最近ツイッタランドでcomicoの「これ読んどけリスト」や「オススメリスト」なんかをよく目にします。
人それぞれで面白いですね。
人様の本棚をこっそり覗かせてもらってる気分で「へぇ読んでみようかな」と興味深いです。
【大人にこそオススメ、「これ読んどけ」おすすめ作品11個】
1.城谷間間さん『第3艦橋より』
母星を旅立った宇宙人達が繰り広げるSFファンタジー
ストーリー構成もキャラクター作りもしっかりとされていて、物語としても充分に楽しめる作品です。
絵もさることながら特筆すべきは『伏線』(フラグではなく)の敷き方と拾い方が秀逸かなと。
1話で敷かれた伏線が1年以上経って回収された瞬間は鳥肌ものでした。
大人向けのシーンやホラー顔負けのシーンもありますが、それを差し引いても楽しめる作品です。
→『第3艦橋より』のオススメポイント5つ。
2.せんりょう静さん『水神鳴 ~みずかみなり~』
金貸しに雇われている男と、その同居人の少女。二人に回される取立て先は何時だって妖かしが絡んでいて…。近代日本を舞台にした、愁いが滲む怪異譚。
冒頭に出てくる男と少女の正体が明かされぬまま、2人の歌舞伎役者を取り巻く事件が描かれています。
歌舞伎役者2人がこれからどうなっていくのかも気になりますが、男と少女は一体何者なのか。
正体が明かされないまま物語は進行し、ある種のミステリー小説的な叙述トリックを見ている気分です。
『和風ファンタジー』『妖モノ』に頼り切ることなく、時代考証や歌舞伎の世界などもしっかり描かれていて、これからの進行に期待しています。
3.yoruhashiさん『剣の王国』
女王に仇なす少年と少女の、王都エメラルドへの旅。不思議な力SPELLと知恵を駆使し、ふたりは幾多の困難に立ち向かう。
ライトノベルやアニメ、ジャンプなどでファンタジー作品に慣れてる人にこそ読んでほしい作品です。
ストーリーは少年と少女が冒険、っていったら簡単なんですけど、そのキャラクターたちが一筋縄ではいかない。
復讐のために旅をするアルフレド、本当にドジすぎるドロテーア、母性愛に満ちたジルコニア……
異世界が舞台ながらキャラクターがとことん人間くさいのが魅力です。
→読んでなかった自分を殴りたい『剣の王国』『OLD』
4.胡仁斐さん『SACRIFICE OBLIVION』
2030年代、最後の日。新見警備保障爆発物処理班、司堂サイラートは爆発に巻き込まれ爆発時の記憶を失う。その日からサイラートは記憶と謎に翻弄される。
舞台は近未来、超能力?を得た主人公が葛藤を繰り返しながらその謎を明らかにしていきます。
アクションなので縦スクロールを生かした演出を楽しめます。
それと同時にやはりこちらもストーリー、それからキャラクターですね。
ストーリーはまとめ回を読むのも大変なくらいかなり作り込まれてます。
キャラクターは、主人公のサイラートもそうなのですが、ヒロイン枠のザクロの正体が未だ明らかになっていません。
ザクロとサイラートの関係も、外見の恋愛関係以上のものがありそうで、そこも見所のひとつです。
→『SACRIFICE OBLIVION』のイチオシポイント4つ。
5.北大路みみさん『On the way to Living Dead』
ある日、人々が凶暴になって人に襲いかかるようになった。死んだはずの人も動き出して…ライトゾンビ物語。
アメコミ調の絵とゾンビに少々クセがあるので好き嫌いはあるかもしれませんが、内容は大人が読んでも読み応え抜群です。
パンデミックを取り扱ってるので、設定も作り込まれてます。
作品の手法としては謎のキーワードや人物がタイミングよく敷かれて、主人公たちが脱出に近づくにつれて明らかになっていく。
倒叙型ミステリーとしても楽しめますし、主人公と一緒に謎を追っていっても楽しめます。
視点を変えて楽しめる作品が少ない昨今、良作だと思います。
→読んでなかった自分を殴りたい『剣の王国』『OLD』
6.ちゃのあさん『infection』
可愛い女の子に誘われて豪華客船の旅を満喫するはずだったのに…!?
突然の事件に巻き込まれてしまう少年の二十日間の物語
絵柄はとても可愛らしいのですが、のっけから爆発ではじまります。
密室ミステリー、随所に散りばめられたパズルのピースを組み合わせながら黒幕は誰だ、と推理しながら楽しめる作品です。
そうした推理作品の一面ともうひとつ、ミステリーとしての面も楽しめます。
幼少期の記憶が途切れている主人公や『組織』の目的など、犯人クイズと同時にこちらの線を追って行くのも楽しめます。
7.ほんま譲さん『空想自治区』
現実とリンクしつつも実在しない世界「空想自治区」。
ネット上のSNSをもっと拡充した仮想世界があって、そこは小さな世界そのもの、そこで繰り広げられる陰謀めいたストーリーです。
実際の犯罪とその捜査、あるいはデイトレード的な取引……現実のその世界を知ってる人なら楽しめることは間違いないと思います。
ほんま先生の絵も見やすくて好きなんですが、人物の表情の描写が真に迫るものがあります。
8.野中かをるさん『失格人間ハイジ』
小説家の夢に破れ、バイト先に契約社員として就職した書店員・灰澤修治29歳。恋愛や人生に様々なコンプレックスを抱えた彼が恋をした相手は、自分より収入が高そうな女性だった・・・
あらすじの通りなんですが、描かれるのは社会人の恋と人生、幸福とは何かを突きつけられる印象もあります。
経済的な満足か、やりがいのある仕事か、恋人がいることか……などなど登場するハイジと一色さんが悩みながら成長していきます。
現在進行形の社会人、特にアラサーくらいの年齢の人なら「あるわー」の連発ですし、そんなことに悩んで葛藤している登場人物たちを応援したくなります。
舞台が神保町の書店と出版社なので、出版関係にお勤めの方が読んでも面白いと思います。
→『失格人間ハイジ』にみるアラサーあるある。
→『失格人間ハイジ』第2部スタート、恋と仕事と宮許チバ
9.セイさん『パステル家族』
みんな仲良し日常コメディ!マヨ姉ちゃんは今日もゆく!
安定したストーリーと作画で、大人向けというより全世代向けに近いです。
主人公は女子高生のマヨで、その友人たちや家族の日常といったストーリーなのですが、特に大人向けなのがその『日常』ということ。
サザエさんではありませんが、学生時代の友人たちや家族にとても会いたくなります。
登場人物に悪者がいないので、安心して読める作品です。
10.天満さん『肝潰しの夜』
ホラーとギャグの境界線上にある都市伝説たち(+変態さん)の日常
個人的にcomicoのギャグ漫画の中で一番好きかもしれません。
内容は、座敷童子がロリコンの男子高校生に出会って都市伝説に出てくる妖怪たちが住むアパートに住む、といった話です。
絵はかわいらしいのですが、それとは区別した都市伝説のシュールな描写が見ものです。
「くねくね」とか「口裂け女」とかネットでもリアルでも知られてる妖怪がパロディで動き出します。
そういった都市伝説に聞き覚えがある方ならなおのこと楽しめる作品です。
11.リトルさん『あたしピンチ』
カクテルバーに集う愉快な仲間達の物語♪ギャグとうんちくテンコ盛り♪
お酒を飲むと3頭身になってしまう美女・織田今日子(オキョー)と、彼女の行きつけのカクテルバーが舞台です。
ストーリー進行は他の作品と比べてもたついてる感はありますが、この作品で楽しめるのは酒だと思っています。
カクテルひとつとっても様々な「こだわり」があり、氷やシェイカー?の扱い方などにもプロの道があるのだ、と思い知らされます。
そうした知識を楽しみながら得て、あるいは自分もカクテルを嗜みながら楽しめる作品です。
どうでしょう、「マッサン」のウイスキーとコラボしてみては?(個人的願望
「The World」、「遠くの日には青く」、「おだやかじゃないね」、「ひっこしマニア」、「ぼくらのじかん」、「マヤのマンション」などなど……
やっぱり消化不良なので、また近いうちにまとめてみます。
続きはこちら。
→【第2回 comico、大人にこそ「これ読んどけ」おすすめ作品7個】
もちろんほかの作品もオススメですし、こちらで挙げたもの、大人でなくともオススメです。
ストーリーや絵柄に好みがあるでしょうから、「なんとなく気になった」で読み始めるもよし、「まとめ読み」をするとよし、毎週チェックするもよし。
なにせ60作品以上の作品があるので、ひとつふたつくらいは相性ぴったりのものがあるはずです。
ぜひ本家のサイトのほうで読んで見てください。
追伸。
『葵ノ朏』がないのはミスでもなんでもなく、ただ単に未読だからです。
前からずっと勧められてて気になって仕方ない。
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