大阪市北区で行政書士・海事代理士・マンション管理士を営んでいる原田行政書士法務事務所の駅ブログ

主に学生時代から撮り続けている全国の駅の写真等をブログで毎日公開しています。

マンションのエレベーター!

2015年03月11日 | マンション管理士

マンションのエレベーターの代表的なものは、ロープ式エレベーターと油圧昇降式エレベーターの2種類です。

ロープ式エレベーターは古くからある代表的な方式で、最上部にある滑車に掛かっているメインロープによって、かごと釣り合い重りとのバランスを取っている方式で、多くのマンションで採用されています。 機械室は、通常、屋上にあります。

油圧昇降式エレベーターは、建築物の高さ制限などによって、屋上にエレベーター機械室を設置できない場合や設計上、屋上にスペースがとれないような場合に、最下階にエレベーター・シャフトに隣接して機械室を設置し、ロープではなく油圧ジャッキの圧力油の増減によりかごを昇降させる方式です。 この方式は展望用エレベーター等にはよく採用されていますが、マンションでの採用例は少ないです。

(エレベーターの運行速度)

エレベーターの速度は、一般的に、低速・中速・高速の3種類に分かれています。

・低速エレベーターの昇降スピードは、1分間に約30~45mで、主に積載重量が大きいところや、病院などで病人の寝台を運搬するところに採用されており、マンションでは採用されません。

・中速エレベーターはマンションで最も多く採用されており、1分間の昇降スピードが60mで9人乗りのものが一般的です。

・高速エレベーターは、高層マンションで多く採用されており、1分間の昇降スピードは120m以上です。

ちなみに、現在、世界最速のエレベーターは、台湾の台北101にあるエレベーターですが、1分間に1010m、時速だと60.6kmという速さで上昇します。 このエレベーターは東芝製で、「世界最高速」としてギネスブックにも載っています。 
そして、この他にも世界の高速エレベーターの上位ランキングのほとんどが、東芝、三菱電機、日立など日本製のエレベーターです。

(エレベーターの保守点検)

日本では、エレベーター保守業者の90%がエレベーター製作メーカーというのが現状で、メンテナンス専門会社はまだわずかです。
エレベーターの保守料金は、保守業者間の競争が激化した結果、相場全体が下がってきていますが、一般的には、メンテナンス専門会社の場合は、エレベーター製作メーカーよりも保守料金は安いです。 しかし、いざエレベータが故障した場合に、メンテナンス専門会社と製作メーカーとでは、メーカー製の純正部品の調達力に差が出ることもあるでしょう。

エレベーターの保守点検は、おおむね1ヶ月以内ごとに行われています。

(エレベーターの保守契約)

エレベーターの保守契約の種類は、一般的にPOG契約フルメンテナンス契約の2種類です。

・POG契約とはパーツ・オイル・グリスの略で、消耗部品付契約ともいい、定期点検、管理仕様範囲内の消耗品の交換は含まれますが、それ以外の部品の取替えや修理は別途料金となる契約方式です。   

・フルメンテナンス契約とは、昇降機器の修理及び部品の取替えを含む契約のことで、月々の保守契約額(料金)が割高となる傾向があります。 もっとも、乗場扉、意匠変更による改造、三方枠の塗装等は含まれないので注意が必要です。 


機械式駐車場について!

2015年02月07日 | マンション管理士

我が国の自動車保有率の増加に伴い、マンションには駐車場の設置が不可欠なものとなっています。 マンションの駐車場といっても、平面自走式駐車場、立体自走式駐車場、地下式駐車場、機械式立体駐車場などいろいろあります。

都市部のマンションに多く設置されているのは、機械式立体駐車場です。 この方式は敷地の有効活用が可能になり、周辺道路への不法駐車を減らす効果もありますが、その反面、建築費や維持管理費がかかってしまいます。 また、この7年間で30件近くの事故も発生しています。
そこで今日は、機械式立体駐車場のことや使用する際の注意点について書きます。

機械式立体駐車場には、上下ピット式もしくは上下地上式、横行上下パズル式、タワー式、ビルトイン・エレベーター式などがあります。

上下式は単純な機械なんですが、ピット式の場合は、集中豪雨などの際に地下ピットへの浸水に注意しなければなりません。 浸水の被害にあった事例は数多くあります。 地下ピットに設置された排水ポンプの容量を超える雨水が流入すると、その地下ピットは水で満たされてしまいますので、排水ポンプをきちんと点検しておくことが重要です。 ちなみに、集中豪雨の際の自動車浸水事故は、通常、管理組合が加入しているマンション保険では補償されません。 唯一、有効なのは、自動車所有者が加入する車両保険です。
駐車場の通常保守は、機械式駐車設備メーカーや専門業者が行います。

横行上下式は車の出し入れに時間がかかりますので、時間短縮のためにインバーターを採用している機械がほとんどです。 インバーター式は部品も多いため、通常、隔月の点検が必要です。

・タワー式およびビルトインエレベーター式については、大規模で収容台数も多くなりますが、建設コストも高いので、マンションでの採用例は少ないです。 この形式のエレベーターの場合、現在、点検を実施できるのはメーカーのみです。 そのため、価格競争が行われず、保守費用は高止まりとなっています。

《機械式駐車場の修繕について》

通常、機械式駐車場保守会社による保守料は、エレベーターの点検と違って、点検を実施するために請求されます。 費用は大体、1台当たり3000~3500円位が相場です。 
また機械総入れ替えの周期はタイプによって違いますが、法定耐用年数は一応15年とされています。 もちろんこれも、屋外と屋内では機械の持ちも違いますし、設置環境や使用頻度によってかなりの差が出ます。 ただし、15年~20年位経ってくると、機械部品の調達が難しくなり、点検・整備にかかる費用も割高になってきます。

機械式駐車場のリニューアルについては、機械自体の価格は、工事費込みで1台当たり40~50万円位が相場です。 リニューアルする際の費用総額は、現在使用している機械式駐車場の解体工事費や躯体の基礎工事費が別途必要になりますが、目安としてピット2段式50台を入れ替える場合、解体工事費込で2500万円位でしょう。

機械式駐車場は、日常のメンテナンスにも多額の費用がかかりますが、さらに、保守や更新の際にも多額の費用を必要としますので、それらの経費については、長期修繕計画に確実に反映させておく必要があります。

《機械式駐車場を利用する際の注意点》

機械式立体駐車場における利用者等の死亡・重傷事故は、2007(平成19)年以降、30件近く発生しており、児童が亡くなる痛ましい事故もおきています。 車を載せて動かすために大きな力が働くので、ひとたび事故が生じた場合には、重大な事故になってしまいます。 駐車場を利用する際は、以下の点に注意しましょう!

●運転者以外は装置の外で乗降すること。止むを得ず幼児等を同乗させたまま入庫する場合は、装置から退出したことを必ず自ら確認の上、操作すること。

●機械の操作中に目を離してしまい、子供の動きに気が付かないことがあるので、保護責任者は子供が装置に近づかないように細心の注意を払うこと。

●操作盤に他人の鍵が挿さっている場合は、人が装置内に残っている可能性が高いため、絶対に操作をしないこと。

●人感センサーは、装置内に人が残っていても感知しない場合があるので、センサー等の設備に頼らずに、自分の目で装置内に人がいないことを確認すること。

●操作盤の昇降ボタンを器具等で固定して使用しないこと。 昇降ボタンを器具等で固定すると、安全装置が働かないため、直ちに停止させることができなくなります。


マンション管理士とは!

2015年01月30日 | マンション管理士

私は行政書士業務、海事代理士業務の他にマンション管理士業務も行っているのですが、マンション管理士のことを知らない方も多いと思います。そこで今日はマンション管理士のことやその業務について説明します。

マンション管理士は、専門知識を持ってマンション管理組合の運営、大規模修繕等を含む建物構造上の技術的問題、その他マンションの維持・管理に関して、管理組合の管理者等又はマンションの区分所有者などの相談に応じ、適切な助言や指導・援助等のコンサルタント業務を行う者で、2001(平成13)年8月に施行された「マンションの管理の適正化の推進に関する法律(マンション管理適正化法)」に基づいて創設された国家資格です。
このマンション管理士になるには、1年に1回行われるマンション管理士試験に合格し、国土交通大臣指定登録機関の公益財団法人マンション管理センターにマンション管理士として登録することが必要です。

      
                       (マンション管理士のパンフレット) 


     《我が国の分譲マンションの現状》

平成25年に新たに着工された分譲マンションの戸数は約13万戸を数え、4年連続の増加となっています。このように、我が国のマンションストック戸数は毎年着実に増え続けており、今や約600万戸という状況にあります。また、マンションの居住者数は総人口の1割以上の約1450万人を超え、居住形態としてますます定着してきています。

しかし、マンションストック戸数が増え続ける一方で、マンションの適切な維持管理の確保が課題となっています。マンションは建築から時間が経つほど、管理組合が直面する問題も多くなります。現在、築30年を超えるマンションは約129万戸ですが、10年後にはその数が約264万戸、更に20年後には約427万戸へと、今後急速に増加していくことが見込まれています。また、昭和56年4月1日以前の旧耐震基準で建設されたマンションの耐震診断・耐震改修工事の実施なども大きな課題となってきています。

また、マンションでの永住意識が高まる一方で、管理組合活動への無関心化とともに居住者の高齢化が進んでいる中で、役員のなり手不足も課題となっており、専門家による支援がより重要となってきています。

以上のようなことから、マンションの適切な管理を行うには、管理組合の円滑な運営や大規模修繕工事の適切な実施などが必要不可欠であり、このため、マンションの管理の専門家であるマンション管理士の必要性は高まってきています。

※現在、多くの地方公共団体で、マンション管理士を活用したアドバイザー派遣制度が実施され、マンション管理士が管理組合に派遣され、管理運営に関する助言・指導等が行われています。

     《マンション管理士業務の一例》

   ・管理組合の顧問業務
   ・管理委託契約の見直し業務
   ・管理規約の見直し業務(規約の作成や変更等)
   ・管理組合総会や理事会の議事録作成業務
   ・各種細則の新規作成、変更等
   ・長期修繕計画の見直し業務


ところで話題は変わりますが、今日は演歌歌手の石川さゆり(57歳)やPUFFYの吉村由美(40歳)の誕生日です!

それから、漫画家コンビだった藤子不二雄がコンビ解消を発表した日でもあります(1987年)。