CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

18-065「デトロイト」(アメリカ)

2018年03月08日 01時21分26秒 | アメリカ映画
そこに人が死んでいる
 1967年7月、デトロイト。黒人たちによる暴動が激化し、鎮圧に乗り出した軍や地元警察との衝突で街はまるで戦場と化していた。
 そんな中、運悪く暴動に巻き込まれ身動きできなくなった人気バンド“ザ・ドラマティックス”のメンバー、ラリーが宿泊していたアルジェ・モーテルで銃声が鳴り響く。それは黒人宿泊客の一人がレース用の空砲をふざけて鳴らしたものだった。しかし、それを狙撃手による発砲と思い込んだ大勢の警察官がモーテルになだれ込んでくる。
 やがて、偶然居合わせただけの若者たちが、白人警官のおぞましい尋問の餌食となっていくのだったが。(「allcinema」より)


 1967年にデトロイトで起こった暴動の中で、あるモーテルを舞台に白人警官たちによる黒人たちへの尋問の顛末を描いた作品。

 現在でも白人警官による黒人への対応が問題になっていることが多いが、当時はまだまだ黒人への対応は酷いもの。

 そんな尋問が、本作では延々と描かれる。

 話自体は、気分が悪くなるような内容だったな。


 暴動で荒れ果てたデトロイトで、モーテルに集まっていた一人がおもちゃの銃を警官たちに向け発砲。

 狙撃されたと思った警官たちは、モーテルに突入し、そこにいた若者たちを尋問する。

 容赦なく発砲、射殺する警官のクラウス。
 死体の近くに刃物を置いて、現場を細工したりする。

 その後も、発砲した犯人を見つけ出すため、理不尽な尋問を続ける警官たち。

 近くの店の警備員で、ちょうど現場に居合わせたディスミュークスが、警官たちと共にモーテルへと向かい、同じ黒人たちへの尋問を目の当たりにする。

 白人警官に対し、意見することも出来ず、同じ黒人たちが攻められている状況に複雑な心境を見せる。
 何とか犠牲者を出さないように立ち居振舞うディスミュークスの姿も痛々しかったな。

 もしかすると、最後に抵抗するのかと思ったが、そうすれば自分も犠牲になるということで出来なかったんだろうな。

 理不尽な尋問のあとには、裁判へと向かうのだが、その結果も含めて、何とも言えない気分にさせられる話であった。

 作品としては、緊張感も高く、先行きが気になる展開で面白かった。

 ディスミュークスを演じた、「スター・ウォーズ 最後のジェダイ」のジョン・ボイエガ、そして狂気とも言える様子で尋問する警官クラウスを演じた、「メイズ・ランナー」のウィル・ポールターが印象に残ったな。

/5

監督:キャスリン・ビグロー
出演:ジョン・ボイエガ、ウィル・ポールター、アルジー・スミス、ジェイソン・ミッチェル、ジャック・レイナー
    ベン・オトゥール、オースティン・エベール、ジェイコブ・ラティモア、ハンナ・マリー、アンソニー・マッキー
於:TOHOシネマズ新宿

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