妄想ジャンキー。202x

人生はネタだらけ、と書き続けてはや20年以上が経ちました。

『てるてる家族』最終週 その2.「ラブミーテンダー」、優しく愛して

2016-09-30 21:52:12 | 朝ドラの感想
BSプレミアム・朝ドラアンコールにて再放送中、2003年BK制作、石原さとみヒロインの『てるてる家族』
25週・最終週のネタバレ感想レビュー。



最終週の狂い方がハンパない。


その1はこちら。
『てるてる家族』最終週 その1.「ケセラセラ」 なるようになる

その3はこちら
『てるてる家族』最終週 その3.「グランドフィナーレ」、若いってすばらしい




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●フランスパン!




フランスパンを作ろう!
「職人は好奇心で動くいうことも大事や」と背中を押す工場長。



あっちもこっちもラブラブ。
いや、和ちゃんは春男のことが好きで、春男は工場長のことが好きで、でも工場長は喜介と両想いで(落ち着け




●秋子の心残り


秋子留学の話を知る米原さん。
賢明な判断だ、と背中を後押し。

 
「あなたには無限の可能性があります」
「ほんまは無限の不安もあるんやけど」


「あなたなら大丈夫。秋ちゃんは、ぼくの尊敬する『普通の芸術家』なんですから」

米原さんいいこと言うじゃない。
秋子が初めて自分で見つけたアイデンティティーだものね。
さすが岡本太郎おじさん。


秋子は唯一の心残りを話しました。


「冬ちゃんにはもっともっと幸せになってほしい。それを見届けたかった…」

和ちゃんと冬子は小さい頃から時代に流されていた。
いわば、高度経済成長の影の存在だったのが桑原兄弟。
母を病気で失い、足を悪くした父を支える賢作兄ちゃん。
行く場所がなくなって逃げるように大阪を去ったあの日。
二番目の兄である政也も、業務中に命を落とした同僚の子たちを助けようとした。
和ちゃん自身も逃げ出した。
時代の大きな潮流に流されていたところを、冬子や池田の人たちがつなぎとめた。


4週

秋子は小さい頃、桑原兄弟に出会ってる。
冬子が帰りに知らない男の子の家に遊びに行っているのを心配して、冬子の後をつけて自動車工場近くまで行ったのも秋子。
春男に伝えたのも秋子でした。
そののち、和ちゃんたちと仲良くなり空き地で遊んだことも。


冬子ほど密接な交流はなかったものの、当時から秋子なりに兄弟を気遣っていたのでしょう。

その秋子が、冬子と和ちゃんの幼い頃の話はじめると、米原さんが身を乗り出しました。



●好きだからこそ


ローリーのレコードができました。


「絶対聴かへん」

冬子、聴いてやれよwww


そこにやってきた秋子が、おもむろに切り出したのは……。


「結婚、は別にせんかてええけど、思いは伝えたほうがええんちゃう?すっきりするやんか。どんな結果が出ても、また次に進める」

秋子がこの話をしたのにはわけがあり。
秋子の脳裏には『非情に振った』森野くんの影がありました。

いつも私に何かを言おうとするけど、いつもそれを言えない。
何か思ってることがあるのなら、誰がいようと、邪魔が入ろうと──たとえラーメン小池がいようとローリーの邪魔が入ろうと──全部言えばいい。
結局最後まで聞けないまま別れてしまった。

森野君の恋はどうしてもコントじみてしまったのですが、こうして考えてみると、秋子は待っていたのかもしれません。
米原さんや千吉博士のように、言うときにはきちんと言ってくれる人。
森野くんが言ってくれるのを待ってた節もあるんじゃないかなあ。



「好きなんやろ?和ちゃんが」
「…好きや。そやからええねんて。今のままで。今のままがええねんて」


和ちゃんのことが好きだ。
嫌いなんてていえるはずがない。
一緒にいられる今が幸せだ。
壊れるリスクがあるのなら、思いを伝えなくたっていい。
和ちゃんはここにいてくれる。
それ以上はもう何も望まない。

いつか、なるようになる。

あの日のドロップと手紙を思い出しているような冬子が切ない。



●『パンの耳ください』


それから数週間経った日曜日。
バッタリ会った米原さんに、冬子はある事を聞かれました。
冬子と和ちゃんの幼い頃を題材に書いた絵本を出版していいか、というもの。


タイトル、『パンの耳ください』。

米原さんは秋子から事情を聴いて、賢作兄ちゃんのことも知っていました。
その前に政也との交流の中で、ある程度は知っていたのかもしれません。(22週


「和ちゃんの、一番上のお兄さんが今の和ちゃんを見たら、本当喜ぶでしょうね」

冬子が思い出したのは3人で鳩小屋を作ったとき。
あのあと賢作兄ちゃんはお金を工面するため賭博に手を出してしまった
「まさかあんなことになるなんて」と、冬子が思い出す、あれからのこと。


2人のやり取りを和ちゃんも偶然耳にしていました。


「誰かを大切に思える人はどんな状況になっても、ギリギリのところでふんばれるような強さを持ってるんです。誰かを思うって気持ちは、簡単には折れないんです」
「昔…僕もそれを知りました」


米原さん、かつては社会に挫折して家族から仕事から逃げ出した人でした。(10週


一度失いかけた『最高傑作』をもう一度手にすることができた。
それはどんなに辛い思いをしても、家族への思いを失っていなかったから。

冬子は米原さんの持ってきた原画を手にその話を聞いていました。
思い出されるあの日々。

それにしても再現度たっかいな。


4週


6週

今にも冬子の移ろいやすいケセラセラが聴こえてきそう。




●パン屋の少女とパンの耳の少年


パンの耳を食べたことのないパン屋の少女は、パンの耳の少年を追いかけて。
 

自動車工場近くの小さな穴の向こうの小さな家にやってきた。
そこに暮らしていた足を悪くした父親と、3人の兄弟。(3週

 

見た目は愚連隊だけれども、根は真面目な一番上の兄。
パン屋の少女のことも可愛がってくれた。(4週



風車の回る空き地で夢を語り合った。

6週

かつて貧しさから食い逃げしたことを負い目に感じていた少年。
兄に連れられて謝りに来た。
ひょんなことから、兄がパン屋で働くことになった。



一番上の兄は真面目に働いた。
パン屋は兄を信じて、兄もまたパン屋を信じた。



幸せな時間は長く続かなかった。
兄弟の父親が死んだ。



夏が終われば少年は四国へ行ってしまう。
夏の思い出を、最高の思い出を。



惨めな思いをさせたくない、と言った兄は賭博に手を出してしまった。
パン屋の面々はいつでも支えるつもりだったが、ある日チンピラたちが家にやってきてその真実を告げた。



追いかけたときにはもう遅かった。
少年は一通の手紙を残して、四国へ行ってしまった。

それから何年も経って。


成長した少年が大坂に帰ってきた。
病に倒れた兄の遺した感謝の言葉をパン屋に伝えた。(12週


また何年か経ち、2番目の兄がやってきた。
2番目の兄もまた時代の潮流に押し流されていた。(21週


時代に流され続けた兄弟は、思いをすべて吐き出した。
やっと救われた。22週




●あの日受け取った優しさを


「惨めな思いはさせない」

少年は今、あの言葉の意味を改めて考える。
今、天国の兄が自分を見たら何と言うだろう。
大好きな兄たちが、自分に託したものはなんだったんだ。


「ちゃんと和人くん、受け取ったんではないでしょうか」

──誰かを大切に思える人なら、誰かのために何かを守れる人ならば、どんな状況でも踏ん張れる強さがある。
──誰かを思うという気持ちはそう簡単に折れるものじゃない。


思い出すのは22週、教会での言葉。



誰かのための優しさなど偽善だ、誰かのために何かをする気持ちがわからない、と言っていた和ちゃん。
誰の優しさも信じられない自分が、誰かのために優しくなんてなれるはずがない。
幸せになんかなれるはずがない。

──だから、自分は誰かのために『少年たち』を守ろうと思った。
──かつて多くのものを捨ててまで自分を守ってくれた兄たちを、心から好きになりたいと思った。



「人の優しさを見くびるな」

春男が、村田さんが、浅月夫妻が、米原さんが、藤井さんが、恒兄ちゃんが、工場長が。
みんなが和ちゃんと少年たち、それから兄を守ろうとした。
みんなが優しさをくれた。

──自分が、受け取った優しさを、今、誰に届ける。



●3か月の命




少し寂しい岩田家の居間。
ため息をつく照子・春男・冬子の3人のところにドタバタやってきたのは春子と岡谷でした。

昨日病院に行ってきた、と春子。


「3カ月やて言われてん」

おおおおお、おめでとうさん!!!


大騒ぎの3人のところに、自室から降りてきた秋子。


「秋ちゃん!春子姉ちゃん、3ヶ月やて!」
「えっ!3ヶ月の命?」


まぁたお決まりのボケをwww



「そんな儚いもんちゃうわ」と笑い飛ばす照子でしたが。


「いやいやいやいや!3ヶ月の命や!」

……確かに3か月の命であることには間違いはない( ゚д゚)

「どこどこ?命どこ?聴こえる?」と春子のおなかに近づく一同なのですが。



なんだこれwww


「そや、この子は秋子の生まれ変わりや!」
「お母ちゃん!死んでしまうわけやあらへんのに」
「いや、それだけ寂しいってことやがな」
「けど殺さんといて~」


秋子も大概だけど照子絶好調。


前日にあれだけ秋子との涙を見せておいてこれだよこれ。
ああ、いいなあこのテンション。




そこに夏子も帰ってきた!
もうテンション上がりっぱなし。


「えっあんたまで…まさか…」
「いやそらまさかやろ。そらまさかやろ」


さすがにそれは春男のショックがでかすぎるから照子落ち着けwww




夏子が持って帰ってきたのは紅白出場の知らせでした。



わーわーおめでとうさん!!!



●カメラの位置なんて気にしない



今日はすき焼きだ!
カメラの位置なんて気にしないすき焼きだ!


カメラに顔を向けているのが春子と岡谷、それから夏子。
めでたい知らせを持ってきた3人というのが何とも微笑ましい。

一人ずついなくなっていく食卓。
来年の春には3人きりになってしまう。
みんな「バイバイ」しちゃって、なんだか寂しくなるんだなあ…と思わせつつ。

でもみんなこうやって帰ってくる。
ここに来れば楽しい気持ちになれる。
そんな冬子の守っていきたい家族の姿であり、このドラマで描きたいもののひとつだったのだなあと。




春子のお腹の子どもには、金メダルをとってほしいと言い出す照子。

「隠しとかなあかんで。何されるか分からへんで」
「私が守る」


こんなテンション高いおばあちゃんひどいwww





●『あなたならどうする』


松本のおっちゃんが言い出した。
「紅白では何を歌うのか」

そしたら工場長。


おいそのマイクどこから出した。


工場長早速どかされたwww


弘子姉ちゃんの圧倒的歌唱力。


CD出している3人。



なんか出てきた。


その傘どこから出した。


移ろいやすい音程。


お父ちゃんの歌唱力もハイレベル。



な ん だ こ れ www


わーー(拍手と歓声)


何だったんだ今の( ゚д゚)




●和ちゃんの密談


それから数日。
和ちゃん、ローリーの首根っこひっ捕らえてどうした?
喧嘩?喧嘩すんの?


「人を好きになるって…どういうことや?」

和ちゃんの問いに、状況を把握したローリー。
「かっこ悪いことですよ。かっこ悪い姿を相手に見せるいうことです。それで、自分だけはかっこええって、そう思うんです」

「いや…そのまんまお前や」
と思わず突っ込んでしまう和ちゃん。
しかしローリーめげない。


「そうです。そやから僕はいつでもかっこええんです」

やだローリーかっこいいじゃない。

この発言に和ちゃん、ハッとした様子。


「なったらええやないですか。和ちゃん昔からかっこわるいんですから、いっぺんぐらい僕みたいになってもよろしいんやないですか?」

前半でも名言力かましたローリーがまた名言出しました。


あれだけ人と密接にかかわることを拒んでいた和ちゃんがローリーに「人を好きになるとは?」って尋ねて。
「お前ならわかりそうだから聞いてるんだ」とさらに重ねて、「お前になりたい」って。
ローリーも「和ちゃんは昔からカッコ悪い」って。
友達だからこそ言い合える言葉なんですね。


「カッコ悪い自分を受け入れろ」
ローリーの言葉はまるで22週の夏子の言葉。

佐世保の夜、「どないしたら人は人を好きになれんのやろか」という冬子の問いに、夏子は優しく答えていました。
「勇気だして自分に正直になったらええねん。そしたらまた自分を好きになれる」


勇気を出してカッコ悪い自分を認める。
そんな自分を全力でカッコいいとする。
そこから人に思いが伝わる。


他人を信用できなかった和ちゃん、なぜか(うーん)友達が出来なかったローリー。
和ちゃんが変わっていくと同時にローリーも変わってった。

和ちゃんとローリー、幼い頃から冬子をめぐる2人の『友達』。
なかなか交差することのなかった苦労者とお坊ちゃんの人生だけど、こうして冬子というポイントで交差するんだなあ。




●化けて出た




秋子の留学が無事に成功することを祈る冬子……。
その遺影から……


「あんたに言われんかて分かってる」
「あんた、人のこと心配している場合かいな。和ちゃんのことはどないなってますのや?」


ヨネさん化けてキタ━━(゚∀゚)━━!!



「フフッ…待ってるよ、おばあちゃん、いつまでも楽しみに待ってるで」
「もしかして…私がそっちにいくの待ってる?」
「それも、待ってるわ」


※ごく自然な孫と祖母の会話に見えますが、祖母は幽霊です。


ヨネさんは『いつか和ちゃんと冬子が一緒になる日が来る』とにおわしつつ、優しく語りかけます。


「その時…あんたの周りにはどんな家族がいてんのやろなあ…きっとあんたに似てにぎやかで楽しい家族やろなあ。楽しみや」
「冬子、…頑張りや。あんたはええ人生のツボ見つけたんやな」


ヨネさんの言う『人生のツボ』。
初出は9週、冬子がアイデンティティーにとまどうときにヨネさん(鍼灸師やってる)がかけた言葉でした。
その後、15週でヨネさんが逝去したときにも。

冬子はこの『人生のツボ』を探していた。
だから19週、天の声に目覚めてパン屋を継ぐことにした。


でも今改めてヨネさんが降臨してきてこう言う。


「けどな、ツボは1つだけと違いますねん。年がたてば場所が変わるいうこともありますねん」
「そやから…その時その時によって、自分のツボ見つけていくんやで」


過去は過去、未来は未来、今は今。
そのときによって人生のツボは変わっていくから、それを探しなさい、というヨネさんからのメッセージ。

今の冬子のツボは、そうだなあ。
和ちゃんのことだよなあ。




●『ラブミーテンダー』


冬子と和ちゃん、例のフランスパンが完成しました。



春男や照子たちに試食してもらうため、工場から母屋に向かう冬子。



……を何やら見張っている秋子。
冬子が母屋の居間でワイワイやっていたら。


「冬ちゃん!ちょっと来て!」

秋子に呼ばれて中庭に出た冬子。
何やらレッドカーペットが敷かれていて、屋根から鳩を模した飾りがぶら下がってる……



頭上から何やらギターの音が聞こえてきて見上げると。


和ちゃん!( ゚д゚)

君は何をしているんだ、とツッコミ入れる間もなく。
ギターの音に歌声が乗って……




Love me tender,
Love me true,
All my dreams fulfilled.
For my darling I love you,
And I always will.




和ちゃんの後ろには満面の笑みのローリー。
ドラム缶の陰に隠れていたのは秋子と松本夫婦。
秋子が何やらリモコンのスイッチを押すと……


なにこの大道具( ゚д゚)


おおお和ちゃん浮いた!!


降りてきた!!!!


……降りて、きた( ゚д゚)




Love me tender,
love me true.
All my dreams fulfilled.
For my darling I love you.
And I always will.


 
「冬ちゃん、ラブミーテンダー」
「ラブミーテンダーや」



ああああ!!!
ハグした!!!


和ちゃんが冬子をハグしたああ!!!



なんか爆発したあああ!!!

わあああああ!!!
わあああああ!!!




※感嘆符ばかりで大変わかりにくいと思いますので動画を埋め込ませて頂きます。

ANGEL - RYO NISHIKIDO




●『優しく愛して』


『ラブミーテンダー』、この楽曲が登場するのは3回目です。


最初は6週、冬子に宛てたラブレターでした。


(開くとともに歌いだすスタイル)



「冬ちゃん、元気でな。どこへ行ってもケセラセラや」

子どもの頃、伝書鳩に手紙を託した和ちゃん。

このとき、旅立つ桑原兄弟をローリーが見送っています。
和ちゃんの手紙を書いたのはおそらく和ちゃん本人ででしょう。
それを和ちゃんから預かったローリーが伝書鳩で飛ばし、冬子のもとに届けたのでしょう



「冬ちゃん!今日の手紙は捨てんと読んでくれ」

『友達』である和ちゃんのため、しっかりと伝えたあの頃のローリー。
それを鳩の世話当番をしていた秋子が発見し、冬子に渡します。



冬子は初恋の切なさを知り、『ケセラセラ、なるようになる』という人生訓を手に入れました。



それから何年も経ち、みんなが大人になり。
冬子は人生のツボを見つけ、和ちゃんは心の殻を打ち破り。
秋子は大がかりな機械をも作れるようになり、そしてローリーは『ラブミーテンダー』の意味を知り、バンド・白い鳩を結成した。

そのとき、和ちゃんが冬子に伝えるのは『ケセラセラ』ではなく『ラブミーテンダー』。

──優しく愛して 
──心から愛して


22週、黒島天主堂。
「人に優しくすることができない」と言っていた青年。
優しさも、人から受ける愛情も知らなかった青年。

青年は自分の本当の気持ちと向き合って。
亡き兄の言葉に、「本当に大切にしたいもの」を見出して。
その末に導いた言葉が「優しく愛して」。




それをつたえにきた伝書鳩。
あの白タキシードを来た伝書鳩。


米原さんが持ってきた原画の最後の一枚。

和ちゃんは天使あると同時に、伝書鳩でした。
そして上からつるされる、てるてる坊主。

気持ちを伝える伝書鳩。
幸せを願うてるてる坊主。



いやしかしこのシーン。

 

秋子とローリーの大活躍。
それから唯一冬子の怒りの事情を知っていた松本のおっちゃん、松本さんから聞いたであろう弘子姉ちゃんも大活躍。
(白いモフモフは弘子姉ちゃんだろうな)



冬子の白と、和ちゃんの白でまるで結婚式みたい。



●何より大切な宝物


物干し台。
一人座る冬子のところに秋子がやって来ました。

「秋ちゃんやろ?ローリーと余計なことして…」
「和ちゃんに頼まれてん。私らは協力しただけ」


姉妹は寄り添って、穏やかに。
冬子が「どうしてあんなことをしたのか」と尋ねると秋子がいい巻いた。


「冬ちゃんを独りぼっちにして置いてく訳にはいかへんやろ?」

秋子の唯一の心残りだったこと。
春子、夏子が家を出た今、自分も家を出てしまい、冬子をひとりにしていってしまうこと。

だから冬子を和ちゃんに託した。
かつてローリーがそうしたように。


冬子も幸せそうに「余計なお世話や…」と微笑みました。


そこへやってきた和ちゃん。
返したいものがある、と上がってきました。

いつもは物干し台から冬子が和ちゃんの部屋に呼び掛けていたけれど。
今はもう違う、この物干し台に和ちゃんがいる。
和ちゃんは岩田家の本当の家族になったんだ。

手にはかき氷の器を持っていました。


「どこに行くにもそれだけは持っててん。いつもカバンの底に服に包んで入れててん」
「いつの間にか俺のお守りみたいになってしもてる」




ありがとう、ありがとう、と。
出会ってから今までの分のありがとうを心を込めて。
離れてしまって届かなかったときもあったけれど、今はこんなに近くにいられる。



「こんなに…ちっちょうて壊れやすいもんやのに…あっち行ったり…そっち行ったり…あっちこちぶつけたやろに…よう壊れんと…ここにこうしてあるんやね」

冬子はかき氷の器を愛おしげに見つめて呟きます。
きっとその器は、冬子であり和ちゃんであり、2人であり。

手すりの縁に置いたその時。



そこに映し出されるのは、あの頃の2人。


「お友達になってもええやろ?」
「何で…僕と友達になりたいんや?」
「友達は一人でも多い方が楽しいやろ?」


「このパンおいしいやろ?」
「うん、おいしい!」
「また持って来てあげるね!」




2人は宝物を見つめるように。


もう一人、宝物を見つめるように。


………。

…………。



ていうか!!
普通にこの物干し台の聖杯演出でも十分すぎるほどだったでしょうに!!
なぜ、あの超大掛かりなワイヤーアクションを入れたwww
あれか?
「和ちゃんの中の人吊られ慣れてるから、吊るそうぜ」か?
いや、「ラストに吊るして飛ばす予定だから慣れてる役者入れとこう」か?

どっちでもいいけど制作会議、頭おかしい(褒めてる

どちらにしろ、白タキシードで背中に羽根生やして、空中ワイヤーアクションなんて、ジャ○ーズか宝塚あるいは劇団四季くらいしか知らないし。
これぞまさにミュージカル朝ドラ。


初回からいい感じに狂ってるけど、最終週の狂い方がハンパない。(褒めてる




残すは最終話、なのですが。
字数オーバーするので3枚目行きます。


『てるてる家族』最終週 その3.「グランドフィナーレ」、若いってすばらしい





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