伊勢ー白山 道

集団では無く、社会の中で心身の健康を正しく個人で目指します

泥中で咲く花は、稀です

2007-10-25 19:00:33 | Weblog

読者より :
先日、比叡山の32歳の修行僧が、千日回峰の「堂入り」(断食行)を満行され
ました。 
断食・滝行等、既存宗教の伝統的な修行一般について、どうお考え
ですか?
返答 :
千日回峰と聞いて思い出すのは、
酒井雄哉天台宗大阿闍梨
です。今から27年ほど前に、NHK特集で酒井師の人生と
千日回峰の修行の実録が放送されたのを覚えています。
久方の千日回峰を達成された偉大な修行僧、酒井師が語ら
れた内容は、意外な内容でした。 30歳代までの師の人生
は、欲と金にまみれたもので、何をしても駄目だったそうです
お金の苦悩ゆえに、新婚間もない奥さんへの日常的な家庭
内暴力をしたそうです。新婚2ヵ月目で奥さんは、自殺しま
した。
その時、自分の情けなさに気が付き、自殺を図ったが死に切
れず、せめて奥さんの供養の為にと僧侶への道にはいり、
修行の途中で死ねたら本望だったそうです。
これを語る酒井師の様子は、うな垂れて、とても輝かしい修行
を達成した人には、見えませんでした。朴訥で虚栄の無い師
の姿に、感動した事を覚えています。
酒井御夫婦の場合、奥様は観音菩薩の化身であり、師を
修行の世界へ誘う役目の人生だったと感じます。
師の魂の出自については、古来から比叡山や延暦寺に関係
する、ある象徴の存在の転生者です。この魂ならば、もう10年
早く、修行の世界に参入していたならば、千日回峰の3度目も
達成していたでしょう。
このような、特殊な任務の人以外の人間には、宗教的な修行
は、貴重な今生を捨てた、中途半端な自己満足に成ると思い
ます。自分の事だけに専念出来て、閉ざされた御膳立ての
世界での苦行は、恵まれています。
誘惑や愛憎が渦巻く中で、守るべき存在を沢山抱えながら、
自己を見つめる事が出来る人は、凄い修行をしている事に成
ります。 誘惑と自由に満ちた社会の中で、全てのバランスを取
りながら生きることは、本当の強さが必要であり、尊い事です
この社会修行を成し得なかった人が、今生、宗教修行をして
魂を鍛えて、来世へ仕切りなおすとも言えます。
現代の成功している経営者の一部には、前世において大い
に宗教修行をした人が多いです。
この現実界の穢れた社会こそ、最高の修行場です。
なお、この娑婆世界において、日常のアタリマエの有り難さに
気付き、感謝できる人は幸いです。このような人は、前世で
宗教的修行を卒業した魂とも言えます。

生かして頂いて ありがとう御座います

   
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コメント (77)
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