ぜじろぐ

SAMBATOWN・ゼジの書くブラジル音楽やその他あれこれ

今度はこんなんが来ました

2008-02-27 15:57:59 | 日記

こんにちは、あれほど郵便局にバトルしに行くと息巻いていたにもかかわらず、家人に銀行届出印を預けたままだったため結局振替口座を今日のうちに作れなかったおマヌーなサンバタウン店主です。皆さんも物事の準備は前夜のうちに済ませましょうね。当日の直前になってからばたばた動くと、注意力散漫による忘れ物はもちろん、外的要因でコトがうまく運ばないことの方が多いんですよね。

さて、昨日は郵便貯金口座に関する問題をネタにしましたが、今日も今日とてかなり面白い事件が舞い込んで来ました。ポストを見たらこんなハガキ(画像)が投函されておりまして・・・。

どうです。凄いでしょ。って何がどう凄いんだか。つい張り切って画像に影つき処理なんかしちゃいましたよ(笑)。
もちろんコレ、振り込め詐欺の典型的なパターン。記述の電話番号にでもかけようもんなら大変な事態が待ち受けています。相手は言葉巧みに貴方を心理的パニックに陥らせ「これは本当に今すぐなんとかしないと大変なことになる」という気持ちにさせるための二重三重のワナを仕掛けてきます。これは別件ながら実際に体験した人(注:最終的に被害は免れています)から聞いた話ですが、本当にリアルタイムで電話での会話を通すと、ウソだろ、とわかってはいてもついコロリと騙されてしまうのだとか。プロですね。ワタシもイベントやライヴとかちょくちょくやるんですけど、とにかくMC下手で悩んでいますので、一度その「相手をその気にさせちゃうトーク」の極意を身につけさせてほしいものです。と冗談はさておき、こういう「なんか可及的速やかに的大事件を焚きつけてきてるっぽいワリには具体的な内容が何一つ書かれていない郵便物」はまず100パーセント詐欺ですので、安心して無視するか警察に届け出ましょう。それから最も気をつけなければならないのは直接振り込め詐欺の電話がかかってくることですが、絶対に一人でパニックになってアクションを起こさず、頼れる親しい方(注:いくら親しくとも一緒になってパニックになっちゃうような人は避けましょう)にすぐに相談しましょう。きっと「・・・それって振り込め詐欺やん」と冷めたアドバイスがもらえることと思います(笑)。

ちなみに送り主の「財団法人 東京都財務管理局」の名前でネット検索してみて下さい。かなり笑えます。ていうかそんな財団法人あれへんっちゅうの。

なんか最近こういったおカネがらみのトラブル(というか本質的にはトラブルでもなんでもない内容なんですけどね)が連日続いておりますが、これはここんとこサボり気味というか、本来ならばもっととことんまで自分を追い込んで仕事に打ち込まねばならないはずの今のワタシに「オマエもここらへんでもうそろそろシャキッとせんといかんぞな」と今は亡きオヤジ殿が、大沢親分や張本勲氏よろしく喝!を入れてくれているのではないかと、ふとそんなことを考える午後のひとときであります。

はい、確かにポケモンカードゲームDPなんかやっている場合じゃありません(自爆)。

【通販情報】 郵便振替でのお支払いが可能になった・・・のか?!

2008-02-27 02:04:54 | 日記

こんにちは、今週末の京都イベントがちょうど例年の豪雪時期と重なるのでヒヤヒヤしておりましたが、週間天気予報によると、気温面ではどうやらその心配はなさそうなことがわかって胸を撫で下ろしておりますといった風にやたら長い文節を書くクセがなかなか治らないサンバタウン店主です。

さて。
今回ワタクシ、通販をご利用の皆様に、自身の無知を恥じ入るとともに深くお詫びしなければならないことがございます。
それは先月の記事「【通販情報】 郵便振替でのお支払いが可能になりました」の内容に、大いなる不備があったことです。
結論から申しますと、確かに郵便振替は可能っちゃ可能にはなったのですが、あろうことか一部のお客様においてゆうちょATMからの送金ができない「総合口座」を開設してしまっていたという、あまりにも情けない失敗、mistake, fracassoをやらかしちゃったのであります。仏を作って魂入れずとは正にこのこと。例えば「振替口座をお持ちなんだけれど、お仕事等のご都合で通常営業時間帯の窓口を利用できないため、時間外にATMから振替をしたいお客様」にとっては、何の意味もないサービスということになります。大変失礼致しました。誠に申し訳ございません。

このケースについての問題および解決方法はこちらで解説されています。なるほど、世間でも同様のお悩みというかトラブルを抱えてらっしゃった方はたくさんいるようですね。それにしてもこの問題、民間銀行に喩えるならば「双方いずれもが当行の口座であっても、当行ATMでの普通預金から当座預金への振込はできません」と言ってるのとほぼ同じことであり、今更ながらその理不尽さに唖然とするばかりです。ワタシはこれまで郵便貯金口座を作っていなかったこともあり、こういったことを知らぬままで生きてきましたが、よくそんなシステムがこれまでずっとまかり通っていたもんだと逆に感心してしまいました。

そこで賢明なぜじろぐ読者の皆さんでしたらこれからワタシが書く内容については容易にご推察いただけることと思いますが、そう、あのクソろくでもない日本郵政グループのことについてのクレームを並べ立てるしかないのであります。

今回のケースにおいては、お客様がATMからでもお支払いができるためには「振替口座」を開設する必要があったわけですが、どういうわけか、申し込んだ赤池郵便局の窓口担当は、

・振替口座はビジネスユースの場合、過去数年の確定申告書のコピーが必要
 (→嘘:これは屋号名を登録したい場合に限ったケース。こちらは個人名でも特に支障ありませんでした)

・振替口座ではインターネットバンキングサービスを利用できない
 (→嘘:ゆうちょ銀行サイトに利用可である旨が明記されています。いますよね?ワタシの国語能力は大丈夫でしょうか)

・振替口座だとATMでの現金払い出しができない(窓口のみでの対応となる)ため不便
 (→そう説明されれば確かに不便な気もしましたが、一番重要な「お客様が利用しやすいしくみ」が阻害されるのであればそんなもん二の次、東海道五十三の次です)

などと説明した挙句、「総合口座の方が利息とか融資のサービス面で何かと便利ですよ」みたいな言葉で誘導してきました。これまで四十年近く郵便貯金というものを利用してこなかった哀れな店主は、このトークを鵜呑みにし、ロクに使えもしない総合口座を開設するに至りました。嗚呼、愚かなりゼジ。

明日は肩より低く頭を垂れて、忌まわしい赤池郵便局に再度出向き、振替口座開設のためにあのイライラと負のパワーに満ちた窓口コーナーに並ばないといけないのかと思うと情けない限りですが、これも自業自得、止むを得ません。しかしながらどうしても納得いかないのは、「相手がATMを使って送金する場合、受け手の口座は振替口座でなければなりません」というただの一文が、ゆうちょ銀行のサイトどこを探しても見当たらないという点であります。ごく当たり前かつ最も利用者として知りたい情報が明確に示されておらず、その裏返しみたいな内容ばかりがこれまた玉虫色的に遠回しに表現されている。世間一般ではこれを不親切と呼びます。

とはいえ、「人の振り見て我が振り直せ」という言葉もあるように、こういう場合は自らを省みて、常に相手の立場に立って物事を処するという気持ちを忘れないようにしたいものです。その意味では、小泉改革の偉大なる功績とも言うべき素晴らしき民営化によって、今後ますます充実したきめ細かいサービスを国民に対し真摯に、誠実に、そしてわかりやすく提供し続けてくれるであろう日本郵政グループさんを最高の反面教師として、大いに学ばせていただこうと思います。

それでは最後に、ゆうちょ銀行さんサイトのメインページヘッダに燦然と輝く素晴らしい一言を。

    「あたらしい ふつうをつくる。」

いや、ぜんぜんふつうちゃうやん。というツッコミを心の奥に深く押しとどめながら(笑)この記事、というか日記、というか愚痴を終わりたいと思います。あーあ、今夜は粘って仕事するつもりだったのに、こんなことに時間を費やしてしまいました。トホホ。

そしてまた次回へと

2008-02-25 01:18:37 | 日記

こんにちは、どうしてもイベントをはさむとぜじろぐの記事アップがなかなかできなくなってしまうのですが、おかげさまで2/23の「Boas-Vindas! Vol.2 @58moon」も好評のうちに満員御礼にて無事終えることができました。ご来場下さいました皆さん、またご来場かなわずとも応援して下さった皆さんに心から感謝申し上げます。

この愛すべき我らが定例行事は、派手でアゲアゲで来場者も何かを期待して入場するようなクラブイベントとはずいぶん趣を異にしており、君はToo Shyな連中が主催だったりすることもあって、なかなかに恣意的な盛り上げ工作が上手ではありません。ええ、元々そういうのが得意な民族ではないのです、ワタシ達。ただご来場いただいたお客さんがリラックスしてその場を和気あいあいとお過ごしいただければ何よりと考えている次第でありまして。ダンシングオールナイト的サタデーナイトフィーバー的な行事というよりは、日本人・ブラジル人わけへだてなく、気負いもてらいもなく安全に交流ができる良い子の社交場のようなパーティっぽい感じになればというイメージでしょうか(あくまでメンバーの同意を取らずワタシ個人で考えていますが)。その意味ではいかにもナゴヤ的エヴェントと言えるかもしれませんね。

手探り状態ながらもハンドメイド感覚な温かさが印象的だった第1回目に比べ、我々のイベントコンセプトにかなりピタリとハマった亜熱帯居酒屋&ライヴハウス・58月(Goyamoon)という使い勝手抜群のハコを得て、時間的にも演出的にもなかなかの手応えを感じることが出来ました。ブラジル人客が親類縁者を連れてファミリーで来てくれるというのも東海圏ならではの光景ですね(なんともありがたいんだなあこれがまた)。こちらDJ陣も張り切って「ブラジル人だからこそ盛り上がってくれる選曲」にトライなんかしちゃったりして、それがキマると嬉しいです。今回の勝ちパターンはオス・インクリーヴェイスの「Eu te amo, meu Brasil」でした。でへへ。

写真はメインアクトのNARCOのライヴ。VJを務める天才映像監督・河本隆志氏のあまりに素敵な映像(これは本当に特筆に値します!)とのコラボレーションが忘れられない一夜となりました。ナゴヤが誇る不思議系アヴァンギャルドバンドを出来るだけ沢山のブラジル音楽ファンにご覧いただきたいと思う次第です。

次回の開催予定は4月。Boas-Vindas!を今後もどうぞよろしくお願い致します!

信じられるもの

2008-02-20 13:18:50 | CD

店主、最近アコースティックもの、しかもやや癒し系の優しい音楽を偏聴しております。それはどうやらこの荒みきった世相にほとほと愛想が尽きてしまい、ちょっとお疲れ気味だからなのかもしれません。そういえばラティーナさんの2008年冒頭挨拶、

「新年あけましておめでとうございます。
 もうこの間違いだらけの世の中に飽きました」


というのがやたらとパンクで衝撃的でしたね(笑)。ワタシもこれくらい弾けたいものですが、んーと、風邪が完全に治って体力戻してからにしますね。

そんなわけで、今週も新着アイテムが少々。その中でも店主イチオシ、マリオ・ジルのサードアルバム「Comunhão」に是非ご注目下さい。上記リンクからマリオ本人のサイトに行けます。なんと全曲試聴可能になってます。店主がいま一番日本に呼びたいアーティスト、マリオ・ジルを是非よろしくお願いします!もう日本のどこを向いても嘘ばかりがまかり通っている昨今、一握りの愛と真実と誠実さが求められています。マリオ・ジル、マリオ・ジルを皆さん、あ、ありがとうございます、応援ありがとうございます(沿道の人に手を振る)、どうかマリオ・ジルを男にしてやって下さい!私どもも一丸となって戦ってまいります。一所懸命頑張ります。どうぞマリオ・ジルに清き一票をお願い申し上げます!(←前にどこかで使ったねこのネタ)

そしていよいよ今週末です

2008-02-19 16:19:32 | イベント

こんにちは、結局風邪をこじらせてしまったカラダの弱いサンバタウン店主です。おかげさまで現在はほぼ完治の状態です。しかしモノは考えようで、これから二週連続で控えているイベントの時に風邪ひかずにすんでよかったと思えば視界も案外良好だったりします。そう、何事も前向きに(←言い訳)。

さて、そんなわけでいよいよ今週末の土曜日はイベント「Boas-Vindas! Vol.2」です。早い時間から来て下さった方のために、先着で、二月ならではのささやかなプレゼントを用意しました。どっぷり長居していっちゃって下さい!店主は只今からイベント用のプレイ音源のチョイスに専念します。それでは皆様、杁中でお会いしましょう。

しつこくClaudio Lyraをプッシュ

2008-02-14 23:20:38 | 連絡事項

サンバタウンがしゃかりきになってオススメしているカルロス・リラの甥っ子、クラウヂオ・リラのファーストアルバム「Em paz com os meus」が、東京・神楽坂の大洋レコードさん、鎌倉のクラーロさんにも入荷しています!関東地方の方で前々からご興味のあった方(そんな人いるのかな)は是非店頭でチェックしてみて下さい!たぶん試聴もできると思います(たぶんね)。

爆弾低気圧が日本を覆いつつある今日この頃、寒い夜に恋人や気心知れた音楽仲間たちと鍋でもつつきながら聴いてハピネス全開モードになっちゃって下さい!

・・・とか言いながら夏は夏で「海岸線をドライヴしながら亜熱帯なラヴ&ピース気分に酔いしれちゃって下さい!」とか書くつもりでいるんですけどね(笑)。

※ボサノヴァSSW、山本のりこさんのBlogでも話題に取り上げられています。のりちゃん、おぶりがどうございます。
※山形ブラジル音楽普及協会会長さんの「YamaBlog」でもご紹介いただきました。あひがとうございましゅ!(カリオカ訛り)

イベント2本の告知です

2008-02-13 12:47:08 | イベント

こんにちは、とうとうこの冬初めての風邪をひいてしまったサンバタウン店主です。げほごほ。それゆえぜじろぐ記事アップもご無沙汰になってしまい申し訳ありません。
人前にあまり姿を現さなくなった今とてやはり健康第一、今は症状をこじらせまいとあの手この手の対策を打っております。
とりあえずは風邪薬。今回は関節痛がことのほかヒドいので、毎回お世話になっている咳止めプラス鎮痛剤、それに風邪薬と併用するタイプのドリンク剤を服用し、対症療法に努めます。西洋医学に頼るのはここまで。後は東洋医学的アプローチで肉体の自浄作用を高めるようにします。
まずはとにかく水分補給。身体にたまった悪いものは尿やら鼻水やら痰にして体外に排出しなければなりません。頑張れ店主の臓器。もうミネラルウォーターがぶがぶ飲んでます。
お次に保温。部屋の中でもニット帽にマスク、上下ウインドブレーカーという怪しい着込みをして仕事しております。
それから保温の切り札といえばコレ、はちみつレモンマテ茶。こいつはめちゃめちゃ効きます。飲んだ瞬間カラダの芯から萌える、もとい、燃えるような感じです。マテ茶だけでもダメ、レモン添えただけでもノンノン、必ずはちみつを入れて下さい。これで「身体を冷やして症状悪化」という事態とはオサラバ。お腹のポカポカ感をより持続させようと欲張ってマテ茶に水で溶いた片栗粉を入れてとろみをつけようかと思いつきましたが、さすがにそのような不気味な領域にまでトライする勇気はありません。あとは仕事を早めに切り上げ(幸か不幸か今日は通販の注文が入ってないので)、布団に入って夕方まで安静にしようと思います。

・・・とここまで書いてつくづく思うんですが、もうすっかりジジイですね、ワタシ。

さて本題。2月後半から3月にかけて、サンバタウンもお手伝いさせていただくイベント2本のご案内をさせていただきます。

Boas-Vindas! Vol.2
日時:2/23 (Sat) 18:00~
会場:58月(Goyamoon)

   名古屋市昭和区滝川町31-8 TEL 052-834-3358  
   
Charge: 前売1,500yen 当日1,800yen
 DJ: 中川陽介(NARCO)、ゼジ(SAMBATOWN)
 VJ: 河本隆志
 Live: NARCO


名古屋アンダーグラウンドシーンが誇る、ブラジル音楽に強くインスパイアされた不思議系アヴァンギャルドバンド・NARCOがお贈りするDJ&ライヴイベント「Boas-vindas」の第2弾、今度は杁中・58月にて開催!地球環境破壊は言うに及ばず、テロや国際紛争、原油価格高騰にサブプライムローン恐慌、国内に目を向ければ政治不在、猟奇殺人に毒物食材危機と、これらほとんど全てに某合衆国さんが加担しているというのにも閉口しちゃいますが、それはひとまずおいといて、どこを見渡してもオールダメダメなこの世界に一筋の光明を与えるのはもはや音楽しかないと半ば本気で考えている我々にとってはヘタな演出は不要、ただそこには良い音楽、耳からウロコの音楽、ひたむきで真摯な音楽がありさえすれば良いのです。そこへ今回「同じネタを二度使うことは決してない」という恐るべきクリエイター・VJ河本隆志氏が加わり、圧巻の映像が織り成す異空間を実現させます。んでもってあとそこに美味いモンがありゃ完璧ですなあ。とここまで読み返してみたら凄まじく支離滅裂な論理展開ですが、まあ、とにかく、今度は終電を意識して早めのスタート、時間いっぱい心ゆくまでお楽しみ下さい!(←押し切った)

もう一点は京都。サンバタウンにとってはお馴染みのハコとなったVIVA LA MUSICA!さんとのコラボイベントです。お気軽にブラジル音楽を体験できる無礼講ナイト、こちらもお楽しみに!

VIVA LA MUSICA! BRASILIAN NIGHT Vol.3
日時:3/1(Sat) 18:00~
会場:VIVA LA MUSICA!

   京都市左京区一乗寺塚本町106-2 白川ビルBF

 ☆19:00~ 音源・映像「粋な男 カエターノ・ヴェローゾ特集」
 ☆ブラジル音楽CD・DVD、楽器、雑貨即売会 (上記の合間に)
 ☆21:00~ 打ち上げパゴーヂ com Grupo Cafezinho

 ※Charge・・・500yen(+1オーダー)
 ※参加お申し込みは直接VIVA LA MUSICA!さんへお願い致します
  (TEL 075-723-3297、営業時間 18:00~25:00 定休日 毎週木曜・第三水曜)


しつこく前回・前々回と同じ誘い文句で恐縮ですが、京都近辺にお住まいの方で、ブラジル音楽や楽器演奏に興味のある方は是非お越し下さいませ。今回の試聴・上映会はビバラ店主・Watzさんも大好きなカエターノ・ヴェローゾ特集。もちろんそれ以外にも最近のCD・DVD話題作を可能な限りご紹介します。また即売会におきましては、音楽ソフトや楽器も、事前にご要望があればお持ちするように致します(但し在庫のあるものに限ります)。そんなわけで今回も盛り沢山、一緒に遊びましょう!

祝・「F to G」再発!

2008-02-08 17:20:38 | CD

こんにちは、いきなり嬉しいニュースです。
2/6、ハピネスレコードさんからあの名盤「F to G」が再発されたそうです。「サンパウロの怪人」改め「サンパウロのスーパーサイヤ人」の異名を持つ(持たへん持たへん)フィロー・マシャードと、超絶パンデイロプレイでお馴染みの日本が誇るパーカッショニスト・ゲンノシンの、ほとんど全編一発録りによる奇跡のデュオアルバム。営業再開日に赤福をネットオークションで転売するようなおバカさんはそんなくだらんコトやっとる暇があったらこれでも聴いて人間力というものを高めてもらいたいもんです。

初版プレス1,000枚が瞬く間に売り切れ、サンバタウンでも絶版となる前はブッちぎりの売り上げナンバーワンを誇った曰くつきのこの大傑作を是非お見逃しなく!とにかく凄いったら凄い!

・・・ってニュースリリースまだじゃん、ハピネスさん!!


今こそヴィトル・ハミルに注目!の巻

2008-02-06 13:58:04 | CD

そういえばこの作品をまだクローズアップ現代。ワタシは一体何を言っているのでしょうか。というわけでVitor Ramil & Marcos Suzanoのデュオ作「Satolep Sambatown」を遅ればせながら紹介してみたいと思います。

まず人物紹介から。ヴィトル・ハミルはブラジル音楽通ならけっこうご存知の方も多い、南部出身のシンガーソングライター。カエターノ・ヴェローゾにも影響を受けたかのような繊細な歌を歌う人ですが、これまではひたすら「ネクラ」との評価を受け続けています。まあ確かにポップでダンサブルとは決して言い難い音楽ではありますが。更には彼自身がこだわりを見せる鉄弦ギターでの演奏。これはブラジルにあって雪さえ積もる地域に住む彼の提唱する「寒冷の美学」を表現すべく、あえて使用しているものなんだとか。なんやそれ。確かにガットギターに比べ、彼のフォークギターの音色はいくぶん冷徹で物憂げなニュアンスを作り出すのに一役買っていることは間違いありません。加えてその貧乏神(by 山形ブラジル音楽普及協会会長さん)的な風貌もずいぶん損している要素なのではないかとワタシはかねがね気の毒に思っていました。

それからマルコス・スザーノはもはや書くまでもなく、パンデイロという打楽器を世界的にポピュラーならしめた張本人。しかしながら自らが築き上げたパンデイロメソッドに安住することなく、常に新しい音楽を探究する姿勢がすんばらしいパーカッショニストであります。また大変な親日家で、90年代以降の日本におけるブラジル音楽ムーヴメントをずっと牽引し続ける水先案内人のような役割も果たしてくれています。

そんな二人の組み合わせによるこのSatolep Sambatown。ガウショとカリオカ。日本で言うと北海道の酪農家と神戸っ子とのコラボレーションみたいなものでしょうか。逆にさっぱり意味不明になってきましたが、それはさておき、アルバムタイトルがウチの屋号とダブるのでなんとも嬉しくもあり、また恥ずかしくもあり。肝心の内容はと申しますと、結果論になりますが、これは非常に興味深い化学変化というか相互補完をもたらす結果となったとワタシは感じています。

まず、それまで暗い暗いと揶揄され続けてきたヴィトル・ハミルの音楽に、多様なリズムという強力な要素が加わりました。かの中原仁さんが表現するところの「サウンドの下半身が固められる」というやつです。またスザーノは近未来的なエフェクトを使うのも大のお得意。それにより、ヴィトルの音楽に都会的なテイストが味付けされるという効果も生み出しました。そこへきてゲストに知る人ぞ知る女性ヴォーカリストのカチア・ベー、そしてウルグアイを代表するミュージシャンにまで成長したホルヘ・ドレクスレルが参加しており、一段と洗練された雰囲気をまとうことに成功しています。そういえばスザーノのかつての相棒レニーニは自身の音楽を「コスモポリタン」と表現しましたが、それを言うならこのSatolep~は、その七倍(当店比)くらいコスモポリタンな音楽だと言い切っても支障ないでしょう。そしてヴィトルの音楽性というものは、ブラジル最南端部の出身とあってかアルゼンチン音響派あたりにも激しく訴えかけるものを帯びているのではないかと店主は密かに予想している次第です。とにかくスザーノのバックアップにより、これまでイジケ気味にも聴こえたヴィトルの歌にダイナミズムと陰陽の輝き、そして何より光の差す出口みたいなものがもたらされたように感じられます。

そして一方、スザーノの音楽にも「歌ごころ」という、最も求められていた部分が見事に埋められています。これはかねてからスザーノのファンで、上記の部分に共感される方にとっては非常に嬉しい改善事項ではないでしょうか。もちろん彼の専売特許であるドラムのようなパンデイロプレイは随所に登場(出現率は大体アルバムの4割くらい)しますが、クイーカやヘピニキ等のサンバパーカッションもさりげなく登場したり、例のエフェクトも楽しめますので、パーカッショニストを目指す人にも実に参考になります。音の作り込みも緻密で、さすがは職人スザーノ、サウンドオタクぶりが伺えて微笑ましい限りです。

唯一注意すべきはこの作品の音楽としての方向性で、アゲアゲでノリノリな音楽を期待される方はまず拍子抜けというかハズレをつかまされた気分にすらなりかねないでしょう。そもそもそういう目線でこのCDを聴くべきではありません。あくまで歌い手であるヴィトル・ハミルの持つ音世界の次元が広がったというベクトルですので、今の気分として貴方の心の中にボウボウと赤い焔(ほのお)が燃え立っているか、それともふつふつと青き炎(ほむら)が静かにゆらいでいるか、それがこのアルバムを聴くべきか聴かざるべきかの分かれ道となると思います。聴くべきは当然後者の方。ていうか別にそんな読みがなにまで凝らいでも。いずれにしましても、いくぶん内省的な精神状態の下で聴くことが大切なんであります。

ワタシは聴き始めの頃は気付かなかったのですが、面白いことにこのアルバムはヴィトルの鉄弦ギターをそのままヴィオラゥン(ガットギター)に置き換えたイメージで聴くと、めちゃめちゃカッコいいサイバーボサノヴァに変身します。なるほど、ちゃんとブラジル音楽しとりますわい。たぶんこのあたりのサウンドプロデュースはスザーノの手腕によるところが大きいと店主は勝手に想像したりします。

それでもなお「うーんそれでもちょっとなんかなー」とお感じの方には最後の手段として、「これは雪国のセルソ・フォンセカ、これは雪国のセルソ・フォンセカ・・・」とセルソ・フォンセカの名前を10回唱えましょう。するとアラ不思議、紅麹に長年漬け込んだダンシングベイビーか、はたまた真っ赤に茹で上がったキューピーのようなジャケットのこのCDが、セルソ・フォンセカ&ホナウド・バストスの超名盤「パラディーゾ(Paradiso)」の寒冷地仕様に早変わり!既にSatolep Sambatownをお持ちで、セルソ・フォンセカもお好きな貴方、騙されたと思って是非お試しあれ。

というわけでYouTubeにも投稿されている二人のライヴ映像をば。隠し撮りらしくひどい音ですが、雰囲気は把握いただけると思います。

雑学ネタとして、このタイトル「Satolep Sambatown」とは、彼ら二人が作った二つの仮想都市を並べたもので、まずSatolepの方はというと、ヴィトルの生まれ故郷Pelotas(リオ・グランヂ・ド・スル州)を逆さ読みしたもの。一方Sambatownは、かねてからスザーノが呼んでいるリオデジャネイロの別称。まさにサンバタウンですよね。残念ながら店主ゼジに捧げるオマージュ的作品なんかでは決してないのであります。クスン。

店主は初入荷からおよそ3ヶ月後の最近になって、狂ったように聴き続けている状態です。聴けば聴くほど魅力が滲み出てきます。いや深い。実に深い。それでもやっぱアンニュイなことには変わりないんだけどね。

最後に宣伝になりますが(えへへ)、このSatolep SAMBATOWN、今ならどこよりもお安い価格設定にて大プロモーション中でございます。どうぞよろしく。

サンバ良盤ちょびっと再入荷

2008-02-04 16:07:43 | CD

こんにちは、この頃やけにドタバタしてしまったサンバタウン店主です。我がぜじろぐもせっかくなかなかに良い感じのペースで記事エントリが進んでいたのですが、元の木阿弥にならないように2月からもせっせと書きたいと思います。

と、いうわけで。
年末年始にかつてないくらいドガッと新譜を仕入れてからひと月遅れて、以前からオーダーしていたサンバ盤3点が僅かながら補充されました。

まずは画像の左から。テレーザ・クリスチーナの旦那さんであるペドロ・ミランダのファーストソロ「Coisa com coisa」。グルーポ・セメンチのサウンドに「そうそう、やっぱコレじゃないとなあ」とファンなら喜色満面となるはず。冒頭曲は一瞬ややホマンチコ路線を思わせるアレンジで「おいおいおい実はそういうんやりたかったんかい」とツッコミを入れてしまいそうになりましたが、ここは笑って許してあげましょう。2曲目からはもう間違いのない世界。少し前にEMIからリリースされたばかりのテレーザの新譜を聴いてもなお足りないという方にもオススメです。

お次はエルトン・メデイロスとネルソン・サルジェントというサンバ大御所コンビが、これまた老舗ショーログループ「ガーロ・プレット」をバックにカルトーラ作品を歌うという激シブのライヴ盤、その名も「Só Cartola(カルトーラだけを)」。真ん中の画像は実はジャケ裏写真なんですが、ワタシは断然こちらの方が好きです。表は大御所お二方のけっこうキマってる写真なんですが、それだと当たり前すぎて面白くない。やはりコンジュントが後ろをガッと固めるように並び、その前に手ぶらの御大二人がハンドクラップ。これです。これがたまりません。ガーロ・プレットの名バンドリン奏者、アフォンソ・マシャードの表情もステキです。そういえばアフォンソのソロアルバムをなんとかして仕入れたいのですがなかなか上手くいきません。頑張ります。

最後はおなじみ、リオの新たな歌姫ホベルタ・サーのセカンドアルバム「Braseiro」、ひっさびさの再入荷です。いやあこれはホント売れましたね。いったん絶版になっていたそうですが、こうして再発盤が無事届いた時は卓球の福原愛ちゃんよろしく「サー!」と思わずガッツポーズが飛び出まして・・・というのは嘘です。とにかく最新アルバム「Que belo estranho dia para se ter alegria」を聴いて惚れ込んだアナタ、もしくは最新盤よりもナチュラルな彼女のサンバを聴いてみたいという方にはうってつけの名盤です。ああ、今ではペドロ・ルイスの奥方となりしホベルタちん。彼女のファンの男連中を奈落の底に突き落とし、同時にペーやんファンの女の子達をも泣かせたという二重ショックなニュースを乗り越え、店主は涙を拭ってこの「Braseiro」を売り倒しますですよ、ええ、売り倒しますとも!(←半ばヤケ)