はなむらさき不定期便

もうちょっとだけ

つづくんじゃよ。

今度はTYPHOONだ! ジャンプ感想44号

2005年10月10日 04時58分43秒 | WJ感想2005
轟く発想!渦巻く衝撃!
笑とスリルの大・暴・風!!
超大型TYPHOON新連載第一弾!!

今回の新連載キャッチフレーズは「超大型TYPHOON」


まだ寒さ厳しい2月。11号で「ユート」が12号で「ネウロ」は、こんなフレーズでした。

『この衝撃は初体験!!飛び込め新世界』

見たよ新世界。D・C・S!


そして新緑と共にやってきた3つの新連載。
5月には 24号「カイン」・25号「タカヤ」・26号「切法師」はこのフレーズと共にスタート。

『新たな世界の扉を開かん!TODOROKE春雷!』

ほとんど閉じちゃったけどね。扉。


太陽の季節、狂った果実は色づいた。34号「太臓」がついにスタート!

『衝撃、興奮巻き起こる!!SUMMER STORM in J』

まさにSUMMER STORM!太臓旋風が吹き荒れてます。少なくともネットでは。
35号で、さりげなく「みえるひと」も連載スタートしてましたね。そういえば。


そして今回は『超大型TYPHOON』と来ましたか。
「TODOROKE春雷!!」の頃から、ローマ字で書くとカッコイイんじゃないか?ってなセンスに傾倒し出したらしい。
そして、嵐やら雷やらをモチーフにしたいらしい。次あたり「ハリケーン」の到来が予想されますが、自粛したのか。
前回、そして今回はちょっと似すぎ。折角、一度しかない新連載開始!なんだから。もっとキャッチフレーズにも力を入れてやって下さい。


(気持ちを切り替えて。)
気が付いたらスッカリ秋になっていた今日この頃。
ぬぐいきれない「いまさら」感と共に44号感想を書いてみたいと思います。


***べしゃり暮らし***(新連載・巻頭カラー)
2005年5.6号で掲載された読み切り「スベルヲイトワズ」より。タイトルを変更しての連載スタートです。
タイトルは前のが良かった…。なんとなく宮澤賢治的で良かった…。

とにかくウケたい!目立ちたい!…というミスフルの猿野に良く似た精神構造を持つ主人公・圭右の爆笑学園ライフを描きます。

が、これはギャグ漫画ではございません。突然、姿かたちが変化する…。目玉が飛び出る、ありえない動きをする…。等々の表現は間違っても使えません。
リアルな描写で「笑い」を表現するのがこの漫画の目的なのかと思います。この漫画の中に登場する「笑い」は読者ではなく作品世界の登場人物に向けられたモノなんです。
だからか知らんが圭右のギャグが、どうにも寒くて仕方ないの。
でもね「その場にいる人にはとにかく面白い。」という、あの空気は凄く良くわかるのです。学校が違う友達が、過去の学校生活の面白エピソードを語ってくれても聞き手としては大して面白くもない、という感じに似ています。
そんな訳で、学生生活から離れて久しい私と致しましては「高校時代」の空気を味わう漫画として楽しんで行こうかという所存です。
ファンタジー無しの学園モノって、随分お久しぶりの登場ではございませんか。
しかも、作者は実はおちゃめなフラワーボーイ・森田まさのり先生ですよ!高校生を描かせたら比肩する者などございません。
今回は野球やらヤンキーやらの要素が無い分「学生生活」そのものがメインになると期待してます。

ところで、現時点でNo.1の天然は玉木くんなのですが…。もう奈々ちゃんのスカートを手にして「俺が持ってきてーとこだが。」と思ってしまう所が凄いね。ナチュラルに変態。たて笛なんて与えた日には、間違いなく舐めちゃうタイプ。
こんなイジり甲斐のあるキャラ、放って置く手はありません。読者向けのウケは、玉木くんに担って頂きたい。がんばれ!


***BLEACH***
新参者の主人公・圭右に、ちょっと似ている根性の持ち主・浅野啓吾。柱に名前が出てなかったら、多分一生忘れていたよ。この人の名前。
『小島水色』くらいオサレだったら、一生忘れないのねぇ。
そんな啓吾がのっけから滑っている。彼のネタはホントにどうでもいい事であり、小島がウザく思う気持ちもよく判るのでございます。
が、異界人が幅を利かせ始めたこの学園。ありえないチチと、ありえない眉毛が跳梁跋扈しようとしているこの時勢。そんな啓吾の日常がむしろ愛しい。水色の切り返しも素晴らしいですけどね。

こういうドタバタが、お寒い感じにならないのはいい所でございます。狙った笑いがちゃんと通じるってのは良いですね。狙うと笑いが取れない事で有名な漫画家も一杯いるというのに。

遠い昔、空座町を恐怖のずんどこに陥れた、あの『メノスグランデ』。
それすらも、メノスの中では雑兵。あのメノスを『ギリアン』と呼び、その上にはさらに2つの階級『アジューカス』『ヴァストローデ』が存在します。
日番谷によって語られる衝撃の新設定。『ヴァストローゼ』ともなると、その実力は隊長格を凌ぐ…。コイツらが10体以上居れば終わり…。
そう言って、不安を煽りに煽って
「我等二十の同胞」(by:藍染“隊長”改め“様”)
この一言でトドメを刺す。しかもシルエットは全員細身で『ヴァストローゼ』の条件を満たしております。

もう、いっそ気持ち良い位の跳ね上がり方です。
ちょうどドラゴンボールに例えると「私の戦闘力は53万です。」のアタリです。もう、読者にはこのインフレを止める統べはございません。素直に驚いておきましょう…。

「な、なんだってーーーーー!!」

こうなってしまった以上、石田くんにはクリリン的活躍で見せ場を作って貰いたいですね。


***アイシールド21***(人気投票結果発表・センターカラー)
人気投票結果発表。応募総数は20,311票!数の上では先週発表されたグレイマンの27,033票に及ばず。でも、なんとなく応募者総数はアイシールドが勝っているのでは無いかと思うのは、いじわるな意見でしょうか?
1位はヒル魔(4490票)、2位はセナ(3257票)。3位に筧(1379票)が入っていた事は意外でしたが、投票の時期に丁度活躍していたお蔭でしょうか。水町の順位はグッと下がって11位なのにね。筧のキャラクターには陰な部分が無かったからでしょうかね?水町はヨゴレ役を背負った点で分が悪かったね。最後の足掻きぶりとか、泥臭くて好きでしたが。
さらに驚異の結果は5位の葉柱ルイ様(1144票)!愛されてるなぁ…。
3位以下、大きな票差がなくダンゴ状態なのが実に健全な結果で良いですね。脇役のキャラクターも、丁寧に描いて来た事の表われではないでしょうかね。

突然訪れた子離れの時。まもりは、どんなリアクションを取るんだろう?と、楽しみにしておりました。
セナの保護者である事がまもりの存在理由だったんですから。守る対象を失った喪失感。そして、まだまだ子供だと決め付けていた対象、に一気に追い抜かれたような虚しさ。
そんな時には泣くしかないじゃない!という事で、非常に素直なリアクションで、静かに涙を流しておりました。
セナに対する彼女の過保護ぶりは、優越感の賜物でもあり、ややもすると不快な点でございましたが、反省すべき点は見失わなかったのね。
だがしかし!ヒル魔先輩の心ニクイ演出で、そんな涙もすぐに乾いちゃいましたよ。もう、ヒューヒュー!でございますよ。
「泥門のマネージャー」という存在理由を新たに提示して自信回復に繋げちゃうなんて。しかも、直接諭す以上に効果も絶大。なによりさり気ないし、恩着せがましくない。大っきすぎるよアンタの優しさ袋!

と、いうワケで。人気投票1位はダテじゃない!!って事が良くわかるお話でした。
そこに痺れるゥ!憧れるゥ!!読者が続出中に違いない。


***銀魂***
オトナの世界はただれているね!!
もうね、次のジャンプを読んじゃったからね。もうタダレまくりです。男と女の間には、深くて暗い耳の穴なんです。
恋に狂ったその状態を自ら「メス豚」と称するさっちゃん。M気質であることは既にカミングアウトしておりましたが、ココまでディープな趣味をお持ちとは…。
ご存知菱縄縛りを、大亜門先生以外の漫画で目にしようとは…。それでいて、服部さんには尻にちくわのお仕置きぶり。
S嬢もM嬢もどっちもこなす。かの名作「無頼男」に登場した魔罹(マリ)お姉さまを彷彿とさせるフレキシブルさです。
ていうか、魔罹様を臨界点だと考れば、さっちゃんにはマダマダ成長の余地が残されており今後が楽しみなキャラクターです。

そんな事ばかり考えていた、秋の夜長でございます。
今回、時間が無いのか絵荒れとアシスタント画が目立ちます。アシスタントさんの菱縄縛りが必要以上に淫猥で、ドキドキしていました。

そんな自分はうぶなのか。あるいはタダレた世界の一因なのか?良く、わからなくなりました。


***ムヒョ***
ムヒョにより、蹴散らされたかに見えた巨大な顔面。
が、恐怖はここから始まります。巨顔の目口を、内側からこじ開けようとする無数の手。気持ち悪いよぅ!

だがしかし。巨顔がはじけて中からクリボーみたいなんが出てきちゃったら恐怖は半減でございます。
クリボー(by:遊☆戯☆王)みたい…。と思ったいたら。分裂しだしてますますクリボーっぽくなって来ました。
クリボー無限増殖に勝てる手が浮かびません。
「これがオレのオベリスクだ、ワハハハハ!!」と、意気揚揚と大技を繰り出したのも束の間。無限に分裂するクリボーの前に、地団駄を踏む海馬クンの姿が目に浮かびました。
ムヒョにそんな姿がダブってしょうがない。もう、どうしようもない。

五嶺サマのドス黒さも、どうしようもないレベルに達しております。なんて腐った目をしているんだコイツ!
と、思ったけどムヒョの目もそんな感じの時もあったよ。執行人ともなると世間の暗部を目の当たりにしたばっかりに、皆この目になってしまうのでしょうかねぇ。
しかしまぁ。好感度が毎週更新で悪くなっていく五嶺サマって一体…。わずか数週での転落ぶりが凄い。


***太臓もて王サーガ***


知らなかった…。あの海苔がジャンプ編集部特製だったなんて…!

「失敗した時は 速やかに死ぬ事」

そして海苔。こんな所でハンターの復習をさせて貰えるとは!
この台詞でパームさんの事を思い出した分、次号の衝撃は大きかったのです。
海苔の力が違う方面にも働いていたら…!せめて、せめて1個だけだったら…!2個はやばいと思った。(銀魂からこっち、色眼鏡フィルターをガッチリ装着中)

ウサギ忍者の素顔が、なんとなーくリーダー的存在なのは気のせいでしょうか?
今回は、色んな意味でブラックなお話でございました…。

でもね。宏海×あいす推奨派と致しましては、さりげなく宏海を頼りにしているあいすが見れて幸せでした・・・。


***テニプリ***
ミユキ嬢の勇気に心打たれ、イップスを克服した手塚。
「卑劣な奴らに天誅を食らわす!!」と、柱のアオリもヒーローの復活を祝っております。

そんなヒーローの第1打は不意打ちサーブでスタート!!せめて大丸さんの台詞が終わるでは待っててあげて下さい。どっちが卑劣かわかんない!
それに比べると、予告付きの第2打はいくらかマシでございます。
恐ろしいのは、手塚のプレーする姿が殆ど描かれていない点ですね。しかし、観戦していたミユキ嬢の「強いなんてモンじゃない。」という言葉と、呆然とした表情。
そして、大丸さんの次のターゲットに指名された少年の、尋常でない怯え方で全て察しろという事か。
大丸さんの安否が気がかりです。

さらに、唐突に明らかになるミユキ嬢の身元。やはり彼女はただの新キャラではなかった!
そう、彼女は「ボーイッシュ」「ロリ」という武器の他に超強力な属性を備えて居たのです。
第3の武器・「妹」!ミユキは千歳の妹でした!
よくみりゃ兄の服と、妹の帽子の柄が御揃いです。芸が細かい!まったく気が付かなかったですよ。っていうか、気にしてなかったですよ。
そいういやぁ、桃城と微妙なLOVEフラグがっ立ってる杏ちゃんも、橘の妹。許斐先生は「妹」属性なのか!?
と、なると手塚とミユキのLOVEは確定でよろしいか?
所詮、桃城、杏のごとくにどうでもいい事この上ないフラグですけどね。

しかし、手塚国光非情なり。怪我の恐怖克服するや否や、頭にあるのは全国大会の事ばかり。
ミユキ嬢の事など、どうでも良いとばかりの放置ぶりです。少女の心を弄ぶ、恐ろしい男です。
もう既にミユキの事など、頭の隅にもないようにしか見えません。清々しい去りっぷりです。
あまりにも可哀相なので、ミユキ嬢には復讐のチャンスがあると信じたい。

んで、純真な少女を踏み台にして、舞台は全国大会へ。
戻った途端に樺地が白目で帰りたくなりました。しかもヘソチラ付き。
現実は残酷だった!そりゃ手塚も回想するわな。


***切法師***
『次号クライマックス!』=最終回。という法則に従い、つつがなく終わりを迎える事となりました。
どこまでも「カイン」と対象的だなぁ…と思ったのは、終わりどころか「出発」した点ですね。

鱗谷の村編のエピローグ的な一話になるかと思いきや、出し切れなかったキャラクター・設定を駆け足でご紹介。
例のウスサマ明王も、最後だけあってちゃっかり登場してくれました。
目下ラスボス候補だったこの方を、贅沢にも解説役に据えて送る最終話。
摩奈ってやつは、てっきり陰陽五行に則って「木火土金水」5つかと思いきや「火・風・生・死・土・氷・霊」の7種類がベースとなっておりました。
さらに、それぞれの摩奈の属性に応じた七本の刀「七刀」の存在。取って置いた設定はたくさんあったのね。
鬼は鬼でこの7種とは違う摩奈を持つようですので、属性の相性やら組み合わせやらバトルを盛り上げる要素は盛りだくさんだったのね。RPG的で好みだわ。
古臭さは否めませんが、骨太なシステムです。能力バトル漫画がなんでも有り状態で曖昧な設定が溢れる昨今。こんなに根幹のしっかりした設定があれば、他と一線を画すバトル漫画になっていたかもしれない。
が、いかんせん何もかもが遅すぎました。
最終話になって動き出した敵、そして仲間。とくにお仲間が魅力的であればこそ、もったいない事をしたなぁ。という気持ちです。

姉上は式"紙"使いだったみたいですね。紙のお馬でご出陣して行きました。このお馬さんがイイんですよ。いかにも紙!という感じがまた。
姉上が法術で戦う様子を見てみとうございました。使い魔やら式神やら不思議な物を使役して戦う、というのが好きです。元がオカルト漫画好きですから。「カルラ舞う!」が好きでしたから。
その他のお仲間も、お侍、僧兵、霊幻道士とバリエーション豊かなラインナップです。得物もイロイロ、技もイロイロ、といった雰囲気です。長く連載していれば、変化に富んだバトルが期待できたのかも。
このお仲間達が、なんとも明るく旅立っていったのが印象的でございました。

そして、我等が主人公・倫太郎も次の冒険へと走り出して行きました。

「どんな人や鬼が待っているのやら…。楽しみだ!」

そう言って、爽やかに駆けて行く後ろ姿が、ラストシーンとなりました。
これまた明るい旅立ちの図。「鬼を倒さなければ。」という義務感からではなく、新しい世界への期待に満ちた旅立ち。

打ち切りなのに、悲壮感漂わないラストが好印象で。
この明るさが、何よりの魅力でした。
問題点があったとすれば、展開が遅かった…という点ですね。



以上、今更ながらの44号感想終了です。

次号では新連載第2弾「大泥棒ポルタ」がスタートです。
不振続きの新連載陣ではありますが、この閉塞感を突き破るようなインパクトがあると良いのですが。
キャチフレーズ負けしない新連載でありますように…。

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2 コメント

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Unknown (pencapchew)
2005-10-11 00:53:21
あーあーあーあー!ソレですソレ、「過去の学校生活の面白エピソードを語ってくれても聞き手としては大して面白くもない」感。お笑いの世界を漫画で描こう!という森田先生の挑戦の意義も、森田先生が禁煙始めて4,093日になってることも忘れてしまう、圭右のうすら寒さってソレだったんだ。激しくすっきりしました。

あと、海ぶどうはおいしいですよね。
生み武道(誤字) (花村崎)
2005-10-12 00:12:43
>pencapchew様 微妙な例えに同意してくれる人が居てよかったぁ!学園の爆笑王と言われても、内輪以外にはあんまし…。第2話のアテレコはイイ線行ってる気もしました。

森田センセの禁煙記録は凄いですね!ってか、そこまで行ったらもう「やめました。」認定出しても良いような…。

この記録に純粋に感動出来るよう、寒さが気にならないようなギャグを期待…してます。一応。

生み武道は、何度変換してもこうなって困ってます。

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