『あさが来た』22週「自慢の娘」の長文ネタバレ感想まとめ
旅立つ人、送る人。
みんなみんな、自慢の家族。
関連リンク
・『あさが来た』21週、夢を見る人、懐かしのあの人、トンチキを継ぐ人。
・『あさが来た』20週その2、誤解、すれちがう母娘、話したいこと、伝えたいこと
・『あさが来た』20週その1.動き出す女子大学校プロジェクトである。
『あさが来た』他、朝ドラ関係の記事はこちら。
・朝ドラ感想記事のまとめ。
他民放ドラマ、大河、時代劇、NHKスペシャルはこちら。
・少々真面目で結構ゲスいテレビっ子の備忘録まとめ。
□新次郎の顔芸
お千代の嫁入り話で盛り上がる面々。
新次郎が死んだ魚の顔になってるwww
(2歳児の許嫁が決まってた人が何を)
しかし千代は「少し考えさせてほしい」と…
その瞬間、しんじろう は ふっかつ した !!
商業講習所で婿さん候補を探してる榮三郎に、新次郎が「おいこらA三郎、調子乗ってんじゃねえよ」ってガンつけてるwww
危篤のあさのそばであれほど泣かせた新次郎が、今度は全力かけて笑わしにくる。
■宜ちゃんの涙
「ぼくの夢はもろくも崩れた」
「お母ちゃんが、卒業したらお嫁に行けて」
「うち、もっともっと勉強したいんや…」
うう宜ちゃん、光るメガネの下の目が泣きそう。
笑顔の下も泣きそう。
……あっ泣いちゃった。
□亀助さんの女子力
女子の中のおっさんのはずなのに
違和感が仕事をしない。
「女学校くらいの年頃の女の子が母親に相談言うたら何やと思います?」
【議題】女学校くらいの年頃の女の子の相談といえば?
・サカエちゃん「しゃれたお洋服の話」
・ツルちゃん「学校の先生が厳しい話」
・亀子ちゃん「好きなお人ができた話」
なにこの女子力……!!
(´・_・`) (・3・) (´・_・`)
■お千代、ぐう正論
千代があさにもちかけた相談は、宜ちゃんのことでした。
千代の進路に言及したあさが「いずれ一緒に加野屋を」と提案するのも、
あさが生きてきた時代、育ってきた時代がそうだったんだよなあ。
デリカシーに欠けることには欠けるけど、そういう時代なんだよなあ…
「何を勝手に人の道決めて…うちはお母ちゃんのそないなとこが一番嫌なんや!」
「理解ある母親やいう顔しときながら、心の奥底では自分こそ一番正しい、自分こそきちんとしたええ人間や思て、人に自分の考え押し付けはることだす」
勝手に道を決められることに怒る千代。
(あさは提案をしただけであるのだが)
でもこれ白岡家の千代だからできること。
かつてのはつや宜ちゃんみたいに涙流す子のほうがもっも多かったはず。
しかし千代、ぐう正論。
母親ってえてしてそういうもんかな、っていう意味で正論。
あさはあさなりに、父の選んだ許婚先に嫁入りし、そこで自分の居場所を見つけてきた。
幸せを掴んできた。
それが描かれたのが先週。
娘に幸せを願うため、「ロールモデルとして自分を…」
とそんな思いが強過ぎるために、「こいつどーしよーもねえな」っていう母親像になってるのかもわからんな。
「おてんとさんみたいにさんさんと照らしてやることだけかも分からしまへんな」
千代はまだサナギであると新次郎。
道を照らしてきた大恩人たちがかつてのあさにそうしてきたように、あさも太陽であれって新次郎そのとおり。
それこそが『あさが来た』なのかなと。
■フナさん
千代に頼まれたあさがやってきたのは京都の女学校。
宜ちゃんに話をしようと声をかけたのは…
宜ちゃんのお母ちゃん、フナさん。
あさは新次郎からもらった「さなぎの話」を伝え…
って随分贅沢な高橋由美子さんの使い方だけども、再登場あるみたいです。
それにしてもお綺麗……
■夢を叶えた人
「こら…わしのせえやないか思えて。わしがお母ちゃんの大阪に帰りたいゆう最後の望み断ち切ってしもたさかい、こないなことに…」
繊細惣兵衛が涙を流しつつ、腰の骨が折れてしまって寝たきりになってしまった菊さんの介護をするはつさん。
そこで語られたのはあの日、第3週のラストにぶちこまれた「びっくらぽん」の事でした。
蔵閉じ込めの真相。
当時は「八つ当たり、ストレスの捌け口、はつに対する直接的な理由なんてない」
と言っていたものの菊さん自身が閉じ込められていたとは。
3週の回収をここにぶち込むとは。
あの蔵、惣兵衛も閉じ込められていた。
あのとき対照的に描かれた蔵。
蔵で遊ぶ新次郎と、折檻で閉じ込められてたんじゃないかと予想されてた惣兵衛。
そんな頃を思い出させつつ、時間の経過を思わせる宮崎さんの表情が秀逸。
「旦那様を…あなた様の息子の惣兵衛様を生み育ててくださっておおきに」
「おかげさんで今うちは…温かい家と明るい息子に恵まれております」
そんな菊さんに、はつさんが言い忘れていたこと。
お家を守りたかった菊さん、その夢が潰えても家族がいる。
ここに眉山家がある。
山王寺屋はある。
菊さんもはつさんも「お家を守る」ことに違いはないんだな…
何よりこの家が温かい。
そんなはつに涙目の菊さんが「えらい嫌味言うてくれはりますなあ」と小さく笑って。
はつは本当にちょっと嫌味を乗せたのかもしれない。
かつての菊さんのいい意味での元気さを取り戻してほしかったのかなあ。
「ここが私らの…山王寺屋なんや」
私らの、山王寺屋。
菊さんの夢は叶ったんだ。
夢見る人は夢を叶えたんだ。
やがて菊さんは、息を引き取りました。
思い残すことがなくなった、居場所を見つけたんだね。
■閑話休題、対比構造
あさとはつの対比、菊とよのの対比というより。
裏にあったのはあさと菊の対比(千代と惣兵衛)だったのかもしれない。
育てられたようにしか子どもは育てられない。
でもどこかで変えることはできるって。
おてんとさまの力が変えるをくれるって。
あさと千代の衝突、菊とはつの和解。
その根底にあるもの。
多分観ている側の立場によって抱くものはそれぞれ違うんだと思う。
それこそ、一人一人の育てられ方や育ち方が違う。
一人一人の抱く感想が少しずつ違うのが、この作品の面白いところ。
□Q太郎問題
字幕は2回も「忠嗣」だっつってんのに。
それでも「Q太郎呼び」のあさはつ姉妹。
……あれだな、「バァンク!」からはじまったんだろうな……
■お母はんの姿
菊のお焼香にあさが訪れたときでした。
はつに伝わった梨江の体調がよくないとの話。
そのままはつと養之助をつれて東京へやってきた二人でした。
かーちゃん、ナレ死。
でも2人も間に合ったようで、穏やかな最期だったようで何よりです。
母の死を悲しむ暇もないあさ。
それを「かわいそうに」とはつ。
嫌味抜きにして、あさが失ったものをはつは持ってる。
そんな姉妹が思い出す母の姿。
「(はつたち一家が)これからどう生きるか見届けたいんや」
「はつは心配ない。誰よりも幸せになれます」
ひな祭りにあわせて、まだ嫁ぐ前の雛人形シーンの回想。
懐かしいなあ。
もう半年近く前になるのか。もういよいよ終盤なんだなと実感する。
それにしてもお母はんの言う通りになりました。
「やらかい心を忘れんと、ええお嫁さんになるんやで」
「あんたのように生きたほうがええのかもしれへんえ。胸を張って堂々と」
あさもまた梨江さんを思い出して。
梨江さんシーンはさほど多くはなかったし、忠興パパのほうが印象強かったイメージだけとも。
やはり母って存在は大きいんだなあと。
葬儀に出ることすら叶わなかった忠興パパ。
写真の中の梨江さんに「おおきに」と。
時代の変わり目を乗り越えた今井夫妻、美しいなあ。
笑顔がとっても優しい。
□BKの世界線
唐突に腹減ったで登場とは。
彼は養之助なのか、かっちゃんなのか。
■今井忠興の後悔と、自慢の次女
時代の風に乗った今井忠興が後悔や反省を抱いて。
「最初の最初から読み間違えて失敗したこと」の2つ。
ひとつは御一新のときの山王寺屋のこと、もうひとつはあさのこと。
でもでも御一新のとき今井家が山王寺屋に援助をしなかったのにはわけがあるし……(→4週)
それで没落したとはいえ、はつを栄達さんに託したわけだし……(→6週)
ここまで描かれたのは強い父親としての今井忠興。
でもそれが、気弱になるくらい(それこそ妻の葬式にも出ることができないくらい)弱ってるのかなあと。
「あの旦那様に嫁ぐことができて、養之助や藍之助が生まれて、こないに幸せなことはあらしまへん」
忠政じいちゃんが他界した週(8週)
お金なんていらない、と梨江さんとはつが話していたことを思い出しました。
■自慢の次女
「ええ娘やったで。今は自慢の娘になってしまいおったわ」
怒られっぱなしでと京都を旅立ち、東京で再会したときも怒られっぱなしだったあさ。
でももう今は自慢の娘。
忠興パパ、この場では言ってないけれどもはつに対しても「自慢の娘」なんだろうな。
もう聞くことは出来ないけれど、梨江さんにとってもあさとはつは「自慢の娘」なんだろうし。
嫁ぎ先の菊さんや正吉さんにとって「自慢の娘」なんだろうな……
いつも走り回っていたあさがうつむく。
いつでも威厳たっぷりだった「自慢の父」。
まるで遺言のように言葉を残すことに何かを感じ取ったのか。
そんなあさに「前を向け」、と言うような強く温かい「こら!あさ」。
気弱になってしまったかと不安に思わせた忠興パパが、見せた何よりも強い支援。
経済的なことはもちろんだけど、あさにとって「父も応援してくれてる」ってのは何よりの支援。
もしも今井家の家督をあさか継いでいたらどうなっていたんだろう、ってのは物語の中として。
もし現実に三井家の家督を広岡浅子女史が継いでいたら。
加島屋は御一新を乗り越えることが出来たか、それともあさに代わる女傑が現れていたか。
妄想するの楽しい。
目白キタ──ヽ('∀')ノ──!!
(ってことは最終話が近いってことだ……)
□テケツ問題
あさちゃんは乗り鉄なのか収集鉄なのか、そこは大問題だ(真顔。
■自慢のおばあちゃん、
菊さんと梨江さんが亡くなり、忠興さんも危ない。
こういうときの不幸ってなぜか続くもの。
正吉さんに「いつ迎えに来てくれますのやなあ」と話しかけるよのさんもまた辛い。
花嫁修業とはていのいい家事手伝いではないか、と思ったものの。
お千代と白岡家の場合だとそれ、お家存続のために超大事なこと(婿取りのため)だなあと。
おばあちゃんが孫に教える、いいなあ。
かつてあさが失った時間(15週)を代わりに千代が取り戻していく。
穏やかなあさの表情がいいな。
千代もまたあさにとっての自慢の娘。
□ワカメ劇場、秘書新喜劇
へえさんとワカメの微妙な気まずさ。
あさが刺された件について「おまえのせいだ」と言われてからのことなので致し方なく。
で、その成澤先生、完全復活の模様です。
乾燥ワカメを水戻ししたみたいなシャキっとしてるトンチキワカメ。
動きがいちいち大げさである。
伊藤博文に会って支援取り付けてきた話はよかったものの。
おまえ人様んち、しかも大隈重信んちの毘沙門天に土下座ってwww
□秘書新喜劇
さて亀助さん。
役員秘書となり、名実ともにあさの大親友となったもののライバルはいっぱいいます。
内ではうめさん、外では宜ちゃん。
大親友・あさちゃんのサイドポジションとられそうになってブーたれてる亀助ちゃんに吹いた。
雁助さん不在でもう新喜劇は…と思った矢先に、まさかの亀助宜ちゃんという新喜劇。
□新たなるトンチキ
女学校でイングリッシュ勉強してるからでしょうね。
「おんなじレディーでも」って千代の文脈には違和感はない。
でもなぜだ。
宜ちゃんの「そないイージーなこと」にはルー感を拭いきれない。
いやその前に「憎むべきエリート」って。
(新次郎は無粋ながら女の子の部屋のパジャマトークを盗み聞きして、ひとりショックを受けてます)
□亀助さんの女子力(2回目)、かのさんご注進
「わての経験上、おなごが『自分の友達の話で』とか言うて話す話言うのは十中八九が自分の話なんだっせ」
わての経験上……?
わての経験上……?!(゜Д゜)
さらにまたそれを聞いてしまった新次郎。
先々週のかっこよさはどこへやら。
いや落ち込む新次郎にも笑ったけど、
そのあと「奥様にお知らせせな!ホホホ!」ってテンション振り切るかのさんひどいwww
■思い出の露芝
好きが溢れ出す惣兵衛はん。
養之助の祝言を控えて、惣兵衛と養之助から、ということではつに贈ったのは露芝のお着物でした。
惣兵衛さんとおはつさん思い出の逸品、露芝のお着物。
そういえばあのとき、障子開けたらまさか一面のお着物とか想像してなかった。(→3週)
まだ辛気臭い白蛇だったから「部屋中の拷問器具」だの「ここに監禁」だの散々な予想されてたっけwww
まさか3秒でデレるとか考えてもなかったし。
まさかまさかTOKIO顔負けの開拓をこなし、ラブラブ夫婦になるとは。
それにしても、蔵の話と言い露芝といい、山王寺屋の話がたたみにかかってますね。
■来週は「大番頭のてのひら」
いよいよ最終月に突入し、迎える次週23週……
養之助の世界線はどうしてもかっちゃんの世界線へ。
雁助さん……(´・_・`)
雁助さんが倒れることで「大黒柱が!一家の危機!」となって、榮三郎らが進めていた生命保険の話が動くのか。
あさの怪我の話とうまく繋がればいいし、女子大プロジェクトと連動すればいいけども、ちょっと予想つかないな。
しかし……ここまで来てるから一気に話が進みそうな気もする。
旅立つ人、送る人。
みんなみんな、自慢の家族。
関連リンク
・『あさが来た』21週、夢を見る人、懐かしのあの人、トンチキを継ぐ人。
・『あさが来た』20週その2、誤解、すれちがう母娘、話したいこと、伝えたいこと
・『あさが来た』20週その1.動き出す女子大学校プロジェクトである。
『あさが来た』他、朝ドラ関係の記事はこちら。
・朝ドラ感想記事のまとめ。
他民放ドラマ、大河、時代劇、NHKスペシャルはこちら。
・少々真面目で結構ゲスいテレビっ子の備忘録まとめ。
□新次郎の顔芸
お千代の嫁入り話で盛り上がる面々。
新次郎が死んだ魚の顔になってるwww
(2歳児の許嫁が決まってた人が何を)
しかし千代は「少し考えさせてほしい」と…
その瞬間、しんじろう は ふっかつ した !!
商業講習所で婿さん候補を探してる榮三郎に、新次郎が「おいこらA三郎、調子乗ってんじゃねえよ」ってガンつけてるwww
危篤のあさのそばであれほど泣かせた新次郎が、今度は全力かけて笑わしにくる。
■宜ちゃんの涙
「ぼくの夢はもろくも崩れた」
「お母ちゃんが、卒業したらお嫁に行けて」
「うち、もっともっと勉強したいんや…」
うう宜ちゃん、光るメガネの下の目が泣きそう。
笑顔の下も泣きそう。
……あっ泣いちゃった。
□亀助さんの女子力
女子の中のおっさんのはずなのに
違和感が仕事をしない。
「女学校くらいの年頃の女の子が母親に相談言うたら何やと思います?」
【議題】女学校くらいの年頃の女の子の相談といえば?
・サカエちゃん「しゃれたお洋服の話」
・ツルちゃん「学校の先生が厳しい話」
・亀子ちゃん「好きなお人ができた話」
なにこの女子力……!!
(´・_・`) (・3・) (´・_・`)
■お千代、ぐう正論
千代があさにもちかけた相談は、宜ちゃんのことでした。
千代の進路に言及したあさが「いずれ一緒に加野屋を」と提案するのも、
あさが生きてきた時代、育ってきた時代がそうだったんだよなあ。
デリカシーに欠けることには欠けるけど、そういう時代なんだよなあ…
「何を勝手に人の道決めて…うちはお母ちゃんのそないなとこが一番嫌なんや!」
「理解ある母親やいう顔しときながら、心の奥底では自分こそ一番正しい、自分こそきちんとしたええ人間や思て、人に自分の考え押し付けはることだす」
勝手に道を決められることに怒る千代。
(あさは提案をしただけであるのだが)
でもこれ白岡家の千代だからできること。
かつてのはつや宜ちゃんみたいに涙流す子のほうがもっも多かったはず。
しかし千代、ぐう正論。
母親ってえてしてそういうもんかな、っていう意味で正論。
あさはあさなりに、父の選んだ許婚先に嫁入りし、そこで自分の居場所を見つけてきた。
幸せを掴んできた。
それが描かれたのが先週。
娘に幸せを願うため、「ロールモデルとして自分を…」
とそんな思いが強過ぎるために、「こいつどーしよーもねえな」っていう母親像になってるのかもわからんな。
「おてんとさんみたいにさんさんと照らしてやることだけかも分からしまへんな」
千代はまだサナギであると新次郎。
道を照らしてきた大恩人たちがかつてのあさにそうしてきたように、あさも太陽であれって新次郎そのとおり。
それこそが『あさが来た』なのかなと。
■フナさん
千代に頼まれたあさがやってきたのは京都の女学校。
宜ちゃんに話をしようと声をかけたのは…
宜ちゃんのお母ちゃん、フナさん。
あさは新次郎からもらった「さなぎの話」を伝え…
って随分贅沢な高橋由美子さんの使い方だけども、再登場あるみたいです。
それにしてもお綺麗……
■夢を叶えた人
「こら…わしのせえやないか思えて。わしがお母ちゃんの大阪に帰りたいゆう最後の望み断ち切ってしもたさかい、こないなことに…」
繊細惣兵衛が涙を流しつつ、腰の骨が折れてしまって寝たきりになってしまった菊さんの介護をするはつさん。
そこで語られたのはあの日、第3週のラストにぶちこまれた「びっくらぽん」の事でした。
蔵閉じ込めの真相。
当時は「八つ当たり、ストレスの捌け口、はつに対する直接的な理由なんてない」
と言っていたものの菊さん自身が閉じ込められていたとは。
3週の回収をここにぶち込むとは。
あの蔵、惣兵衛も閉じ込められていた。
あのとき対照的に描かれた蔵。
蔵で遊ぶ新次郎と、折檻で閉じ込められてたんじゃないかと予想されてた惣兵衛。
そんな頃を思い出させつつ、時間の経過を思わせる宮崎さんの表情が秀逸。
「旦那様を…あなた様の息子の惣兵衛様を生み育ててくださっておおきに」
「おかげさんで今うちは…温かい家と明るい息子に恵まれております」
そんな菊さんに、はつさんが言い忘れていたこと。
お家を守りたかった菊さん、その夢が潰えても家族がいる。
ここに眉山家がある。
山王寺屋はある。
菊さんもはつさんも「お家を守る」ことに違いはないんだな…
何よりこの家が温かい。
そんなはつに涙目の菊さんが「えらい嫌味言うてくれはりますなあ」と小さく笑って。
はつは本当にちょっと嫌味を乗せたのかもしれない。
かつての菊さんのいい意味での元気さを取り戻してほしかったのかなあ。
「ここが私らの…山王寺屋なんや」
私らの、山王寺屋。
菊さんの夢は叶ったんだ。
夢見る人は夢を叶えたんだ。
やがて菊さんは、息を引き取りました。
思い残すことがなくなった、居場所を見つけたんだね。
■閑話休題、対比構造
あさとはつの対比、菊とよのの対比というより。
裏にあったのはあさと菊の対比(千代と惣兵衛)だったのかもしれない。
育てられたようにしか子どもは育てられない。
でもどこかで変えることはできるって。
おてんとさまの力が変えるをくれるって。
あさと千代の衝突、菊とはつの和解。
その根底にあるもの。
多分観ている側の立場によって抱くものはそれぞれ違うんだと思う。
それこそ、一人一人の育てられ方や育ち方が違う。
一人一人の抱く感想が少しずつ違うのが、この作品の面白いところ。
□Q太郎問題
字幕は2回も「忠嗣」だっつってんのに。
それでも「Q太郎呼び」のあさはつ姉妹。
……あれだな、「バァンク!」からはじまったんだろうな……
■お母はんの姿
菊のお焼香にあさが訪れたときでした。
はつに伝わった梨江の体調がよくないとの話。
そのままはつと養之助をつれて東京へやってきた二人でした。
かーちゃん、ナレ死。
でも2人も間に合ったようで、穏やかな最期だったようで何よりです。
母の死を悲しむ暇もないあさ。
それを「かわいそうに」とはつ。
嫌味抜きにして、あさが失ったものをはつは持ってる。
そんな姉妹が思い出す母の姿。
「(はつたち一家が)これからどう生きるか見届けたいんや」
「はつは心配ない。誰よりも幸せになれます」
ひな祭りにあわせて、まだ嫁ぐ前の雛人形シーンの回想。
懐かしいなあ。
もう半年近く前になるのか。もういよいよ終盤なんだなと実感する。
それにしてもお母はんの言う通りになりました。
「やらかい心を忘れんと、ええお嫁さんになるんやで」
「あんたのように生きたほうがええのかもしれへんえ。胸を張って堂々と」
あさもまた梨江さんを思い出して。
梨江さんシーンはさほど多くはなかったし、忠興パパのほうが印象強かったイメージだけとも。
やはり母って存在は大きいんだなあと。
葬儀に出ることすら叶わなかった忠興パパ。
写真の中の梨江さんに「おおきに」と。
時代の変わり目を乗り越えた今井夫妻、美しいなあ。
笑顔がとっても優しい。
□BKの世界線
唐突に腹減ったで登場とは。
彼は養之助なのか、かっちゃんなのか。
■今井忠興の後悔と、自慢の次女
時代の風に乗った今井忠興が後悔や反省を抱いて。
「最初の最初から読み間違えて失敗したこと」の2つ。
ひとつは御一新のときの山王寺屋のこと、もうひとつはあさのこと。
でもでも御一新のとき今井家が山王寺屋に援助をしなかったのにはわけがあるし……(→4週)
それで没落したとはいえ、はつを栄達さんに託したわけだし……(→6週)
ここまで描かれたのは強い父親としての今井忠興。
でもそれが、気弱になるくらい(それこそ妻の葬式にも出ることができないくらい)弱ってるのかなあと。
「あの旦那様に嫁ぐことができて、養之助や藍之助が生まれて、こないに幸せなことはあらしまへん」
忠政じいちゃんが他界した週(8週)
お金なんていらない、と梨江さんとはつが話していたことを思い出しました。
■自慢の次女
「ええ娘やったで。今は自慢の娘になってしまいおったわ」
怒られっぱなしでと京都を旅立ち、東京で再会したときも怒られっぱなしだったあさ。
でももう今は自慢の娘。
忠興パパ、この場では言ってないけれどもはつに対しても「自慢の娘」なんだろうな。
もう聞くことは出来ないけれど、梨江さんにとってもあさとはつは「自慢の娘」なんだろうし。
嫁ぎ先の菊さんや正吉さんにとって「自慢の娘」なんだろうな……
いつも走り回っていたあさがうつむく。
いつでも威厳たっぷりだった「自慢の父」。
まるで遺言のように言葉を残すことに何かを感じ取ったのか。
そんなあさに「前を向け」、と言うような強く温かい「こら!あさ」。
気弱になってしまったかと不安に思わせた忠興パパが、見せた何よりも強い支援。
経済的なことはもちろんだけど、あさにとって「父も応援してくれてる」ってのは何よりの支援。
もしも今井家の家督をあさか継いでいたらどうなっていたんだろう、ってのは物語の中として。
もし現実に三井家の家督を広岡浅子女史が継いでいたら。
加島屋は御一新を乗り越えることが出来たか、それともあさに代わる女傑が現れていたか。
妄想するの楽しい。
目白キタ──ヽ('∀')ノ──!!
(ってことは最終話が近いってことだ……)
□テケツ問題
あさちゃんは乗り鉄なのか収集鉄なのか、そこは大問題だ(真顔。
■自慢のおばあちゃん、
菊さんと梨江さんが亡くなり、忠興さんも危ない。
こういうときの不幸ってなぜか続くもの。
正吉さんに「いつ迎えに来てくれますのやなあ」と話しかけるよのさんもまた辛い。
花嫁修業とはていのいい家事手伝いではないか、と思ったものの。
お千代と白岡家の場合だとそれ、お家存続のために超大事なこと(婿取りのため)だなあと。
おばあちゃんが孫に教える、いいなあ。
かつてあさが失った時間(15週)を代わりに千代が取り戻していく。
穏やかなあさの表情がいいな。
千代もまたあさにとっての自慢の娘。
□ワカメ劇場、秘書新喜劇
へえさんとワカメの微妙な気まずさ。
あさが刺された件について「おまえのせいだ」と言われてからのことなので致し方なく。
で、その成澤先生、完全復活の模様です。
乾燥ワカメを水戻ししたみたいなシャキっとしてるトンチキワカメ。
動きがいちいち大げさである。
伊藤博文に会って支援取り付けてきた話はよかったものの。
おまえ人様んち、しかも大隈重信んちの毘沙門天に土下座ってwww
□秘書新喜劇
さて亀助さん。
役員秘書となり、名実ともにあさの大親友となったもののライバルはいっぱいいます。
内ではうめさん、外では宜ちゃん。
大親友・あさちゃんのサイドポジションとられそうになってブーたれてる亀助ちゃんに吹いた。
雁助さん不在でもう新喜劇は…と思った矢先に、まさかの亀助宜ちゃんという新喜劇。
□新たなるトンチキ
女学校でイングリッシュ勉強してるからでしょうね。
「おんなじレディーでも」って千代の文脈には違和感はない。
でもなぜだ。
宜ちゃんの「そないイージーなこと」にはルー感を拭いきれない。
いやその前に「憎むべきエリート」って。
(新次郎は無粋ながら女の子の部屋のパジャマトークを盗み聞きして、ひとりショックを受けてます)
□亀助さんの女子力(2回目)、かのさんご注進
「わての経験上、おなごが『自分の友達の話で』とか言うて話す話言うのは十中八九が自分の話なんだっせ」
わての経験上……?
わての経験上……?!(゜Д゜)
さらにまたそれを聞いてしまった新次郎。
先々週のかっこよさはどこへやら。
いや落ち込む新次郎にも笑ったけど、
そのあと「奥様にお知らせせな!ホホホ!」ってテンション振り切るかのさんひどいwww
■思い出の露芝
好きが溢れ出す惣兵衛はん。
養之助の祝言を控えて、惣兵衛と養之助から、ということではつに贈ったのは露芝のお着物でした。
惣兵衛さんとおはつさん思い出の逸品、露芝のお着物。
そういえばあのとき、障子開けたらまさか一面のお着物とか想像してなかった。(→3週)
まだ辛気臭い白蛇だったから「部屋中の拷問器具」だの「ここに監禁」だの散々な予想されてたっけwww
まさか3秒でデレるとか考えてもなかったし。
まさかまさかTOKIO顔負けの開拓をこなし、ラブラブ夫婦になるとは。
それにしても、蔵の話と言い露芝といい、山王寺屋の話がたたみにかかってますね。
■来週は「大番頭のてのひら」
いよいよ最終月に突入し、迎える次週23週……
養之助の世界線はどうしてもかっちゃんの世界線へ。
雁助さん……(´・_・`)
雁助さんが倒れることで「大黒柱が!一家の危機!」となって、榮三郎らが進めていた生命保険の話が動くのか。
あさの怪我の話とうまく繋がればいいし、女子大プロジェクトと連動すればいいけども、ちょっと予想つかないな。
しかし……ここまで来てるから一気に話が進みそうな気もする。
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