ぜじろぐ

SAMBATOWN・ゼジの書くブラジル音楽やその他あれこれ

そも、なぜに「ゼジ」?

2018-07-04 22:18:23 | 日記

※この投稿は初代サンバタウンWEBサイト(おお懐かしい)に掲載されていたコラムを加筆訂正したものです。思うところあって、今になって引っ張り出してきました。



「なんで"ゼジ"とか"ゼジーニョ"っていうんですか?」

これかなりよく訊かれる質問です。

さて。

「ゼジ」の由来はひとことでいうと、

ブラジル人につけられたあだ名が日本人の手によって意味なく作り変えられたもの

です。

最初はこうでした。

大学時代、ブラジルからの留学生と会話する機会があり、その際に彼らから言われたのが
「お前はポルトガル語が上手いな。まるでブラジル人みたいだ(もちろんお世辞)。よし、今日からお前は"ジョゼ"だ」

ジョゼ?

ポルトガル語で José 。スペイン語圏だと「ホセ」と発音しますね。

とてもポピュラーな名前です。日本人だとさしずめ

ひろし

的な存在ではないでしょうか。店主の下の名前は「ひろあき」なので、まあ似たようなものです。

しかしほどなくして、留学生たちはこう言い始めました。

「ジョゼだからニックネームは"ゼー"だよな。よし、今からお前は"ゼー"だ」

ゼー?

なんすかそれ?

調べたところ、こういうことがわかりました。

Jo → sé → Zé

つまり「ジョゼ」の発音の後半部をちぎり取って「ゼー」というわけですね。日本人だとさしずめ

ひろし(ひろあき) → ひろ

おおお、まったく一緒ではありませんか。ひどく納得です。

ちなみに大阪にいた時は「なにわのブラジル」ことカイピリーニャにいた常連客の皆さんに「ジョゼ」とか「ゼー」とか呼んでもらってました。良き思い出です。

 

その後名古屋に居を移してから、「ゼー」は奇怪なメタモルフォーゼを遂げることになりました。

当時行きつけだったブラジルレストランバーNOVA URBANAのブラジル人客たちに、なぜか

「ゼジーニョ、ゼジーニョ」

と呼ばれることが多くなったのです。むむむ。これはおそらく、

Zezinho

というやつらしいぞ。これなら知っています。ポルトガル語で頻繁に使われる

縮小形

というやつではありませんか。可愛らしく表現するのですね。人に関していうと、名前に

ちゃん

を付けられたわけです。勝手に。つまり、今まで大事に守り抜いてきた「ゼー」が、

Zé(ひろ) + zinho(ちゃん) = Zezinho(ひろちゃん)

という若干ヘナヘナ感を伴うニックネームにカスタマイズされたわけですね。

まあ、これはこれで実は結構気に入ってるんですけど。

この時点で、大阪の面々からは「ジョゼ or ゼー」、名古屋では「ゼジーニョ」と呼ばれるという

どうでもいいっちゃいいんですけど、まあ、そういった現象が起こっています。

 

凄いのはこれからです。ウルバナの常連客にして当時のウチのサンバチームのトップダンサーだった女の子が、

だしぬけに

「ゼジ~」

とか呼び始めたのです。もうこうなると滅茶苦茶です。文法もへったくれもありません。

が、あえて例えて表現するならば、

(ひろ)+zinho(ちゃん)
Zezi(ひろち/ひろちゃ)


とでもいうのでしょうか。なんて歯切れの悪い終わり方でしょう。とても落ち着かない気持ちです。

 

ちなみに自分の名刺にはブラジル人にも説明しやすいよう、Zezinhoを使っています。




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