CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

23-186「探偵マリコの生涯で一番悲惨な日」(日本)

2023年07月30日 00時18分05秒 | 日本映画
忍術で生計立てていくのは厳しくない?
 新宿ゴールデン街にある小さなバー「カールモール」を切り盛りするバーテンのマリコには、探偵というもう1つの顔があった。
 ある日、マリコの前にFBIが現れ、「歌舞伎町に紛れ込んだ宇宙人を探してほしい」と依頼してくる。
 恋人で自称忍者のMASAYAにも協力してもらい、宇宙人の行方を追うマリコだったが。(「作品資料」より)


 新宿歌舞伎町、ゴールデン街でバーを営みながら、探偵家業をしているマリコ。

 そんなマリコの元に、FBIがやって来て、歌舞伎町にいると思われる地球外生命体を見つけ出してくれという依頼を受ける。

 早々にとんでもない話で幕が開ける本作。

 そんなマリコが宇宙人捜しに勤しむ姿が描かれるかと思ったら、本作は六つのパートに分かれて構成されており、必ずしもマリコが描かれているわけではなかった。

 マリコのバーに屯する者たちのそれぞれの事柄を描いていき、歌舞伎町で生きる者たちの苦悩を描いているようである。

 落ちぶれてしまったヤクザが、殺しを頼まれ、別れてしまった娘を見つけることをマリコに依頼する。

 ホストに恋してしまったキャバ嬢の絢香は、ある理由から連続殺人犯をマリコに見つけてくれと依頼する。

 そして、マリコのバーの常連である茂美と貞美の姉妹には、幼い頃からの隠された秘密があり、それを共有していたが、思わぬ事態で二人が仲違いしてしまうという状況。

 そんなエピソードを、ちょっとした笑いと切なさで織り込みながら物語は展開していく。

 やはり歌舞伎町というのは、特殊な街で、何かしら曰くありげな人々が集まるということなのだろう。

 そしてマリコ自身が抱える苦悩と、恋人である自称忍者のまさやとの関係。

 五つ目のエピソードで連続殺人鬼の片が付き、最後でようやくマリコの過去が明かされ、地球外生命体との絡みも解消される。

 地球外生命体の存在など、かなりファンタジックな設定であるが、歌舞伎町を舞台とした悲哀を描いており、ハードボイルド好きなら面白い一本である。

/5

監督:内田英治、片山慎三
出演:伊藤沙莉、北村有起哉、宇野祥平、久保史緒里、松浦祐也、高野洸、中原果南、島田桃依、伊島空、黒石高大、真宮葉月、阿部顕嵐、鈴木聖奈、石田佳央、竹野内豊
於:テアトル新宿

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