それはあるお願いのためでした。
「…お願いがあるの…。もし紅白に出ることがあったら、出たら、これをつけて出てくれないかしら…だめ?」
『出ることがあったら』ではなく『出たら』。
山根ミサ子は岩田夏子が紅白に出る日が必ず来ることを知っている。
山根ミサ子の中のいしだあゆみが、いわたなつこにそう言っている。
大丈夫、あなたはは必ず成功する。
それはかつての自分自身を励ましているみたいに。
夏子がイヤリングをつけて出てくれれば、私自身も初出場となる。
どこかで観ていてくれ、と頼む夏子。
「当たり前じゃない!どこにいても必ず見るわ。自分の…晴れ姿なんだからさ」
2人のいしだあゆみがひとつになった瞬間でした。
『ブルー・ライト・ヨコハマ』口ずさんだ後、「いい歌ね、あなたの歌」と。
口ずさんだのは山根ミサ子だったのか、それともいしだあゆみだったのか。
涙をこぼしているのは岩田夏子だったのか、あるいは上原多香子だったのか。
●いしだあゆみ、上原多香子
鳥肌立ちました。
朝からすごいもん見せられた、と。
ちょっと待て、神回何回目だ。
先週あの教会週あったばかりだろ。
モデル実在の作品は数あれど、『ゲゲゲの女房』のときの松下さん&武良さんの対談をドラマの中のストーリーに落としこんでる。
あるいは『あまちゃん』における『鈴鹿ひろみ(岩田夏子)/影武者・天野春子(いしだあゆみ)』の構造。
いしだあゆみからしてみれば、岩田夏子は「あっ私だ」になるわけで。
時代的には『てるてる家族』が2003年で最も古いです。
それが、2010年・2012年の大ヒット作を飛び越えることをやっている。
もう一度全体の状況を整理すると。
【岩田夏子】
岩田家の次女。モデルはいしだあゆみ。演じているのは上原多香子。
【山根ミサ子】
岩田夏子が出会うスナックの歌手。演じているのはいしだあゆみ。
フィギュアスケートの道から歌手への道への転向、『ブルーライトヨコハマ』までの軌跡が丁寧に描かれた「岩田夏子」。
彼女が、いしだあゆみの演じる「山根ミサ子」と出会い、歌う心を通わせていく。
ミサ子は「紅白出なさいよ」と天の声めいた言葉を授けて、自分の代わりのイヤリングを手渡す。
「いしだあゆみモデルの登場人物なので、あの名曲ちょこっと拝借しました」ってそんなレベルではない。
どこからが芝居でどこからが現実なのかよくわからなくなる虚実皮膜。
どこからが現実でどこからがドラマで。
こいつは一体何を言っているのか。
通じにくいとは思うんですが、とにかくすごかった何重も入れ子になったメタ構造。
本放送当時、いしだあゆみさんのインタビューとして、
「ブルーライトヨコハマがあったからここまでやってこれた」とあります。
ドラマの中では夏子誕生からデビュー、苦難の時代、ブルーライトヨコハマを観ているので「岩田夏子」に涙したり笑ったりしているのですが。
夏子のモデルはいしださん。
夏子の先にはいしださんがいる。
いしだあゆみ、上原多香子、山根ミサ子、岩田夏子。
それぞれの視点と人生がグルグルとまわっていく『ブルー・ライト・ヨコハマ』。
楽曲自体はひとつだけれども、歌はそれぞれ違う。
4名それぞれの時間で歌っている。
あ、だめだ混乱してきたwww
とまあ、と混乱していたせいもあり。
いしだあゆみさんと上原さん、浅野さんの涙はそれぞれガチ泣きに見えて仕方ありませんでした。
いしださんがどんな心持ちで上原さん演じる岩田夏子を前にして、「山根ミサ子」を演じたか。
逆に上原さんが、どんな気持ちで「岩田夏子」として、いしださんの前に立ったか。
そして浅野さんもまた『ブルー・ライト・ヨコハマ』をカバーしている方のひとり。
どんな気持ちで「岩田夏子の母・岩田照子」として、いしださんの前に立ったのか。
そう考えると、あのシーン3名の涙と言葉は、芝居を飛び越えているようにも思えてきます。
もちろん芝居ではあるのだけれど、岩田夏子ではなく上原多香子として、山根ミサ子はいしだあゆみとして、岩田照子は浅野ゆう子として。
いしださんの「まっすぐに育てられたのね」は、ご自身のお母さんに向けた言葉なのかもしれない。
あるいは「いい歌ね」
浅野さんや上原さんの涙は、芝居を超えた涙なのかもしれない。
「いい歌ね、あなたの歌」
そう声をかけられて涙を流す夏子は、上原多香子に見えました。
大変申し訳ないんですが、石原さとみ・上野樹里・紺野まひるに囲まれるとどうしても本業ではないのが悪目立ちしていた上原さん。
SPEEDでも歌を歌っているのは絵理子や寛子。
それでもSPEED一番のべっぴんさん、新垣ちゃんに劣らないくらいのキレッキレのダンスだった、というのはよく覚えています。
SPEEDの中では一番好きだったなあ。
いやしかしこの「岩田夏子/いわたなつこ」の役は上原多香子ではないといけなかった。
そんな気がしてくるんです。
ドラマの中の「いわたなつこ」は、スターの成分を少し薄めなくてはいけない。
それはいしだあゆみを向こう側に控えているから。
そのためには上手過ぎない、かつ下手過ぎない配役にしなければいけない。
(上原さんほんっとにすいません)
そんな上原さんが、歌という武器をひっさげて参戦した朝ドラの現場。
自分の演じる登場人物が「いい歌ね、あなたの歌」とモデルにしている実在の人物に認められる。
上原さん自身も、作中の夏子と同じ年くらいに故郷を離れ上京してきた背景を鑑みれば、やはり岩田夏子は上原多香子でもあるのかなあと思わされるわけです。
うん?……いや?敢えて「上手過ぎない/下手過ぎない」を演じていたのか?
だとしたらすごいぞ。
それにしても、いしださんの抜群の存在感。
トータル2話ですよ。併せて10分くらい。
言葉や視線、纏う雰囲気、動きの一つ一つが『山根ミサ子』を人生を語るったらもう。
それでいて『いしだあゆみ』に被せて、『岩田夏子』につなげてくる。
単なるモデルのカメオ出演ではなく、少し意地悪な役。
でも根っからの悪ではない役。
夏子に歌の心を教えて、人生経験の深みも教えて、次のステージに向けて背中を押していくストーリー上でも非常に大事な役。
たとえば工場長の娘さん。
東京のパン屋さん。
理江ちゃんのお父さん。
佐世保での浅月夫妻。
片手で数えられる程度のシーン数ながらも、その人物が生きてきて生きていくことを感じる。
メインの登場人物にとても大きな作用を与えるから、そうした人物造形を丁寧に行う。
今回のいしださんのようにメタな作劇、あるいは役者さんの手腕という存在感ももちろんなのですが。
作品全体として「生きている人物」を描くのが秀逸だなと改めて実感しました。
●負けるな森野君
秋子の大学の研究室。
先輩の森野さんが就職するよって話。
森野の就職先が、千吉博士の池田食品であると知った秋子。
(千吉博士は5週と21週に登場)
「楽しみにしてます、頑張ってくださいね!!」
こんなかわいい笑顔を後輩ちゃんから向けられたら、ときめいちゃうよね森野先輩。
だがしかし彼はこの男の存在を忘れている。
「秋ちゃああああああん!」
浪速のリア充絶許・フラグクラッシャー。
ローリーひでえwww
森野先輩強く生きろwww
しかも秋子。
「あーあ、早く卒業しはらへんかなあ」
この子ホントひどいwww
「あーあ、(先輩卒業しちゃうのは寂しいけど)早く卒業し(て千吉博士の研究のことをたくさん聞かせてくれ)はらへんかなー」なんだろうけどちょっと省き過ぎww
●それいけ冬子
悩める冬子。
ミートデーニッシュを『冬子ベーカリー』の目玉商品
として展開していきたい、と。
うん?
「なに勝手に名前変えてんねん」
春男のツッコミ正しい。
店のネーミングをめぐって
【岩田製パン店】…堅い。岩みたいなパンが出てきそう(冬子)
【冬子ベーカリー】…寒い。木枯らしが吹きすさびそう。
うん?
「…そんな名前を娘につけたん?」
冬子、はい論破。
まだまだ悩める冬子。
デーニッシュの中にチョコレートを入れたチョコレートデーニッシュを考えたものの。
しかしこれ外見がミートデーニッシュと一緒。
これはどうしたものか、と。
そこで春男がナイスフォロー。
粉砂糖をまぶせばいい、とアドバイス。
「さっすがお父ちゃん!」
しかしそこへやってきた和ちゃん。(粉砂糖のやり取りは聞いていない)
チョコレートをコーティングすればいい、とアドバイス。
「さっすがー和ちゃん!」
頑張れ春男。
若いイケメンに負けるな春男。
その後冬子たちはデーニッシュ生地でソーセージデーニッシュ、卵デーニッシュ、チーズデーニッシュなどを次々と考案。
文字列によるパンテロ!!
色々作って大人気!!
●創業者への敬意
そして夏が近づく頃。
冬子がある提案をしました。
「なあ、お父ちゃん。この店はやめてパン屋にせえへん?」
今や喫茶店のテーブルはパンの陳列場所。
喫茶店として営業できるのは夕方になってから。
せっかくのパンを並べられないのは悲しいし、それに朝からパンを焼き夜まで喫茶店、というのもしんどい。
秋子や弘子姉ちゃんが手伝ってくれてるからどうにかなっているけど、いつまでも甘えるわけにはいかない。
それもありだとは思うのだけれど、和ちゃんは
「照子が始めたものなのだから、照子に相談しないといけない」と。
工場長もまた、シャトー創業当時のことを思いだして
「ほんまにあのころのおかみさんは…きれいやった…」
「ほんまにあのころは…きれいやった…」
おまえら、照子が留守だからって過去形www
冬子も冬子でその当時の事は覚えてはいます。
「けど、思い出は思い出や。今はパン屋としての未来を大事やと思う」
今を見て先を読む、うーんさすが照子のDNA。
冬子の言う言葉ももっともなので、冬子の提案をいったん受け入れる春男。
ですが、とりあえず照子には事前に相談しなさい、と。
「創業者には敬意を払わな」
創業者への敬意ってのは、店に限ったことではなく、ドラマ制作でも問われるあたり。
モデルへの敬意、モチーフへの敬意、歴史への敬意、いろいろとありますが。
前述のいしだあゆみさんの本人出演、その描き方を振り返った後だと、なんだか感慨深い春男の何気ない一言。
●アポロ11号月面着陸
昭和44年7月。
人類にとって偉大な一歩が踏み出されました。
アポロ11号月面着陸。
のっけから壮大な朝ドラ。
(しかもこの再放送の日は中秋の名月)
阪神戦、力道山、東京五輪などでもそうだったようにパブリックビューイングで楽しむ一同。
宇宙人はいるのか、おまえや、といつもの盛り上がり。
「月には、もっと美しい宇宙人がいてるはずや…かぐや姫のふるさとやからな」
春男のロマンチックな冗談、を真に受けちゃった冬子ああ冬子。
電子レンジの時もそうでしたが、本当に素直なんだねえ(高価な壺買わされないか心配)
●宇宙人問題
その夜のことでした。
神妙な面持ちでやってきたのはローリー。
秋子と冬子の顔をみるなり、
「ぼくはどないしたらええんでしょう…」
ローリーとおじいさま(大村昆)、2人で一緒にアポロ月面着陸を見ていたとき。
おじいさまがけったいな事を言い出した。
「…お前はな…人間やないねん。…宇宙人や」
……。
なんだ、なんだ、なんだこれは。
ローリーは、おじいさまの話したことを思いだしながら続けます。
おじいさまが、自分を五月山の竹藪で発見した。
ふっと天の声が聞こえた、「この子を預かりなさい」と。
そのときローリーは人間でいうところの3歳くらいの子子ども。
すでに大阪弁を喋っていたから、宇宙人が教えていたのだろう、と。
このまま突然自分のところに置いておいても不審がられるから、外国に暮らす息子夫婦に預けた。
しかし息子夫婦は『日本語でもない大阪弁でもないけったいな言葉』を気色悪がったため、不安もありながらも池田に戻したと。
なんだ、なんだ、これは。
五月山の竹藪でお前を見つけた。そのとき天から、この子を預かれというメッセージがわしの心に宿った、それで抱いてこの家に帰ってきた。
それを聞いた秋子と冬子……
「wwwwwwww」
しかしローリーも食い下がらず。
人類が月に立ったんだから宇宙人が地球に立っていてもおかしはないはずだ、と。
冬子が妙に納得している様子
「ぼくと心を通じ合わせたのは冬ちゃんと秋ちゃんだけやないですか」
「え、ちょっと待って。ということは、私たちも宇宙人?」
「…か、またはそれに近い気質を持った人間…」
何の話だよこれはwww
呆れ顔の秋子、半ば信じはじめてる冬子。
さらにローリー。
「これから、ぼくがこの地球にいる意味はなんなのか、考えてみます。あ、それからこのことは誰にも言わへんといて下さいね」
「言わへん…宇宙人でも、ずっと友達て思うてるで」
「うん、それはそれで友達になりたい、て思う」
すっかりその気の冬子。
半分からからかってる秋子www
と、ローリーが帰った後。
「あ!もしかして私がかぐや姫いうことやあらへんよね?!」
……。
………。
ローリーといい冬子といい、高い壺を買わされなければいいんだけど。
で、極めつけがこれよ。
「結局ローリーの謎は謎のままその年の秋を迎えました」
放置しないでwww
●夏子おめでとう!!
また別の日。
東京の青田プロダクションに手。
ミッキーカーチスが電話を受け……
夏子に告げたのは……
祝・夏子紅白出場決定!
「やったあ!!!」と飛び上がったのは斉藤さん。
この人がいなきゃ「いわたなつこ」はいなかったし。
間違いなく岩田夏子を支えたひとり。
「おめでとう、お母ちゃん!」
「夏子おめでとう…」
ついにここまで来た。
ここまで上り詰めた。
ミサ子との約束の『紅白』の舞台に立つ。
テンション振り切れた斉藤さんたち。
くす玉を割ってなつこコール、そのあと万歳。
ここまできた。
人類が偉大な一歩を踏み出した後、岩田家にとっても偉大な一歩。
照子と夏子を演じる浅野さん、上原さんも紅白にはゆかりの人物。
抱きしめ合う2人の姿が印象に残ります。
●どこ見てんねんカメラ。
夏子が紅白歌合戦出場決定。
岩田家でも報告を受け、一家は歓喜。
って予想はしていたんだけど、いざとなると「どういうことだ?」と。
そういうときはほら、『どこ見てんねんカメラ』。
東京で夏子と照子がシャンパンでお祝い。
大阪では4人がお茶で乾杯。
冬子はその席で、一度東京に行きたいと言い出しました。
シャトーの件について照子と相談をしたい。
猛獣さんを刺激をしないようにそっと伝えるんだぞ、と春子たち。
(照子どんな扱いだwww)
そして年末が近づく頃、冬子は東京に向かいました。
さあ冬子のプレゼンは成功するのか。
ローリーの運命やいかに。
後半はこちら。
『てるてる家族』23週 その2.お母ちゃんの青春
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