妄想ジャンキー。202x

人生はネタだらけ、と書き続けてはや20年以上が経ちました。

小さいノート

2010-02-22 20:17:25 | 介護福祉士
これは以前の職場で使っていた仕事道具たち。

合否はまだ出てないけどとりあえずバイト探しだけでもしておこうと。
病院にしたって介護施設にしたってメモ帳は必須道具です。
それで退職してから初めて開いたノート。

この小さなノート。
同じフロア担当の先輩から
「これ一冊ちょうだい!」
と言われた代物です。
ナースからも
「これステーション(待機場所)に置いといて、ケアさん全員見られるようにしといたほうがいいよ」
と言われながらも、断固拒否を続けた私の仕事道具です。
だって作るのめちゃめちゃ時間かかったもん。
私のだもん。

担当フロアの入居者さん情報がぎっしり。
既往症や現在の疾病、飲んでる薬はもちろん。
トイレに行く時間を統計した表や、血圧の平均値、生まれ育ちや好きな芸能人、趣味、どういった経緯で要介護状態に至ったか、これからしたいことなどケアプランの抜粋、入浴の手順、好きなレク、家族の名前や住んでる場所……などなど。
すんげえプライバシーの宝庫です。
時々落っことしてはめちゃめちゃ怒られておりましたが。

半分目あたりから全入居者さんの情報。
業務内容はフロア毎に違うので、いつ担当フロア外に行っても大丈夫なようにと。
といってもあまり担当フロア以外には行かなかったけど、責任者勤務のときに大活躍。

ノートの裏側からは緊急時対応や応急処置の色々。
呼吸不全や低血糖について、骨折しやすい部位、骨折の確認の仕方、口腔ケアの色々……。
本から抜粋したものをまとめて、本は夜勤中にペラペラ読んでました。

よく使ったのはノート脇に自分でつけたスケールです。
腫れや傷の大きさをすぐ測れてナースに報告出来るから便利でした。

1番悲しかったのは、入居者さんが亡くなったときでした。
私の担当フロアはほとんどが死亡退去。
退去したら次の入居はわりと早く決まってました。
修正液で消すのも気が引けたから、上からもう1枚張り付けてました。



とにかく、そんな思い出の一品です。

こいつを使わなくなってから、退職してから半年経ち。
初めて見返してみて自分でも驚きました。
ボールペンの字が色褪せていて、開いた瞬間にセロテープがパリパリ言ったから、
「ああ、もうそんな時間が経ったんだな」
って今更のことを呟きました。



少し感慨に耽って、また履歴書書きを再開。
冷静に振り返ることが出来るようになって、あたしも少しは前に進めたかな。

新しい未来にまた大活躍するノートが出来る様、また小さいノートを買いに行きました。

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