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おかえりなさい内水君 ジャンプ感想24号

2005年05月22日 04時11分26秒 | WJ感想2005
いい季節に新連載開始の内水融「カイン」。
あー!サソリの人だねぇ。なんだか絵柄がずいぶん違う印象ですが、相変わらずヒロインのどこかアンニュイな眼差しがセクシーだわ。
前作の「戦国乱破伝サソリ」は2003年41号連載開始、52号終了の短期集中連載作品でございましたが、このカインはいかなるものか?
昨年、2004年連載スタートの作品は概ね好調というか、絶好調の作品多し。デスノ・銀魂・グレイマン・リボーン・ムヒョと、軌道に載った作品が5本も。
05年スタート組はどうなるんでしょうかねぇ。そんな訳で今回の感想は「2005年初夏・人気の行方を考えてみる。」をテーマに書いてみたいと思います。
独断と偏見に大いに基づく考察です。ご注意ください!


***新連載・カイン***
去年読み切りで掲載された「賈允-KAIN」を大幅に焼き直しての連載開始。読み切りの時は、たしかカインは“伝説の軍師”とかいう設定だったような。(うろ覚え)
前作「戦国乱破伝サソリ」でも、連載終盤に軍師を登場させておりますし、この人、ホントは策謀渦巻く歴史スぺクタルが描きたいんじゃぁなかろうか。
というか、この人絶対にKOEIのお得意様だよね。
とはいえ、軍師が活躍する漫画というのも少年誌のカラーには合わないもの。月刊マガジンの「龍狼伝」なんかも「三国志の時代にタイムスリップした中学生が、悲運の死を遂げた劉備軍の軍師・徐庶に代わって活躍する。」という物語のはずが、いつのまにやら、バトル漫画路線に。
あんなマッチョな司馬仲達なぞありえん!スパードクターKかっ!!という漫画になったあたりで読まなくなりました。作者の女装ネタ好きにちょっと引いたのも原因です…。
そんな訳で、この「カイン」も連載開始にあたり、初めからバトル路線を突き進む様に変更されたものと思われます。これが吉と出るか、凶と出るか…。
ふと、思い立ってまとめてみたんですが、前作「サソリ」を連載していた2003年といえば新連載が軒並み不調な年でした…。

<2003年連載開始作と全話数リスト>

グラナダ -究極科学探検隊(全14話):いとうみきお

TATTOO HEARTS(全14話)
闇神コウ -暗闇にドッキリ!(全17話):加持君也
★SANTA!★(全12話):蔵人健吾

キックス メガミックス(全13話):吉川雅之
ごっちゃんです!(全34話):つの丸
武装錬金(全79話):和月伸宏
神奈川磯南風天組(全18話):かずはじめ

戦国乱破伝 サソリ(全12話):内水融
サラブレッドと呼ばないで(全13話):藤野耕平(画)/谷川尚代(原作)
神撫手(全13話):堀部健人


うわぁ。懐かしい顔ぶれ。全部憶えてる自分がちょっとイヤ。
2003年スタートで一年もったのは武装錬金だけでしたか…。その武装錬金も終わってしまったし、全滅状態だよ、03年組。
そんな中でトップを切って帰ってきたのが内水君でした。おかえりなさい。そして頑張って!
さて、新連載「カイン」の感想をば。
主人公が表情の変化に乏しいってのは、あんまり好きじゃないタイプです。特に、この「カイン」は笑っているのに無表情でコワイ。
カインが無表情な分は、ヒロインがカバーしてくれるんでしょうかね。てか、ヒロインでいいんですよね?メイファちゃんは。表紙にも出てるし。
主人公が磁力を操るとか、サイボーグ化された人間同士のバトルってのも、面白いなぁと思います。でもね…。
“第三の手”が、とにかくカッコ悪りぃ!!
全ての「鬼傀」を無効化する超磁気というのは、ある意味反則の必殺技だよね。スゴい技なんだと感心はします。
でもね、デザインがあまりにもダサイよ。なんか鳩時計みたい。
一番の売りである筈のサイボーグ部分のデザインが、どうしてもイマイチなのですよ。それが気になってしょうがない。
「煉」の皆さんの衣装に、尽く『煉』の文字が入っているのは良いですね。ダサさはともかく、一目で敵と分かる親切設計。
第一話を読んで一番の印象に残ったモノはメイファちゃんのフトモモ!でしたよ。
あと、どうしても気になってしょうがないのが、新連載のキャッチフレーズ「TODOROKE春雷!!」なぜに「とどろけ」をローマ字表記にしますか?
これも微妙なダサさをかもし出しておりますな。なんかもう、このダサさが良い方に転ぶか否かで全てが決まりそう。ストーリーは王道で読みやすくて好きです。
この漫画の人気の行方を握るカギとは!
グレイマンに勝てるか!?頑張れ太股ヒロイン!
勝手な印象ではございますが、この漫画、なんとなくグレイマンとかぶるポイントが多い感じ。

  • 敵が「キカイ」
  • 主人公の武器が「手」
  • 丸っこいマスコットキャラの存在。(じい≒ティムキャンピー)
  • ヒロインが太股セクシー


  • ほらね!かぶるでしょ!?(力説)
    さらに言うと、「なんだか胡散臭い世界観」という共通項もあります。似非19世紀ヨーロッパと似非古代中国。はてさて、どちらが読者の好みに合いますか…。
    主人公が腹黒そうだ。というのも共通項か。ほらね!やっぱり!(さらに力説)
    でも、似たポイントが多いという事は連載期間が長いグレイマンに分がある勝負。と、なると…。
    この漫画が勝ち残れるかどうか…。全てはメイファちゃんの太股にかかっています!
    太股以外の露出度、読者サービス度ではメイファちゃんが大きくリードしております。対するリナリーは最近厚着で中々太股を見せてくれない。でもそのチラリズムがいいのかね。
    実をいうと、性格はメイファちゃんの方が好みだったりします。リナリーは情緒不安定な所がマイナス。
    さてはてこの勝負、どうなる事か…。戦いがヒートアップすると、読者サービスが増加するという嬉しい特典も付いて来ますよ!!だから頑張れ、内水君!!
    あとはね、その内絶対「軍師」が登場すると思うんですよ。そいつを美形キャラにすれば良いんじゃないですか?「サソリ」の時みたいな、くたびれたオッサンみたいなキャラは受けないみたいだしね。
    実は私、内水君の漫画結構好きです。このダサさが好きになりつつあります。だから頑張って欲しいなぁっと。グレイマンに追いつけ追い越せで、もっと太股を!!!
    …しょっぱなから真面目に考察するつもりは毛頭ございません。ごめんネ☆


    ***ユート***2005年11号~
    扉絵は主人公をよそに、対決モード全開で睨み合う吾川と修。もはや主役は完全に喰われた。
    そんな追いやられた主役・ユート先生による、よく分かるスケートの基本講座(実演付き)で幕を開けた今週。さりげなく吾川を足蹴にしているユート様、本性がチラリと垣間見える瞬間でございました。
    どうでもいいけど、走る時の足の表現が「うずまき」っての久しぶりに見たよ。もはやギャグ漫画でも死滅した表現だと思っていたのに。
    以外と若くは無いのか!?河野慶先生(作画担当)!!
    それにしても、今週も非常に地味~なお話でございましたな。スケーティングの姿勢の基本など、丁寧に教えて貰っても「ふーん。」としか感じません。
    どうしても、説明の為のページが多すぎてストーリーが進まない。思い起こせば、回想編でレースやってる内が花だった…。
    この漫画の人気の行方を握るカギとは!
    盛り上がるのか!?吾川vs修!
    回想編でのユートvs高月は、スリルがあった。緊張感が有った。
    レースの順位じゃぁなく、ノーマルを履いた2人だけの勝負という精神面での勝負が良かった。
    しかぁし!回想編が終わってからの展開がいかんせん地味過ぎました。次週はいよいよ吾川と修の対決が始まると見た!
    吾川が負ければ、クラブを去らねばならない大事な勝負。それなりに緊張感はあるものの、ハイレベルな北海道大会を見せられた後だけに、ショボく感じないか不安です。
    というか、掲載順が本格的にやばいじゃないですか。どうしよう。吾川が負けてユートがスケート界を去るラストだったら…。
    あまつさえ、二人してグレてたりしたら…。
    ユート第2部!仁義なきヤンキー抗争編スタート!!スケートを失いバイクにスピードを求めるようになったユート。暴走族のメンバーになった彼の青春を描く!!
    今のジャンプに不足している要素、それはヤンキー漫画。不足部分を補って大人気ですよ。最終的には、これまた怪我でスケート界を去り、グレて北海道全域を掌握する番長になっていた高月君と、日本最速のヤンキーの座をかけて対決するといいと思います。
    そんな時だけ初心に返ってスケート勝負でさ。(なげやり)


    ***ネウロ***2005年12号~
    ジャンプに載っている事が“異質”な漫画。
    しかし、掲載誌がジャンプじゃなかったら、そこにマッチしたかといえば、決してそうではない。
    結局、この漫画はどこに行っても“異質”な存在になるんでしょうなぁ。ホラー誌にも合わないしねぇ。
    愛すべきはこのセンス。今週No1ヒットは「あたぼうよ。」でございました。
    奇跡の歌姫アヤ・エイジア。その歌には何か秘密が隠されていそうな雰囲気でありますが…。
    「歌で人間の脳に作用する。」というのはね、その昔あのお方がネタにしていた事じゃございませんか!
    そう、集英社で一番ロックな漫画家・梅澤春人御大その人がっ!!
    梅澤御大の中ヒット作品「無頼男」。この漫画のラスボスとも言える男・ケイオスが考え実践したのがこの「音楽で人間の感情をコントロールする。」という驚異のマインドコントロール法でございました。
    ていうか、この漫画のロック度が計り知れないことは言うまでもなく、スタンガンダンスデストローイ!脳みそシースルー等の今もみんなの心に残る素敵なお土産を残してくれた漫画です。
    それらの要素が濃すぎて「音楽で~。」のくだりを憶えている人は少ないかもしれません。学校にアナコンダを連れて来るバカが居ましたねぇ。金曜ロードショーでご覧になりましたか?「アナコンダ」
    私はこの映画を見るたびに、「無頼男」の名シーンが走馬灯の様によみがえり、どうしようもない位笑ってしまいます。
    まぁ、それは置いといて。やっぱり松井先生には梅澤御大に通ずるモノを感じてしまいます。まだまだ荒削りではありますが、磨けば光るダイヤの原石です。
    この漫画の人気の行方を握るカギとは!
    ドーピングコンソメスープを越える事はできるのか!?
    自ら作り出してしまった、高すぎるハードル「ドーピングコンソメスープ」。略してDCS。
    読者の想像の遥か斜め上を行く素晴らしいインパクトを与えてくれました。読者の誰しもが、その異様な姿とネーミングのストレートさに衝撃を受けました。
    読者だけではなく、ついには空知先生までもがDCSをリスペクトしておりますがな。「忍法 怒品愚(ドーピング)!」ってそういう事よね?
    このハードルを越えることが出来るか否か。それが今後のネウロの行方を占う重要なカギとなります!
    たとえ打ち切られたとしても、読者の心に深く刻み込まれる漫画になって欲しいですね。トラウマとも言うかもしれませんが。
    今回の事件の犯人は、恐らく現マネージャーの三木でありましょう。コイツにはあまり期待は出来ませんが、今回はアヤさんがスゴい事になりそうな予感です。
    実は魔界の住人でした。なんて事もあるかもしれませんねぇ。この美人が化け物に変わる様が楽しみです。(決め付けとる。)


    ***DEATH NOTE~第2部~***2005年20号~
    ダメだ…!どうしても第2部になってからテンションが下がりっぱなし!
    原因はメロとニアに感じる不快感がどうにも止まらない事でありましょう。
    元々、主人公の月が「読者に嫌われる」役だというのに、対抗勢力のメロとニアまでがこんなに不快なキャラクターでどうするんだ。
    第1部では、Lをヒーローにする事ができましたが、第2部のこの現状では3者ともが悪役のような状態に。
    ニアには「真のLを継ぐ者」として期待を賭けておりましたが、今週のヤバイ目を見て、その期待はどこかへ飛んで行きました。
    アノ目は怖いよ。これから電話の度にあの顔になったらと思うとゾっとします。雰囲気は確かに似ているのですが、どうしてこんなにも気持ち悪いのか。
    電話の時だけ豹変するから怖いのか。それともクマがないから怖いのか。どうしても愛着が湧かないのは何故?
    ここでこの漫画の人気の行方を握るカギとは!
    Lの穴を埋める事ができるのか!?
    すでに上でも述べましたが、あまりにも大きいLの穴。
    DEATH NOTEの人気に火がついたのも、L登場がきっかけでした。誰も予想していなかった素顔と、愛すべきキャラクター。カリスマ性。
    L不在の穴を埋めるには、メロとニアでは力不足か。
    第1部では「月vsL」という対決の構図が分かり易く、またテンポも良かった。
    第二部は「月vsニアvsメロ」というバトルロイヤルな人間模様に。ニアとメロは2人セットで活躍して欲しかった…。
    2人セットにした所で、Lには遠く及びそうもないけれど。
    とはいえ、スピードの早い展開はさすが。この怒涛の展開も魅力大。ハイジャックは予想してない事態です。犯人は誰なのか?便を指定しているので、メロが犯人で間違いは無いとは思うのですが…。
    ハイジャックまでする必要があるのか!?という疑問が残ります。素直に気になりますがな。



    今週は2005年スタートの連載を感想してみました。
    2004年が概ね好調であったお陰か、2005年前半は新連載が少なかったですねぇ。
    でも打ち切り漫画はジャンプを読む上での密かな(?)楽しみです。久しくなかった短期打ち切り。さてはて、初夏の新連載はいくつ生き残れることやら。
    次週はついに「タカヤ!」が連載開始です!黄金未来杯、第一位の賞歴を引っさげて、満を持しての連載開始。その次は「切法師」が始まります。
    いやー。楽しみですねぇ。
    コメント (5)
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