座間洋らんセンター専務の小部屋

座間洋らんセンターの専務が洋らんやお花たちに囲まれて巻き起こる出来事を徒然なるままに書き綴ります。

誕生、新品種カトレア

2015-10-23 00:26:21 | 日記


美しい、そしてなんとも言えぬ優しい黄色いカトレアが誕生しました。

「誕生」と言う表現は、世界で一つだけ、産み出す事の出来たカトレア、と言う意味。

もちろん産みの親子は座間洋らんセンターの専務です。(笑)

2006年に未来を覆すようなカトレアを創りたい! って、とっても野心的な事を考えていた専務。

ピンク、黄色、オレンジ、白、セミアルバ。

当時、8年間に及ぶ遺伝子の血統図データと世界の歴史に残る銘花のデータを照らし合わせて、本当に懸命にカトレアの育種について研究していました。

結果、一つの仮説を打ち立て、証明するために同じ片親を使って交配を進めました。

専務の仮説はきっと正しいと信じて。

9年後の今年、様々な実生新品種のカトレアが生まれています。

写真の花は、専務のカトレア進化論を仮説通りに証明した、美しいカトレア。


専務の仮説は正しかった。

そう確信しました。


そして、洋らんの育種、そして品種改良の真髄の入り口を少しだけてますが、わかった気がします。

一つ、洋らんの育種家としてレベルが上がった気がしました。

花の未来が見える。

そんな気がする専務でした。

専務、特集される!「地上」11月号 家の光協会

2015-10-21 01:25:30 | 日記



専務が特集されました!

「地上」11月号 (家の光協会)の表紙と、オープニングのカラー特集で特集されています。

全国25000部発行られているそうで、花作りにかける熱い思いを語ってます!(笑)

ただし!

一点だけ内容に訂正があります。


「職業・花農家」

これは、間違いないですね。

父方も母方も、花農家でバリバリのサラブレッドです。

農家という部類で言えば、じいちゃんばあちゃんの代からもしかするともっと前からですから、スーパーサイヤ人クラスの超農家です。

ただ、

「趣味・花作り」

これはいただけません!!

(生きている時間)-(食事+睡眠+風呂)=仕事

だけで、決して仕事が趣味なわけではありません!!


あえて言うなら


「使命」


でしょうか。

外から見ると趣味だと思うのでしょうね。

詳しい内容は、是非紙面で確認してくださいね!(笑)




生産農家冥利と冬支度

2015-10-19 21:09:29 | 日記



久しぶりの更新、大変お待たせしました。m(_ _)m

実は10月、蘭の業界はとても忙しい時期なんです。


1、寒さが本格化するのに備え、冬支度
2、10月1日の半期スタートに伴う人事異動や開店

そして、今年は内閣改造と日本人二人がノーベル賞受賞!とお祝いラッシュ。

霞ヶ関界隈と東大、北里大には座間洋らんセンターの胡蝶蘭が沢山並んでいるかと思います。


業界的には8、9月の天候不順で他産地は生育不順。少し前に専務がブログで警告していた通りになってしまいました。

座間洋らんセンターは長年の経験と、経費をケチらないで、というよりいつも以上に経費をかけてじっくり栽培したので、自信満々の品質管理が出来ました。


そんなこんなで、超有名な花屋さん達から沢山のご指名を頂いて、気忙しい10月となりました。

日本のそして世界のトップの方々へのお祝いですから、花屋さん達も数ある生産農家の中から特別な胡蝶蘭を選びます。

そんな中で、沢山のご注文を頂けたのは、生産者冥利に尽きるありがたい事で、当センターの大きな勲章です。


いつもの事ながら、花作りは自然相手の仕事。

お天気次第で大きく影響が出てくる農業の難しさを、10月の業界状況と夏場の経費の請求書の例年以上の額を見て、改めて感じました。

本当に花作りは難しく、大変で、でもとっても人に喜んでもらえる仕事です。


写真は、温室内のカーテンの張り替えの作業です。

施設園芸では保温用のビニールシートを定期的に張り替えなければいけません。

こういった作業を怠ると、先ほどの話 花に影響が出てきます。

ただ業者さんに頼むと数百万円かかってしまう、大変な作業。簡単ではありません。

座間洋らんセンターの会長がとても器用なお陰で、出来る範囲で自社工事で行い、数分の一コストで張り替え出来ます。(それでも大変なコストですが)

会長の工事に関する才能は、やっぱり凄い。とても真似出来ない領域に達しており、座間洋らんセンターの全てを支えています。



夢の始まりのカトレア

2015-10-04 19:30:54 | 日記


夢の始まりのカトレア


17年の歳月をかけて、一つの目標まで到達しました。

創業当時からの生業、カトレアの切り花。

カトレアには様々な花色や形がある中で、花屋さんの世界では

「カトレア=大輪ピンク」

それ以外は需要はほとんどありません。

冠婚葬祭に使われ、昔は年末のレコード大賞で歌手の皆さんが胸に着けて歌っていました。


そんなカトレア、8月下旬~11月の間、一年間の中でも花が少なく、開花調整が難しく生産が不安定な時期になります。

また、夏~秋の季咲の品種は、冬~春咲く品種に比べて、花質、花保ち、営利性等で、品種改良が世界的に遅れています。

そこで秋咲きカトレアの良花を産み出したい! と言うのが親子二代目に渡っての目標でした。

構想17年、交配から10年の歳月をかけて咲きました。

初花で二輪開花、NS16.2cm

とても優雅に開くペタル、ベルベットのような光沢のあるリップに黄色い目。

全体的に丸みを帯びてエレガント。

来ました!

やった!両親の良いところ獲り!

しかも一応計算通り!


ただのピンクカトレアに見えますが、凄いカトレアです。

ウキウキが止まらない専務でした!