特定非営利活動法人 被災者応援 愛知ボランティアセンター 公式ブログ

2011年3月17日設立。孤児遺児応援活動、被災地ボランティア活動等、現在進行形で被災者応援活動を行っています。

愛知ボラセンの活動予定⇩(更新日:2024.5.3)

令和6年能登地震 被災者応援ボランティアバス
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NPO法人被災者応援愛知ボランティアセンターは、観光庁からの「観観産第174号(平成29年7月28日)災害時のボランティアツアー実施に係る旅行業法上の取扱いについて(通知)」に基づき、被災地ボランティア活動を実施いたします。

災害時のボランティアツアー実施に係る通知の適用対象となる地域について


■今後のボランティアバス活動予定
第10回 5月25日(土) ≫ 26日(日)
※現地との兼ね合い、また定員数に満たない場合などで変更になることもあります。

(第1回2/9-10,第2回2/10-11能登島野崎町ボランティア 活動報告)【七尾市能登島野崎町でボランティア活動開始!】

2024年02月14日 00時23分00秒 | 【令和6年(2024年)能登半島地震】ボランティア

代表の久田です。

能登半島地震発生から41日目。
初めて七尾市へ行って4週間。
ようやく被災地で、愛知ボラセンらしいボランティア活動を始めることができました。

ボランティア活動に関しては、能登半島地震では「ボランティア自粛」の声があがっていました。
特別な技能や能力を持つボランティア団体は早々に被災地で活動を始めました。
しかし、普通の市民による被災者応援活動をめざす愛知ボラセン。
私はすぐにいろいろと動きました。
そして、いろいろなところに「被災者応援ボール」を投げましたが、なかなかキャッチされませんでした。
石川県から出されている「ボランティア自粛」の「圧」を感じていました。
また、年末から右足が痛みしびれ、ひどいときには5mも歩けないと状況が今も続いています。
100㎞くらいなら平気で走れていたのですから、歩けないのはとてももどかしいですね。
これは誤った背筋の強化によって、30年近く前に患った椎間板ヘルニアから神経に炎症を起こし、
座骨神経痛になったことによるものです。
こういう私の個人的な病状もあり、石川県がそうなら、それこそ「自粛」しようかとさえ思いました。

しかし、「自粛」しなくてほんとうによかったと思っています。

能登島野崎町あげて、愛知ボラセンに期待されている実感があります。
町内会長の吉村馨さん、会長代理の高川秀次さん、町内会事務(実は影のボス)の聖川つぼみさん。
ボランティア希望のお宅の下見のために、聖川さんと一緒に町を歩きます。
聖川さんは勝手知ったるという感じで、お宅の中に入ります。
すると、女性からは「つぼみちゃ~ん」、男性からは親愛の意をこめて「つぼみ」と声をかけられます。
野崎の皆さんと実にいい関係をこれまで築いてこられたことがよく分かります。
また、野崎で出会う方々はどなたも魅力的です。
中でも、第3回で活動するISさんは90歳の女性。矍鑠とされ、頭脳明晰、言語明瞭(方言あり)。
私はISさんの家で続けていました。
聖川さんによれば、すごい人はたくさんいるとのこと。
どんなすごい人たちと出会えるのか、とても楽しみです。

前置きがずいぶん長くなってしまいました。
でもそう簡単に活動報告の前には、お知らせできないことがたくさあっての活動であることをご理解ください。

2月9日(金)午後10時30分。満員のバスは20人ほどの方々に見送られて東別院を出発しました。
いつも自発的に受付をしてくださる方々が何人もいらっしゃいます。ありがとうございます。

そして、午前7時に野崎コミュニティセンターに到着。
すでに10人近くの野崎町の方々が焚火をして待ってくださっていました。瓦礫が薪がわりです。

野崎コミセンでミーティングで活動について説明し、班別に自己紹介をします。
野崎コミセンのトイレはお借りしますが、水洗では流せません。
黒いビニール袋を便器にかけ、用をたし、凝固剤を入れて、所定の袋にいれます。
なお、これらは野崎町内会の方にゴミとして出していただいています。
また、愛知ボラセンの男女別2基の仮設トイレはコミセンから離れた正願寺さんに設置しています。
みんな慣れないので、ここに少し時間がかかります。
仮設トイレは、お一人が利用される時、別の方に外で安全を確保していただいています。

 

 

10日(土)も、11日(日)も作業開始は午前7時30分から。
それぞれのお宅の方が迎えにきてくださいますので、いっしょに現場へ。
町の中のあちらこちらに地震で倒壊したり、つぶれたりした家があります。

現場に到着して、家の中や納屋の中を見ると、皆さん絶句です。
一見すると大丈夫なように見える家でも、家の中が傾いていたり、床が盛り上がっていたりしています。

10日、11日
①光顕寺さん:倉庫からの分別して荷物出し。
②正願寺さん:本堂内片づけ、分別して荷物出し。
③ARさん:かなり暗い倉庫からの分別して荷物出し。
④HIさん:倉庫からの荷物出し。予定より早く終わったため、HIさんの本宅1階の片づけ、分別して荷物出し。
⑤YSさん:1階、2階からの荷物出し。貴重なのはビニールハウスへ、それ以外は分別して荷物出し。
⑥TKSさん:家の外にある重い瓦、瓦礫などを分別して整理。瓦礫に覆われていた高級車の取り出し。
⑦TKGさん:家の片づけ、分別して荷物出し。
⑧TKYさん:倉庫から米冷蔵庫の取り出し。
⑨AKさん:自宅から冷蔵庫の取り出し。
⑩KSさん:自宅からタンスの取り出し。
⑪MUさん:ピアノ2台、タンス出し。
なお、今回、各現場での具体的なエピソードを私は書けません。
右足が痛いため、聖川さんとの下見を以外は、私はずっとコミセンにいました。
現場で、皆さんと同じ空気を味わえなかったことは、すごく残念で、悔しく思います。

活動はおおよそ1時間に10分程度の休憩をはさみ、午前7時30分~午後2時30分。昼食休憩は1時間。約6時間の活動です。
活動に軽重はありますが、野崎町120世帯の約10%のお宅のニーズに応えることができました。
91人のボランティアの皆さんがいかに一生懸命に活動されたがよくわかります。

10日は、晴→曇→あられ・強風→晴→虹と目まぐるしく変わる冬の北陸特有の天候でした。
11日は、晴でしたが、震度3程度の地震が起きました。家の中で活動している人たちにすぐに逃げてもらいました。

作業を午後2時30分に終え、
10日はコミセンでミーティングをして、午後3時30分に出発しました。
11日は高速道路渋滞の予測があり、少しでも早く出発をと、ミーティングをバス内に変更して、午後3時10分に出発しました。
両日ともに、午後9時30分頃に東別院に十数人の方々に出迎えられて帰着しました。
出迎え・資機材片づけボランティアの皆さん、ありがとうございました。

なお、昼食、夕食に被災された七尾市のお店の商品を野崎までデリバリーしていただきました。
これも応援です。今後も継続する予定です。
昼食:パパンさんの「能登豚かつサンド」25食(大人700円、中高校500円)
夕食:リストランテ・リオさんの「オムライス弁当」15食(1,000円)
食券は、能登豚かつサンドは出発前、「オムライス弁当」は昼食時に販売しました。

今回、私が勤務する東海高・中学では、全校生徒に参加募集チラシを配布したため30人以上の生徒が参加しました。感想を紹介します。
〇東海高2年生
まず、想像以上に現地の状況はひどかったことが衝撃的でした。外から見ている姿と、実際に家屋の中に入って見た姿とでは大きく異なっていて、被害の大きさをしみじみと感じました。当たり前の日常を失った悲しさも、強く感じました。日頃はふざけあっている仲間も、被災地に入った途端、これまでに見たことがない姿で懸命になってボランティア活動をしている姿が印象的でした。被害を目の前に、自分自身も、また周囲の仲間も現地の役に立ちたいという気持ちで、思いは一つとなり、必死に頑張りました。高校生でもできることはあると思いました。
私たちが行った能登島野崎町は、被災地の中でも特に奥地で、私たちのようなボランティアが現地に行かないと、なかなか手が届かないという現実も知りました。この経験を通して、支援の仕方はいろいろあるので、これからも少しでも役に立てるように、力になっていきたいです。またこの経験を伝えていくことも、支援の一つになると感じています。
そして最後にこのような活動があることを教えてくれ指揮をとってくださった久田先生、班長さんをはじめとする2班の皆さん、今回の活動を一緒に取り組めたこと、本当にありがとうございました。

〇東海中3年生
人生で初めてのボランティア活動、1人での参加でした。学校でチラシが配られ、自分の将来に活かせたらなと思い、行ってみたいと思ったのが参加したきっかけでした。初めは少し不安もありつつ楽しみでした。
ぼくはこの2日間で支え合うのが大切だと学びました。被災者の方たちを支えるのは当たり前ですが、ボランティア同士でも支えあわないと上手く行かないものだと思いました。周りのボランティアさんは全員優しく接してくれ、ぼくも自分のできることで他の人のしてることを支えられたと思います。
最初は自分の将来に何かプラスになればと思っていました。ですがこの活動が終わってコミュニティセンターで会長さんらからの感謝の言葉をいただいた時に涙が出そうになりました。自分は全力で活動に尽力できたと考えていたので、感謝の言葉を聞いた時、自分が役に立ったんだなと思えました。人の役に立つことが自分にとっての幸せのひとつであるんだなと感じました。
そして初めて参加したボランティアで自分がどれだけできるのかを実感しました。意外と自分は結構できるんだなって思いました。この活動のおかげで成長できたと思います。みなさんのおかげで今までの自分では気づけなかったことに気づき、人として成長したと考えられるように変われました。本当にありがとうございました。

ボランティア活動について、私は利他と利己をあわせた「共利」という言葉を10年以上前から使っています。
「共利」は、生物学用語で、社会学用語としては使われていないようです。
生徒たちは「共利」を災害ボランティアを通じて実感として学んだと思います。
私はボランティアを「人間教育」の場でもあると考えています。

被災された皆さんのためにわずか一日でも懸命に活動すると、実は自分自身の人間的成長につながる学びがあります。

被災された皆さんのためにも、
そして、参加される皆さんのためにも、
能登島野崎町での活動を続けていきたいと考えています。

第3回は満席となっていて、現在は第4回を募集中です。
すでに5人以上の方々が、二度目の参加をされています。

どうぞ、皆さんご参加ください。

参加申込は愛知ボラセンHPから
愛知ボラセン - 特定非営利活動法人 被災者応援愛知ボランティアセンター (aichiborasen.org)

この活動は【赤い羽根「災害ボランティア・NPO活動サポート募金」(ボラサポ)の助成を受け活動しております。】
募金へ寄付してくださった皆様ありがとうございます。

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