ぜじろぐ

SAMBATOWN・ゼジの書くブラジル音楽やその他あれこれ

2023年の終わりに寄せて

2023-12-31 14:12:22 | 訳詞
Ainda Mais (それでもまだ)


人生あらゆるものがそうであるように
時がたてば元に戻る
そんなのちっとも望んでいないのに

こんなにも失望してしまっては
何を信じてよいかわからない

誰も幸せになれやしないんですよね
互いを思い合ってなければ

だけど 結局のところ
あなたのことを数ある恋の一事例とみなすなんて
そんなのできっこないでしょう

もしぼくらの関係が
すべて終わったのだというのなら
ぼくはまだ
女というものを知らないも同然

そしてぼくとしては
降りるわけにはいかないのです
あなたの瞳に映らなかったものを
この目で見届けるまでは
もうこれ以上
誰かの手で燃やしてほしくない
最後の熾火(おきび)が消えてしまうまでは

この愛のすべてが
本物だったということを
時が証明して
いつかきっと
あなたが僕のもとに戻ってきてくれますように



Foi como tudo na vida que o tempo desfaz
Quando menos se quer
Uma desilusão assim
Faz a gente perder a fé
E ninguém é feliz, viu
Se o amor não lhe quer
Mas enfim, como posso fingir
E pensar em você como um caso qualquer
Se entre nós tudo terminou
Eu ainda não sei mulher
E por mim não irei renunciar
Antes de ver o que não vi em seu olhar
Antes que a derradeira chama que ficou
Não queira mais queimar

Vai, que toda verdade de um amor
O tempo traz
Quem sabe um dia você volta pra mim


【作詞/作曲 Eduardo Gudim e Paulinho da Viola】

Eduardo Gudim - Ainda Mais


両口屋是清を讃えよ!

2023-01-29 21:46:56 | 日記
ええと、みなさんこんにちは、サンバタウンのゼジです。

自分でもけっこうびっくりしてるんですけど、およそ3年ぶりの投稿になります。
いつこのgooブログそのものが閉鎖するのかと内心びくびくしておりましたが、幸いにして今なお存続していることに感謝です。

さて。

今回は、とある名古屋の老舗和菓子店の話をします。

その店の名は、両口屋是清(りょうぐちやこれきよ)。名古屋人なら知らない人はいないんじゃないかと思われるくらいメジャーな和菓子屋さんです。

ここの大ヒット商品である(と思われる)「ささらがた」という餡菓子がありまして、その生誕10周年記念企画「ぐるっと一周世界旅行」第3弾が、なんと我らがブラジルを題材としたヴァージョンなんですよ奥さん(誰が奥さんや)。

はっきり申しまして、これは事件であります。

商品パッケージ内の案内リーフ本文を拝借しますと・・・

Olá! (ブラジルの「こんにちは!」)
世界各地の謝肉祭の中でも、
2.17開幕のリオのカーニバルは最大級。
心おどる様子を華やかな餡村雨で表現し、
ブラジル産の珈琲蜜漬大納言小豆入りあんを合わせた
南米の香りあふれる ささらがたです。



おおお、なんともそそられるではありませんか。

地元名古屋のブラジル音楽界隈の友人たちもFBやインスタに投稿しまくりの大反響。
これは捨ておけませんな、とワタクシもさっそく買い求めに名古屋の街を走り回りましたでございますよ。

そして化粧箱を開封しましたらば・・・

Aí que lindo...!!



これは美しい。素晴らしい。
パッケージからして勝利が確定しております。うん、これはアレだ、大阪のCHOVE CHUVAさんのカラーリングだね。元気が出る色。
どうしよう、開けるのがもったいないし、空箱捨てるのも尚更もったいないよ。

そしてお菓子本体のまあ綺麗なこと。マジで見てるだけでうっとりします。これまた食べるのがもったいない。もったいなくて食べられない。まあ食べちゃったけどね一瞬で。



気になるお味はというと、ふふふ、これは食べてみてのお楽しみ。
いやあ、アートですね。感動しました。Que emoção.
かのブラジルが誇る世界的ピアニスト、アンドレ・メマーリ氏のコメントを拝借すれば「これぞ芸術文化。ハートに火がついてしまった」というやつであります。
もちろんコーヒーでもいけますが、これは可能であればもう絶対お抹茶でいただくのが吉。

今年のリオのカーニバルのエンヘード(テーマソング)、名古屋からのエントリーは「両口屋是清、ブラジルを讃える」で決まりでしょう。
いやホントに素晴らしい。
両口屋是清さん、すごく良い仕事をしてくれました。むいんとにおぶりがどうございます。
「ささらがた」という商品名も、なんか sasara-gata みたいなポル語感があってワクワクしますよね。え、しませんか。そうですか。はあ。

この商品の存在は、愛知県民だけに独り占めさせておくわけにはいきませんよね。
全国のブラジルファンの皆様には、是非ともオンラインショップで、あるいは名古屋出張の折に、お友達へのお土産として買い占めていただきたいものです。かさばらないコンパクトなパッケージなので、お持ち帰りも苦にならないところがまたポイント高し。

ただし注意点として、この「ささらがた ブラジル」、両口屋是清の数ある店舗でも、いわゆるショッピングモールあたりに出店されているところでは取り扱っていないところも多いです(ワタシはきょう3店舗目でようやく入手できましたですよ)。店頭で購入される方は、なるべく直営店でお買い求めになるか、事前にお電話で取扱い有無についてお問い合わせされることをオススメします。

しかし何よりワタシが、お世話になった彼の地ブラジルのアーティスト達一人一人に、この両口屋是清さんが放った乾坤一擲の和菓子を日本からのお土産としてプレゼントして回りたい。きっと、もンのすごく喜んでくれると思うのですよ。日本の和菓子業界が、地球の裏側・ブラジルに捧げしオマージュ。いかん、なんか涙出てきました・・・。

とここまで書いてガクゼンとしたのですが、

この「ささらがた ブラジル」、販売期間が2月上旬までらしいじゃないですか!!

これはちょっと、急がねば。
今ならバレンタインにも間に合うぞ。

真のブラジルファンは、この千載一遇のチャンスを是非お見逃しなく!

「ふうしゃ」か「かざぐるま」か

2020-05-04 00:02:29 | 訳詞

O mundo é um moinho(人生は風車)


愛しい人よ まだ早い
人生を知るには
入り方がよろしくない
どこへ行くかもわからぬまま
もう出発時刻を告げたのだね

いいかい 君よ
もう大丈夫だろうとは思うのだけど
いたる街角で 君は転ぶだろう
すぐに君らしさを失うことになるだろう

愛しい人よ よくお聞き
いいかい
人生とは 風車のようなもの
君の夢を とことん挽きつぶす
甘いまぼろしを
粉々にしていく

いいかい 君よ
誰かを好きになるたび
君はすれっからしになっていくだろう
気が付けば 奈落の底のすぐそばだ
君自身の足で掘った
奈落の底のね




Ainda é cedo, amor
Mal começaste a conhecer a vida
Já anuncias a hora de partida
Sem saber mesmo o rumo que irás tomar

Preste atenção, querida
Embora eu saiba que estás resolvida
Em cada esquina cai um pouco a tua vida
Em pouco tempo não serás mais o que és

Ouça-me bem, amor
Preste atenção, o mundo é um moinho
Vai triturar teus sonhos, tão mesquinho
Vai reduzir as ilusões a pó

Preste atenção, querida
De cada amor tu herdarás só o cinismo
Quando notares estás à beira do abismo
Abismo que cavaste com os teus pés

【作詞/作曲 Cartola】

Cartola - O mundo é um moinho


「パンデリスタ」言わない派

2019-06-11 11:57:31 | パンデイロ

湿気にも負けず

乾燥にも負けず

冬場の凍結にも

真夏のステージの暑さにも負けぬ

丈夫なパンデイロを持ち

ミユートテープはあえて貼らず

決して走らず

決してモタらず

いつも静かに笑つている

一日にほんの十五分の練習と

楽器の手入れと少しのMPBを聴き

バンドメンバー皆の動きを

自分の視野におさめ

レパートリーをよく見聞きしわかり

そして忘れず

円頓寺商店街の東の橋の傍の

小さな三軒長屋に居て

東に初心者の子供あれば

行つて手ほどきしてやり

西に手首が痛くて困つている女性ユーザーあれば

行つて疲れない持ち方叩き方を教へ

南にベテランのマウンチングで死にさうな人あれば

行つてそんなの相手しなくていヽと言ひ

北に知つたかぶりや言い訳ばかりする人あれば

恥ずかしいからやめろと言ひ

催事が閑古鳥のときは涙を流し

メンバー遅刻のときはおろおろ歩き

みんなにでくの棒と呼ばれ

褒められもせず

苦にもされず

さういうパンデイリスタに

わたしは

なりたい

なのです

2019-02-08 21:23:03 | 訳詞

É (そうなのだ)


そうなのだ
みんな 内なる愛を訴えたいのだ
みんな 自らの汗を誇りたいのだ
みんな 自分の笑いのツボをわかってほしいのだ
みんな 良きこと より良きことを求めているのだ

みんな 愛情を注いでもらいたがっている
認めてもらいたいって思ってる
みんな 熱く滾る心を求めている
みんな 額に汗して働きたがっている
でもそこには 誇りがなければならない
みんな 元気いっぱいでありたいと願っている
みんな 自由を謳歌したいのだ
みんな 幸せの中で生きたいのだ

そうなのだ
みんな 間抜けなわけじゃない
みんな 嫌われようと思ってやってるわけじゃない
自ら望んで 窓から尻を出して
触られたがるやつなんていないのだ

そうなのだ
みんな まっさらな権利を手にしたい
みんな すべてのものを敬いながら人生を送りたい
みんな この一つの国を思いながら暮らしたい
みんなが望むのは いち市民であること
この一つの国のことを
みんなが思いながら生きていくこと


É
A gente quer valer o nosso amor
A gente quer valer nosso suor
A gente quer valer o nosso humor
A gente quer do bom e do melhor

A gente quer carinho e atenção
A gente quer calor no coração
A gente quer suar, mas de prazer
A gente quer é ter muita saúde
A gente quer viver a liberdade
A gente quer viver felicidade

É
A gente não tem cara de panaca
A gente não tem jeito de babaca
A gente não está
Com a bunda exposta na janela
Prá passar a mão nela

É
A gente quer viver pleno direito
A gente quer viver todo respeito
A gente quer viver uma nação
A gente quer é ser um cidadão
A gente quer viver uma nação

【作詞/作曲 Gonzaguinha】

Gonzaguinha - É / O que é, o que é?


(メドレー後半 "O que é, o que é?" の拙訳はこちら

なにわ狂詩曲

2018-12-05 20:12:26 | 訳詞

ボヘミアン・ラプソディ(関西版)


これってリアル人生なん?
それともこれ 妄想世界?
なんか地滑りみたいなのにハマってもうて
現実から逃げられへん
目え開けてみいな
空見上げて よう見てみいな
おれは哀れな少年 同情なんか要らへん
ビコーズゆうたら
去る者は追わへん来る者は拒めへんでやって来たし
なんやかやで浮き沈みはあるもんやんな
どないしたって 風は吹くんよ
おれには大したことあれへんねん ほんまに

おかん 人殺してもうた
あいつの頭に銃口押し付けて
引き鉄ひいたったら あいつ死んでしもてん
おかん 人生これからやっちゅうのに
おれもう終わってもうたわ 自分で台無しにしてしまいよった
おかん ううう
泣かせよ思てやったわけとちゃうねんで
明日になって
おれが戻れへんかってもな
気にせんで生きていってほしいねん
そのまんま
何事もなかったみたいにな

もう手遅れやんな 年貢の納め時やわ
背筋凍ってまいそうや
身体じゅうずっと痛みが走ってきよるし
さいならやで みんな
もう行かなあかん
みんなに背え向けて立ち去るわ
ほんで真実に向き合わなあかんねん

おかん ううう
おれ 死にたないわ
時たま思うねん
こんなんやったらいっそのこと
生まれてけえへん方が良かったんちゃうやろかって

なんか誰かちっさい男の影が見える
スカラムーシュ スカラムーシュはんや
ファンダンゴ踊ってくれへん?
うわいきなり雷落ちよるし稲光走りよるし
めっさビビるやんか

ガリレオ ガリレオ
ガリレオ フィガロ カッコええわあ

おれほんましょうもない男で 誰にも愛されてへんし
(こいつほんましょうもない生まれのしょうもない子や
 このけったいな運命から敗者復活戦与えたろやん)

去る者は追わへん来る者は拒めへん
みたいな感じでここはひとつ
見逃してもらえへんやろか
神かけて!(あきまへん!)
(見逃すわけにはいきまへんえ)
(見逃したりいな)
神かけて!
(見逃すわけにはいきまへんな)
(見逃したったらええやん)
神かけて!
(見逃すわけにはいきまへんな)
(見逃したってえな)
(見逃しまへんえ)(見逃したって)(見逃しまへんえ)(見逃したって)
あかんわこら絶対見逃してもらわれへん
(あかん)(あかん)(あかん)(あかん)(あかん)(あかん)(あかん)

オマイガやでおかん
これほんまオマイガやって
見逃してもらえへんやろか
魔王のベルゼバブが
わざわざおれの傍に悪魔をひょいと置きよるし
おれのために
なんでやねん!

ほなあんた おれに石をぶつけて
目え狙ってツバ吐きかけよう思てんのかいな
愛してるとか言うといて
おれを見殺しにするつもりなんやな
あんた それ何の仕打ちやねん
そんなんできひんやん普通
逃げなあかん
こらもう今すぐここから逃げなあかんやろ

うう せやねん
なんも大したことあれへんねん ほんま
誰にもわかってもらえへんやろけど
おれにはほんまに
どうちゅうことあれへんねん

なんにしたって 風は吹くしな・・・

 
Queen - Bohemian Rhapsody (Official Video)



Bohemian Rhapsody

Is this the real life?
Is this just fantasy?
Caught in a landslide
No escape from reality
Open your eyes
Look up to the skies and see
Im just a poor boy, i need no sympathy
Because I'm easy come, easy go
A little high, little low
Anyway the wind blows, doesn't really matter to me
To me

Mama, just killed a man
Put a gun against his head
Pulled my trigger now he's dead
Mama, life had just begun
But now I've gone and thrown it all away
Mama, ooo,
Didn't mean to make you cry
If I'm not back again this time tomorrow
Carry on, carry on
As if nothing really matters

Too late, my time has come
Sends shivers down my spine
Body's aching all the time
Goodbye everybody - I've got to go
Gotta leave you all behind and face the truth
Mama ooo, (Any way the wind blows)
I don't want to die,
I sometimes wish I'd never been born at all...

I see a little silhouetto of a man,
Scaramouche, Scaramouche, will you do the fandango
Thunderbolt and lightning - very very frightening me
Galileo, Galileo,
Galileo, Galileo
Galileo Figaro magnifico
But I'm just a poor boy and nobody loves me
He's just a poor boy from a poor family
Spare him his life from this monstrosity
Easy come easy go, will you let me go
Bismillah! no, we will not let you go (let him go)
Bismillah! we will not let you go (let him go)
Bismillah! we will not let you go (let me go)
Will not let you go (let me go)
Will not let you go (let me go)
Never, never, never let me go
No, no, no, no, no, no, no
Oh mama mia, mama mia, mama mia let me go
Beelzebub has a devil put aside for me, for me
For me

So you think you can stone me and spit in my eye
So you think you can love me and leave me to die
Oh baby, can't do this to me baby
Just gotta get out, just gotta get right outta here

Ooh yeah, ooh yeah
Nothing really matters
Anyone can see
Nothing really matters
Nothing really matters to me

Any way the wind blows...


【作詞/作曲 Freddie Mercury & Queen】

Quatro M, その衝撃と魅力について

2018-09-09 22:21:41 | ライヴ

こんにちは、草野マサムネです。嘘です!
でも最近スピッツに再びどハマりしているのは本当です。僕はきっと旅に出る。
長らく隠居状態の続いているサンバタウン・ゼジですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。

さて、今回は来月に控えし極上のライブのご紹介をば。
Quatro Mという、ピアノ&ヴォーカルの女性DUOでございます。
何がどう「4つのM」なのか、ということですが、メンバーはサンバタウンが推して推して推しまくる、我が永遠の歌姫・松田美緒。そして相方を務めるはNYにて活躍中の女丈夫ジャズサンバピアニスト・MIKA。
Mio Matsuda
Mika Mori

というわけなんですね、ハイ。
以上、Quatro Mでした。

まだ話は終わっちゃいねえ!

結論から申しますと、このDUOライブツアー(もちろん名古屋もあるでよ)、サンバタウン的に超リコメンドさせていただく次第です。いやもう、すっげえ良いですから、とにかく見逃さないで、と。見逃したら後は知らん、もう俺は知らん的な。

世界中を飛び回る神出鬼没の「歌う旅人」こと松田美緒は当ブログでも事あるごとに話題に採り上げさせていただきましたが、まあこの人については今さら書き加えるようなことがないほどです。日本人離れしたその圧倒的歌唱力、巫女を思わせるそのオーラ、その全てがワタシを捉えて離さない。彼女の超名言「手に職を、心に愛を、世界に友を」は今もワタシの座右の銘であり続けています。

そしてピアノを担当するMIKA。あっ呼び捨てしちゃった。
彼女に初めてお会いしたのは2007年ですから、もう随分前になりますね。
MIKAの名古屋公演の情報に触れるにあたり、その音を体験しましたが、見事にノックアウトされました。
まごうことなきホンモノです。
※その時の様子をぜじろぐ記事としてアップしておりますので、よろしければ是非ご覧下さいませ

個人的な思い出になりますが、2003年の名古屋・杁中でサンバタウンを始動させた頃、名古屋のクラブシーンはジャズサンバ/ジャズボッサ全盛期。Club BuddhaやCafé Dufi等の名古屋人気スポットで開催された「Bossa Nova de Kiss!」「Crown Cafezinho」などの名イベントでの盛り上がりぶりは今も記憶に新しいです。あの頃DJさん達はホントに素晴らしいブラジル音楽のレコードを沢山プレイしてくれて、店主ゼジ(当時)は年齢差もなんのその、足繁く通って応援させていただいておりました。
あのフロアに響くトム・ジョビンの、ジョアン・ドナートの、ルイス・エサの、セザル・カマルゴ・マリアーノの華麗なるピアノサウンド。左の弾き手から繰り出される強靭なグルーブ、果てしなく軽妙な右手のタッチ。抗い難いダンスの欲求。嗚呼、今宵はどうして飲まずにいられよう。恐れるものなど何もなく、脇目もふらずブラジル音楽に没頭した輝ける日々に乾杯であります。みんな元気かなあ。

MIKAの演奏は、それらを完璧な形で蘇らせてくれます。徹頭徹尾、ジャズ・サンバ。それはあまりに爽快で、泣きたくなるほどに痛快であります。

そんなMIKAがひょんなことから出会った相手が我らが歌姫ミオマツダ。邂逅というやつであります。
この偉大なる二つの才能がタッグを組めば、それはもう只事で済むわけがない。

名古屋は10/11(木)、おなじみCafé Dufiにて。
ワタクシも久々にPAにて参戦させていただきます。
この夜、名古屋に生粋のブラジリアンジャズサンバが復活します。皆さま是非、万障繰り合わせの上ご参集のほど。
一緒に楽しみましょう。

Quatro M
Live at Café Dufi (Nagoya)
10/11(Thu)
■OPEN 18:00 / START 19:00
■予約・当日共に4000円+1drink
 Café Dufi
 愛知県名古屋市中区新栄3-17-11
■予約・問い合わせ
TEL. 052-263-6511 (Café Dufi)
TEL. 052-806-3023 (ピアノハウスエムエムジー)
pianohouse.mmg@gmail.com
※ご予約の際にはお名前と人数、ご連絡先のお電話番号をお知らせくださいませ。チケットはございません。
■協力:CAFE DUFI、ピアノハウスエムエムジー、織音工房、サンバタウン、PaPiTa MuSiCa


ワールドワイドに活躍する二人がお互い会得したブラジル音楽の血肉から湧き出るリズム。最高に波長があうグルーヴで、サンバ・ジャズ黄金期の洗練や古いサンバ・カンソンの情感を、ヴォーカルとピアノだけとは思えない厚みと豊かさで伝えてくれるブラジル音楽100%デュオ。
2016年に結成。世界を舞台に音を奏でてきたシンガーとピアニストが、その音楽のルーツであるブラジルを歌い奏でる。お互いの表現に染み込んだブラジル音楽本来のエッセンスを、息をするように自然に飛翔させる奇跡のユニット。Mio MatsudaとMika Mori。4つの同じイニシャルMがブラジル音楽の素晴らしさと歓びを増幅させる。


松田美緒 オフィシャルサイト

MIKA オフィシャルサイト


クアトロM 新譜&ツアー情報
(各地の公演情報はこちらからどうぞ)

壁に咲く花

2018-07-23 21:51:24 | 訳詞



ウォールフラワー(Wallflower)


壁から壁 1.8メートル四方
窓にはシャッターが下り 灯りも何もない
床の上も ベッドも湿っている
奴らは君を狂わせようとしている
思考を奪おうとしている
奴らは君にゴミくずを食わせ 君の口に嘘を押し込む
君の守りを弱めるため 一切の容赦なしに
君は何もできない
きっと長い一日だろう
君の心は限界を超える
さほど丈夫な身体でもなかろうに

がんばれ、がんばるんだ

奴らは君を箱に放り込み
君は外界から遮断される
君の精神が壊れずにいてほしい
君が痛めつけられずにいてくれますように
 
がんばれ
君は君自身の命をもって賭けに臨んでいる
君はたった一人で夜に立ち向かう
檻を用意した連中が
弾薬と棍棒と石を傍らに眠っている間に
奴らには 君が歩む自由への道が見えない
君が 自らの肉と骨で敷いた道が

奴らが君を外へ連れ出す-照明が君の目を焼く
談話室へと-別に驚きではない
装填された数々の質問が
きれいな白衣を着た連中から放たれる
奴らの目は ヒポクラテスの誓いのごとく
その真意を隠したままだ
奴らは君に告げる-客人としてのしかるべき振舞い方を
君は奴らに抵抗しようとする 精一杯の抵抗を
奴らは限界まで追い詰める
君が 反応しなくなるまで

君は消し去られてしまうかもしれない
だとしても
ここでは君が忘れ去られることはない
そして君に伝えたい ぼくは出来る限りのことをしよう

君はいなくなってしまうかもしれないが
君のことは忘れない
君に伝えよう ぼくに出来る限りのことをするよ
出来る限りのことをしよう
出来る限りのことをするから


※Wallflower・・・和名ニオイアラセイトウ(学名 Cheiranthus cheiri
アブラナ科の二年草。南ヨーロッパ原産。全体に灰色の毛におおわれ、高さ 30~70cm。葉は披針形で先が尖る。春から初夏の頃、茎の上部に香りのよい3cm径ほどの十字花が総状に集まって咲く。原種は橙色であるが、園芸品種が多く、黄、クリームなどの花色があり、また八重咲きのものもある。通常秋まきとするが、寒さにやや弱い。

花言葉は「愛の絆、逆境にも変わらない愛、逆境にも変わらぬ誠」など。



Peter Gabriel - Wallflower



"Wallflower"

6x6 - from wall to wall
Shutters on the windows, no light at all
Damp on the floor you got damp in the bed
They're trying to get you crazy - get you out of your head
They feed you scraps and they feed you lies
To lower your defences, no compromise
Nothing you can do, the day can be long
Your mind is working overtime, your body's not too strong

Hold on, hold on
They put you in a box so you can't get heard
Let your spirit stay unbroken, may you not be deterred

Hold on, you have gambled with your own life
And you face the night alone
While the builders of the cages
They sleep with bullets, bars and stone
They do not see your road to freedom
That you build with flesh and bone

They take you out - the light burns your eyes
To the talking room - it's no surprise
Loaded questions from clean white coats
Their eyes are all as hidden as their Hippocratic Oath
They tell you - how to behave, behave as their guest
You want to resist them, you do your best
They take you to your limits, they take you beyond
For all that they are doing there's no way to respond

Hold on, hold on
They put you in a box so you can't get heard
Let your spirit stay unbroken, may you not be deterred

Hold on, you have gambled with your own life
And you face the night alone
While the builders of the cages
They sleep with bullets, bars and stone
They do not see your road to freedom
That you build with flesh and bone

Though you may disappear, you're not forgotten here
And I will say to you, I will do what I can do

You may disappear, you're not forgotten here
And I will say to you, I will do what I can do
And I will do what I can do
And I will do what I can do


【作詞/作曲 Peter Gabriel】

そも、なぜに「ゼジ」?

2018-07-04 22:18:23 | 日記

※この投稿は初代サンバタウンWEBサイト(おお懐かしい)に掲載されていたコラムを加筆訂正したものです。思うところあって、今になって引っ張り出してきました。



「なんで"ゼジ"とか"ゼジーニョ"っていうんですか?」

これかなりよく訊かれる質問です。

さて。

「ゼジ」の由来はひとことでいうと、

ブラジル人につけられたあだ名が日本人の手によって意味なく作り変えられたもの

です。

最初はこうでした。

大学時代、ブラジルからの留学生と会話する機会があり、その際に彼らから言われたのが
「お前はポルトガル語が上手いな。まるでブラジル人みたいだ(もちろんお世辞)。よし、今日からお前は"ジョゼ"だ」

ジョゼ?

ポルトガル語で José 。スペイン語圏だと「ホセ」と発音しますね。

とてもポピュラーな名前です。日本人だとさしずめ

ひろし

的な存在ではないでしょうか。店主の下の名前は「ひろあき」なので、まあ似たようなものです。

しかしほどなくして、留学生たちはこう言い始めました。

「ジョゼだからニックネームは"ゼー"だよな。よし、今からお前は"ゼー"だ」

ゼー?

なんすかそれ?

調べたところ、こういうことがわかりました。

Jo → sé → Zé

つまり「ジョゼ」の発音の後半部をちぎり取って「ゼー」というわけですね。日本人だとさしずめ

ひろし(ひろあき) → ひろ

おおお、まったく一緒ではありませんか。ひどく納得です。

ちなみに大阪にいた時は「なにわのブラジル」ことカイピリーニャにいた常連客の皆さんに「ジョゼ」とか「ゼー」とか呼んでもらってました。良き思い出です。

 

その後名古屋に居を移してから、「ゼー」は奇怪なメタモルフォーゼを遂げることになりました。

当時行きつけだったブラジルレストランバーNOVA URBANAのブラジル人客たちに、なぜか

「ゼジーニョ、ゼジーニョ」

と呼ばれることが多くなったのです。むむむ。これはおそらく、

Zezinho

というやつらしいぞ。これなら知っています。ポルトガル語で頻繁に使われる

縮小形

というやつではありませんか。可愛らしく表現するのですね。人に関していうと、名前に

ちゃん

を付けられたわけです。勝手に。つまり、今まで大事に守り抜いてきた「ゼー」が、

Zé(ひろ) + zinho(ちゃん) = Zezinho(ひろちゃん)

という若干ヘナヘナ感を伴うニックネームにカスタマイズされたわけですね。

まあ、これはこれで実は結構気に入ってるんですけど。

この時点で、大阪の面々からは「ジョゼ or ゼー」、名古屋では「ゼジーニョ」と呼ばれるという

どうでもいいっちゃいいんですけど、まあ、そういった現象が起こっています。

 

凄いのはこれからです。ウルバナの常連客にして当時のウチのサンバチームのトップダンサーだった女の子が、

だしぬけに

「ゼジ~」

とか呼び始めたのです。もうこうなると滅茶苦茶です。文法もへったくれもありません。

が、あえて例えて表現するならば、

(ひろ)+zinho(ちゃん)
Zezi(ひろち/ひろちゃ)


とでもいうのでしょうか。なんて歯切れの悪い終わり方でしょう。とても落ち着かない気持ちです。

 

ちなみに自分の名刺にはブラジル人にも説明しやすいよう、Zezinhoを使っています。




いよいよ来週末ですよ

2018-06-24 21:29:19 | ライヴ



こんにちは、あまりに久々のぜじろぐ記事アップに、編集画面の操作もすっかり忘れてしまっていたサンバタウン・ゼジです。どうしよう、全然わかんねえよ。それよりも前回の投稿がほぼ1年前だったという事実に慄然としております。
というわけで皆さんお元気ですか。

さてさて、かねてから各方面で告知しておりました通り、いよいよここ名古屋にもペドロ・ミランダとグルーポ・カデンシアがやって来ます。来週です。ていうか7日後です!皆さんご予約の方はもうお済みでしょうか。

7/1(日)、場所は丸の内・長者町通りのオキナワAサインバーKOZAでございます。思えばモレーノ・ヴェローゾもここKOZAで歌ったんですよね(しみじみ)。

サンバファンなら知らぬ方がおかしい、かのテレーザ・クリスチーナ&グルーポ・セメンチの主要メンバーであり、今もなおリオ生粋のオーセンティックサンバへのこだわりを見せるイキでイナセな男、ペドロ・ミランダのパフォーマンスが今から待ち遠しいです。

Um Calo de Estimação - Teresa Cristina e Grupo Semente

(テレーザこそいませんけど、まあおおむねこういう感じッスね)

Samba Original (Elton Medeiros & Zé Keti) - Pedro Miranda

(最近の映像。この雰囲気、もうたまりません)

個人的に期待しているのがバックのグルーポ・カデンシア。
メンバーの宮澤摩周(パーカッション)はリオの老舗エスコーラ・ヂ・サンバ、ヴィラ・イザベル(ノエル・ホーザやマルチーニョ・ダ・ヴィラのホームグラウンドですだよ・・・)での修行時代からペドロとは旧知の間柄。その信頼関係だけを見てもはや今回のツアーの演奏は約束されたようなものです。加えて7弦ギターはサンバタウン店主が初めて会ったとき以来、手放しで激賞し褒めちぎってやまない尾花毅。この人はあのマルセロ木村も最上級の賛辞を惜しまない男なんであります。更にかつて名古屋で活躍していた我が旧友ダリオ・サクモト・ピレスもカヴァキーニョで登場。この人もリオのサンバに造詣の深い男で、実に達者なカヴァコを聴かせてくれます。そこへ凄腕クラリネット奏者・土井徳浩と、ゲストメンバーにトロンボーンの和田充弘が入るとなれば、どれだけ本格派サンバ・カリオカが堪能できるというのでしょう。

Grupo Cadência

(こちらはプラッサ・オンゼでの演奏。カドが立つのを承知で言いますが、日本でここまでやってくれるサンババンドはいないと思います)

名古屋公演は日曜、しかも翌日に優しい早めの開演時間。終電を気にせずお楽しみいただけます。イエー。しかもタイミングの良いことに、折りしもW杯ロシア大会の真っ最中。我らがブラジル代表も現時点で予選リーグ首位を走っており、これは大盛り上がり必至。こんな機会そうそうあるもんじゃないです。みんなで呑んで踊って騒ぎましょう!

2018年の来日大目玉企画、この機会を是非、是非、是非お見逃しなく!くどいようですがご予約はお早めにどうぞ!

【Pedro Miranda with Grupo Cadência Japan Tour 2018】

 ペドロ・ミランダ(vo, pandeiro)from Rio de Janeiro

 グルーポ・カデンシア:
 宮澤 摩周(perc)
 尾花 毅(violão de 7 cordas)
 ダリオ・サクモト(cavaquinho)
 土井 徳浩(clarinet,sax)
 + 和田 充弘(trombone)

 会場:オキナワAサインバーKOZA
 開場 16:30 / 開演 18:00
 Charge 前売(予約) 4,000円 / 当日4,500円(要2オーダー) 

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