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自己PRの組み立て方 その3

2016-04-15 | 仕事

自己PRと志望動機は就活には欠かせませんが、それぞれ分離して考えていませんか?

例えば、自己PRでは強みや能力的に優れたところをアピールして、志望動機には会社の理念などを踏まえて共感してもらえるように・・・とか、自己PRには頑張ったことを表現して、志望動機には勉強して来たことを活かせるように表現しよう・・・などという事態になっていませんか?

私が行う履歴書の添削や面接練習では、自己PRと志望動機の関連性を重視します。

なぜかと言うと、同じ人間の発する情報だからです。特に履歴書やESは書いている様子など分からないので、本当に自分で書いたのかの証明が出来ません。なので、自己PRと志望動機の相関関係が曖昧、またはかけ離れていると、よく分からない人になってしまうのです。

そこで今回は、自己PRと志望動機の結び付けにフォーカスした「3段階層の組み立て方」を紹介します。

3段階層とは、1階が「ベースとなる価値観」2階が「実現に向けた行動手段」3階が「満足できる状況」です。

1階の「ベースとなる価値観」とは言い換えれば自分の底の部分に横たわる欲求に当たります。常日頃から求めていること、味わいたいこと、または信じていることなどが当たります。

2階の「実現に向けた行動手段」とは、1階の欲求を満たすための手段です。実際にどんな行動で満たそうとするのかです。ここには、職種や仕事内容が当たります。

3階の「満足できる状況」とは、2階で取った行動を成功に導く状況のことです。すなわち1階の欲求が満たされた状況のことです。なので、『やってて楽しい』とか『だから何度もしたいのです』といった瞬間や現象のことです。

では、例題で説明してゆきます。

例として、1階「人の役に立ちたい」2階「接客・サービス」3階「直接ありがとうと言ってもらえる」とします。

まずは、この3階層をまとめて、言葉や文章にしてみます。

いろんなパターンがあると思いますが、例えば…

「私は、接客やサービスをする仕事で人の役に立ちたいと考えております。お客様に直接『ありがとう』と言っていただけるような仕事がしたいと強く思っております。」

といった感じです。これは、仕事に対する自分という観点で表現した「私はこんな人です」という一つのパーツなります。

ここまでできれば、その後になぜそう思うのかを具体例を入れて付け加えると、自己PRの完成です。

例えば…

「私は・・・と強く思っております。大学入学を機に、自立に向けて始めたアルバイトが接客でしたが、お客様のお役に立て、なおかつ自分も成長できる素晴らしい仕事だと感じたからからです。サービス精神旺盛な自分の行動が、お役様のお褒めの言葉として返って来る瞬間にとてもやりがいを感じました。これからも・・・

といった感じです。

つまり、この人はどんな仕事がしたい人なのでしょうか?

当然、接客やサービスです。

だからこそ、志望動機が表現しやすくなるのです。

つまり、この自己PRなら、志望動機には「こんな自分が活躍できるのは貴社の・・・という仕事しかありません。」という観点に絞って表現できるようになります。

例えば…

「私が貴社を目指すのは、貴社の売り場作りが、お客様と親密な距離が保たれるよう工夫されている点や、一人ひとりの個性を生かした接遇を重視されている点です。貴社であれば、お客様に身近に感じて頂けるだけでなく、私の目指す接客技術を身に着けることができると確信しております。」

といった感じです。

つまり、3段階層の3階に当たる部分が実現できる仕事だから選んだんです。というメッセージになるのです。

これが、2階層止まりでは、やや押しが足らない感じになり、1階層だけなら「人の役に立ちたいなら他社でも出来ますよね」という感じになってしまいます。

つまり、この3段階層の組み立ては、志望動機を意識した自己PRの組み立て方と言うこともできます。

また、仕事を選ぶ時、会社を選ぶ時の一つの基準にもなります。

この例に当てはめると、単に人の役に立ちたいと思うだけでなく、何をして役に立ちたいかを明確化し、役に立てたと感じられる状況まで明確にイメージできる仕事か、満足感や達成感を味わえる職場なのか、という判断基準が見えて来ます。

もう一度言いますが、自己PRと志望動機は重要な情報です。しかも、同じ人間から発する情報です。

だからこそ、相関関係を私は重視します。

是非、お試し下さい。