Kobby loves 埼玉&レッズ

埼玉と浦和レッズを愛する管理者のブログです。

西武、松井稼頭央監督を休養

2024-05-29 19:21:00 | 他スポーツ
今季は負けてばかりでネタにできなかったライオンズのネタですが、ついに最悪のネタになってしまいました。西武ライオンズの監督になって2年目だった松井稼頭央監督が「休養」し、後任監督には渡辺久信GMが就く人事が発表になっていました。休養というのはプロ野球独自の表現で、要はシーズン途中での解任ということです。

西武ライオンズというチームが、比較的監督交代が少なく、安定したチーム作りができたことがここまでの黄金時代を作れた一つの要因でした。2014年に伊原監督が解任されて田辺監督代行が指揮を執ったのが、史上唯一の監督の途中解任でした。それ以来という監督交代は、そうでもしないとチームがまとまらないと、チーム全体に危機感が出たからでしょう。

西武は開幕前、2位もあれば最下位もあると、予想が難しいチームというのが前評判でした。昨年は女性問題で出場停止になった山川穂高の穴が埋められませんでしたが、今季は一塁手候補としてメジャーリーグで114本塁打の実績のあるアギラーと、最多本塁打こそ8本なものの、試合数の割には本塁打が多いコルデロの両外国人を補強し、彼ら次第というのが今季の西武の予想でした。

しかし、そのシナリオはすべてが最悪の方向に振れました。まず問題となったのはコルデロの守備で、足が遅く守備範囲が狭く、ギリギリのボールに対する判断にもミスが多く、打率も2割1分台ということで素早く二軍に落とされました。アギラーは守備は上手く、走塁も俊足ではないものの次の塁を狙う意欲がありました。そのため、アギラーについては松井監督も可能な限り我慢して使いました。

西武が最下位を独走する要因となったのが、アギラーの打撃不振でした。こういう、4番タイプは4番を打つか二軍に落ちるかしかなく、打率が2割そこそこで状態が上がらなかったことで、ついに松井監督も我慢の限界となりました。その後は二軍から上げた渡部健人や村田に期待しましたが結果を出せず、先発投手陣がいくら好投しても打線が打てない悪循環を抜け出せませんでした。

打線については水物とは言いますが、彼らの獲得に監督がゴーサインを出しているでしょうから、まったく不運だけとは言えません。昔に比べると外国人選手で当たりを狙うのは難しくなっており、メジャーリーグで400本塁打のAジョーンズ(楽天)でもダメでした。結果的には、FAで主力選手を引き抜かれる西武というチームの強化は難しいタスクだと、痛感せざるを得ないです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大相撲夏場所総括

2024-05-27 21:35:53 | 他スポーツ
大相撲夏場所は、写真の大の里が12勝3敗で初優勝を果たしました。一年前の夏場所はまだ幕下付け出しでデビューしたばかりで、所要7場所での幕内最高優勝はもちろん史上初のスピード記録です。アマチュア時代から、学生横綱やアマチュア横綱に何度か輝いている、将来有望な逸材でしたが、大抵どんな力士でも前頭上位では壁があります。大の里がその壁をいとも簡単に超えてしまいそうな勢いは、次の場所に関脇に上がったときにも同じような相撲が取れるか次第でしょうね。

今場所の大の里は、まわしにこだわらずに積極的に前に出た相撲が良かった印象です。師匠の二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)からは、まずは押し相撲から始め、今場所優勝という結果が出たのでこれから四つ相撲を教える予定と聞きます。大の里は体が大きく、差してからの速攻でも勝てる力士ですが、四つに組んで上手からの技が加わればもっと強くなるポテンシャルがあります。

また、大の里の番付は西小結で、小結の優勝は難しいのが定番です。理由は、小結は初日から横綱大関と当てられる番付だからです。中日以降で横綱大関と当たる関脇に比べれば、波に乗る前に黒星がかさんでしまうリスクがある番付です。大の里は御多分に漏れず、初日の相手は横綱照ノ富士でしたが、差してからのすくい投げで照ノ富士を破り、照ノ富士を途中休場に追い込んでいます。不利な番付は実力でカバーした結果です。

今場所は横綱大関陣は振るいませんでした。横綱照ノ富士、大関貴景勝は初日の黒星で途中休場し、大関霧島は黒星が続き勝ち越しがほぼ不可能になったところで途中休場しました。琴桜と豊昇龍は皆勤しましたが、11勝と10勝でした。特に琴桜にとっては今場所は初優勝に向けての大きなチャンスだったので、逃した悔しさは当然持っていないといけません。

三役を巡る争いは、大関霧島が関脇陥落、関脇阿炎が関脇を守り、小結大の里は関脇に上がるでしょう。空く枠は二つが予想でき、一つは西前頭筆頭の大栄翔が11勝を挙げて当確です。もう一人は、西前頭2枚目の平戸海が9勝を挙げて、どうやら西小結に入りそうです。来場所は横綱大関陣が奮起するか、大の里があっさりこの壁を突破するか、注目したい名古屋場所になります。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大相撲夏場所初日

2024-05-14 21:06:32 | 他スポーツ
大相撲夏場所初日、国技館で生観戦をしていました。いつも幕下上位から相撲を見る私ですが、今場所は初場所の伯桜鵬、若隆景のような「大物幕下力士」はおらず淡々と進んだ印象です。十両に何度か挑んできた幕下筆頭の嘉陽が勝利を収めていました。十両では遠藤、妙義龍が幕内から下がっていましたが、遠藤は勝利したものの妙義龍は敗れました。

この日の下位力士の印象が薄くなった理由は上位陣の相撲にあります。大関で最初に登場したカド番の霧島は豪ノ山と対戦します。霧島優位なものの、豪ノ山には一発があるので、はまるとどうかと感じていましたが、その通り立ち合いから一気に突き出した豪ノ山の勝利に終わりました。こういう、上位力士の黒星は時として続くことがありますが、今日はそれが顕著な日でした。

2番目に登場した貴景勝は、平戸海の挑戦を受けます。最近の貴景勝は土俵に上がるのも辛そうな、動きの切れのなさを感じますが、相撲もそうなります。平戸海は貴景勝にまったく相撲を取らせず、相手のお株を奪う押し出しで貴景勝を破りました。この黒星を受けて、持病の首痛の状態が悪い貴景勝は二日目から休場します。今はギリギリでカド番をしのいでいる貴景勝も、今度は相当のピンチに見えます。

次に登場したのは、祖父の四股名を継いだ大関琴桜でした。対戦相手は今場所こそ前頭筆頭に下がっているものの実力者である大栄翔です。立ち合い突きで先手を取った大栄翔に対し、琴桜はむきになったようで突きで応戦しますが、やはり離れて取る相撲では大栄翔が上でした。大栄翔は押し出しで勝利し、三役復帰に向けて幸先いい白星を挙げます。

大関豊昇龍は熱海富士と対戦しました。変化もなくオーソドックスな四つ相撲を取る熱海富士は、豊昇龍にとってやりやすい相手のように思えましたが、熱海富士が立ち合いで左上手の良い位置を取ります。これで、豊昇龍は下手から投げを打って応戦したものの、熱海富士の寄りに土俵際に押し込まれて上手投げで敗れます。

最後の横綱照ノ富士は小結大の里戦でした。これは立ち合いで決まった相撲で、巨体の大の里がもろ差しになって下から起こすと、右からのすくい投げが決まって初日から横綱、大関が全員敗れるという波乱の初日になりました。初日に横綱、大関が全員敗れるのは昭和以降初めてでした。こんな日を生観戦した私は、良いものを見た?のかもしれません。




























コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大相撲さいたまスーパーアリーナ場所、ギャラリー

2024-04-15 19:55:21 | 他スポーツ
大相撲さいたま巡業について、文章で書きたいことは昨日書いたので、今日は撮ってきた写真を載せます。さいたまスーパーアリーナが会場ということで、力士の背景が黒っぽい壁になるので、国技館で撮るより良い写真になりました。


正代


土俵入りを終えた照ノ富士


御嶽海


高安


大の里


翠富士


平戸海


隆の勝


北勝富士


熱海富士


宇良


若元春


阿炎


琴ノ若


大栄翔


霧島


豊昇龍
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大相撲さいたまスーパーアリーナ場所(春巡業)

2024-04-14 20:04:03 | 他スポーツ
今日はさいたまスーパーアリーナまで、大相撲さいたま巡業を見に行ってきました。私も巡業に行くのは6回目で、巡業は本場所とは違った楽しみ方があるのに慣れました。トップの画像はサイン対応をしてくれた湘南乃海ですが、何と言っても力士がその辺を歩いていて、サイン対応も気さくに応じてくれるというのが巡業の一つの楽しみ方です。

どうしても、取組の方は番付を賭けた真剣勝負ではない相撲なので、本場所ほどの逆転劇や土俵際の攻防などは難しいですが、巡業は稽古を見に行くと毎回決めて、幕内の稽古は可能な限りじっくり見ています。まず、サイン対応してくれた翠富士ですが、こういう小兵は代名詞の肩透かしは本場所に温存しており、押しの力を上げることをテーマに取り組んでいた印象を受けます。

それでも、勝ち抜き戦である「申し合い」の稽古で4連勝して、押しだけの相撲でも勝てたところに、翠富士の良さが見えました。そういう意味では、本場所ではどんな技を出すかわからない宇良も、稽古では低い押しを出そうとする相撲を取っていました。小兵は考えながら何かテーマをと思って取っている様子は見えましたが、同じ相手が何番も続けて対戦する「三番稽古」もテーマがありました。

三番稽古の意義は、この形になったら勝てる、この形になったら勝てないというパターンの確認です。今回、大関琴ノ若と大関豊昇龍が積極的に三番稽古に応じていましたが、豊昇龍あたりでも大栄翔にまともに突きを食らうと引き落とされて敗れる相撲もありました。申し合いと違って、大関なので負けてももう一番取らせてもらえるので、今度は負けないぞと取り組んでいました。

それ以外では、序盤の申し合いで意欲的に稽古していたのは、錦木、大栄翔、熱海富士、王鵬、高安といったあたりでした。横綱照ノ富士は土俵入りのみで相撲は取らず、大関貴景勝も先場所の負傷で不参加でしたが、先場所負け越して関脇陥落となる大栄翔が元気だったのは嬉しかったです。地元の巡業ということで気合いも入っていたようで、豊昇龍との三番稽古では勝ったり負けたりの内容でした。

取組は稽古の一環なので、土俵際で逆転技を出すようなことはなく、淡々と進んだ印象はありますが、それでもテレビの向こうで相撲を取っている幕内力士の多くがさいたま市にやってきたのは楽しめました。そういう相撲ファンが全国にいるから、こういう巡業というシステムがあるんですね。相撲好きの友人に「ファン感謝祭とオープン戦を同時にやっているようなもの」と例えられていました。


大の里


竜電


狼雅


北勝富士


阿炎


翠富士


豪ノ山


熱海富士


琴ノ若


琴勝峰


翔猿


大栄翔


正代


大栄翔
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

元横綱曙、逝く

2024-04-11 21:29:42 | 他スポーツ
今日、元横綱曙の曙太郎さんの訃報がありました。54歳でした。外国人力士で史上初となった横綱昇進を果たし、優勝は11回と十分横綱の責任を果たしました。相撲ぶりは突き押し一本で、彼のもろ手突きを食らったら残せる力士はいないほどでした。そのため、曙と対戦する小兵力士は何とかその突きをくぐろうと、体を下げて突きをよけるのが戦法でした。

曙の時代は若乃花、貴乃花の若貴兄弟が絶大な人気を誇っていた時代でした。そのため、若貴兄弟と対戦する曙は敵役のイメージがありました。当時の相撲ファンは、若貴兄弟に、どうにか曙の突きをかいくぐって欲しいと期待を寄せていました。当時、曙、武蔵丸、小錦のハワイ軍団と、若貴兄弟、貴ノ浪の二子山部屋で団体戦のような記事がスポーツ新聞に載っていたこともあります。

曙の入門当時は、小錦のつてでハワイ出身の力士が多く入門した頃です。もっとも、ハワイ出身力士は序の口を圧倒的な強さで優勝しても、翌場所には辞めているケースもあるなど、育て方が難しいことが後で明らかになります。曙は師匠が元高見山の東関部屋で、外国人に理解があったのは幸運で、曙が上体が大きく足が細い、相撲には不向きな体型だったハンディキャップを突き押し一本で育てることでカバーしました。

はまったときは一気に連勝して優勝できた曙ですが、小兵力士に痛い星を落とすこともあったイメージです。当時、小兵の代表格は現解説者の舞の海ですが、舞の海が勝つときは曙の突きをくぐって懐に入ったときでした。四つになると得意ではなかった曙なので、上位陣は曙相手には何とか組もうとする作戦を立てていました。

曙の相撲で思い出すのは、ハワイの先輩小錦の大関陥落が決まった一番で対戦した記憶です。プライベートでは仲が良くても、相撲になれば別なのはシビアなところで、この頃になると曙も上位力士なので、小錦が相手でも落とせないことが、こういう結果になった故でしょう。引退後は一時年寄曙で角界に残っていましたが、プロレス転向のために角界を退職します。

もっとも、大晦日に組まれた格闘技戦では、曙はあまり強かったイメージはないです。押し出しがない世界では厳しかった印象ですが、2017年に倒れ闘病生活を送っていました。それでも、一時代を担った、良い横綱だったことは今でも思い出せます。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

尊富士のプロフィール

2024-03-28 20:55:54 | 他スポーツ
110年ぶりの快挙となった、新入幕で平幕優勝した尊富士(たけるふじ)について書きます。尊富士は青森県の五所川原市の出身で、五所川原市を走る五能線や津軽鉄道沿線は名力士が多く出ている地域です。少年相撲も盛んな土地ですが、高校では越境して、伯桜鵬や逸ノ城を生んだ相撲の名門鳥取城北高校に入学します。その後、日大相撲部で力士を目指すことになります。

もっとも、日大時代は膝の負傷で苦しみました。そのため、学生時代の実績がないことから、幕下付け出しではデビューできずに前相撲から入門するという回り道をした力士です。膝を痛めた期間に上半身のトレーニングを積んでいたため、今の当たりの強さの要因である鍛え上げられた上半身の筋肉は、この頃に下地があります。

学生相撲から序の口デビューする力士が多くなった今では、学生相撲出身でも下の番付で簡単には勝てなくなっていますが、尊富士は物が違ったようで、序の口、序二段を7戦全勝で連続優勝して、三段目も1場所で通過しています。幕下でも負け越しせずに順調に番付を上げていましたが、先場所十両で13勝2敗の好成績を収めて、十両をわずか1場所で通過する快挙を成し遂げています。

もちろん、尊富士は去年まで幕下だった力士ですから、横綱や大関にとってはノーマークでも仕方ないでしょう。それでも、尊富士の当たりの強さは幕内相手にも通用しており、左を差して一気に出る相撲ぶりもセンスが良く、将来の大器という期待もしたくなります。尊富士の四股名は神話で知られるヤマトタケルノミコト(日本武尊)から一文字を取り、富士は師匠の伊勢ヶ浜親方の現役名の旭富士からです。

朝乃山が勝利したように、相手に右を差されるとどうかという、ちょっとした弱点も見えましたが、足首のじん帯損傷の負傷の直り具合によっては上位でも楽しみです。幕尻から今回の優勝で、一気に前頭上位に番付が上がることになりそうで、初日から上位と当てられても同じような相撲が取れれば、三役も近づいてくるでしょう。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大相撲春場所総括

2024-03-25 22:26:44 | 他スポーツ
大相撲春場所は、写真の平幕尊富士の13勝2敗での優勝に終わりました。前日の取組で右足首を痛め、車椅子に乗って病院に行った尊富士の出場は絶望的に思えましたが、一旦は休場のつもりでいた尊富士自身が夜になって「出場させてください」と伊勢ヶ浜親方に申し出て一転出場することになりました。勝てば優勝決定だった尊富士が、じん帯が伸びているという負傷を感じさせない相撲で豪ノ山を下し、自ら優勝を決めました。新入幕での優勝は大正3年の両国以来110年ぶりという快挙は、地元五所川原市に明るい話題を届けたことでしょう。

尊富士のことは別記事で改めて書くことにしますが、今場所は本命の横綱照ノ富士が序盤で4敗を喫して途中休場に追い込まれ、大関陣も序盤で星を落とす展開でした。平幕優勝が出るとすればこういう展開のときですが、尊富士については新入幕であることと、去年の九州場所ではまだ幕下だったこともあって、稽古相手にした上位力士はほとんどいなかったでしょう。

それでも、先場所旋風を起こした大の里が、大関や横綱と当てられたことで優勝には届かなかったこともあって、尊富士が9連勝してもまだ、平幕優勝が確実とは思えませんでした。平幕優勝が出るかもしれないと思ったのは、10日目に小結阿炎、11日目に大関琴ノ若を破って、昭和35年に大鵬が達成した新入幕の初日からの連勝記録11に並んだときでした。

この活躍で、尊富士は殊勲、敢闘、技能の三賞を一人で同時受賞する快挙も一緒についてきました。史上6人目の記録ですが、本人が言う「記憶に残る力士」になるためには、前頭上位に上がる来場所が大事です。おそらく、初日から上位と当てられる割が組まれるので、そこでも今場所やってきたような強い当たりと、差してからの速攻を出すことができれば本物です。

大関陣は豊昇龍が尊富士に土をつけて最後の意地を見せたものの11勝4敗でした。新大関琴ノ若は10勝5敗、大関霧島はまさかの5勝10敗という大不振でした。貴景勝は持病の首が悪かったようで、勝ち越しを決めた後に休場しました。4大関の場所になり、横綱争いが見られるかという期待には誰も応えられませんでした。平幕優勝を許した悔しさを、彼らが今後晴らしていけるでしょうか。

下位では、新鋭大の里が来場所小結に上がれそうな展開になってきました。そろそろ髷も結える頃でしょうが、この新鋭が初の三役でどんな相撲を見せてくれるか、大いに期待しています。さいたま市に巡業も来るので、彼の稽古ぶりを見るのも楽しみです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

無事是名馬(魁皇)

2024-02-12 20:49:29 | 他スポーツ
ネタのないオフの時期は、困ったときの昔の力士ネタで、写真の元大関魁皇の浅香山親方の記憶です。魁皇は福岡県の筑豊炭田があった直方市の出身で、大相撲には中学を卒業して入門しました。入門当時は普通の体格で、この一般人がのちの大関と予想した人は皆無だったと思われます。魁皇の記録には史上2位となる、通算勝利数1047勝があります。

もっとも、それまで史上1位だった千代の富士の1045勝は、強さで達成した記録でした。魁皇の場合は、39歳まで現役だった驚異的な力士寿命の長さで達成した記録で、千代の富士の記録とは意味合いが違います。事実、魁皇自身も「勝ち星の数で上回ったと言っても、あの大横綱を上回ったことにはならない」と認めています。のちにこれを更新した白鵬は、正真正銘の強さで達成した記録でした。

それでも、魁皇は大関以下の力士では最多となる、5回の優勝を誇る強い大関でした。たまたま、その優勝が連続していなかったことで横綱になっていない不運もあった力士です。また、魁皇の時代は、横綱昇進のためには絶対に連続優勝しなければならないと角界がかたくなだった時代という、不運もありました。それでも、横綱に上がっていないから39歳まで取れたということは言えます。

相撲ぶりは左四つ右上手から繰り出す上手投げが強い力士でした。魁皇の若手時代、当時の最強横綱貴乃花に、四つ相撲で勝つことができた唯一の力士でした。魁皇が勝つときは右上手を引いてすぐに投げを打ったときでしたが、リンゴを握り潰せる、ビールケースを中身が入った状態で片手で2個持てるなど、怪力伝説を持っていた魁皇らしい勝ち方でした。

もっとも、どうしても最高位が大関の力士は、晩年のカド番の連続がイメージに残ってしまいがちです。魁皇の場合はその怪力に体が耐えられなくなる負傷休場が多かった記憶です。カド番回数11回と、何度も陥落寸前に追い込まれた大関でしたが、カド番の7勝7敗で当時の小結白鵬に勝って辛くもカド番を脱出した取組の印象もあります。

魁皇は福岡県出身ということもあって、地元の九州場所では絶大な人気を誇っていました。九州の人は魁皇の勝敗は気にしていると、当時は言われていたことを思い出しました。その5回の優勝の中に、地元九州場所がなかったことは、彼が相撲に残したほんのちょっとの悔いだったかもしれません。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大相撲初場所総括

2024-02-05 21:00:51 | 他スポーツ
大相撲初場所は写真の横綱照ノ富士の9回目の優勝に終わりました。腰痛などで3場所全休が続いた、この横綱の状態は不安視されました。事実序盤に若元春に寄り切られていますが、次第に状態を上げて、優勝決定戦では琴ノ若にもろ差しになる相撲の上手さを見せて寄り切りました。本人は優勝10回を目標にしており、この状態で来場所に出られればそれは可能のように思えます。

今場所は審判部が明言こそしなかったものの、関脇琴ノ若の大関挑戦の場所でした。昇進の目安と一般的に言われる3場所33勝も今場所の13勝でクリアしました。突き押しの相手になかなか押されなくなった強さを身に着け始めたのが、この好成績の要因です。来場所は琴ノ若で取り、その次の場所から祖父の四股名である「琴桜」を継ぐということで、そういう世代間で四股名を継承していくところは相撲の良さですね。

大関陣は貴景勝が持病の首の痛みで4日目から途中休場しました。この大関はカド番に強いので何度かピンチを乗り越えていますが、来場所は琴ノ若も大関に上がり、終盤に横綱、大関戦が続く取組になります。それを乗り切って、また大関を死守できるか、来場所は大きなピンチの場所になる可能性が高いです。優勝争いに絡んでいた大関豊昇龍も、霧島に二枚蹴りを食らって敗れた相撲で負傷し途中休場しています。

大関霧島は先場所優勝し、今場所は横綱挑戦の場所でした。今場所は照ノ富士が出場していたので、この横綱を自ら乗り越えていくところを見せて横綱に上がりたかったでしょうが、照ノ富士との直接対決では力の差を感じたほどの完敗でした。琴ノ若にも敗れて11勝4敗に終わった霧島の横綱挑戦は白紙になります。横綱はそう簡単に上がれる地位ではないと、本人的にも実感があったでしょう。

三役を巡る争いは、関脇琴ノ若の大関昇進、小結高安と宇良が負け越して平幕に落ちます。その空いた3枠に入るのは、東前頭筆頭の若元春が10勝を挙げて当確です。一気に関脇に戻ることになるでしょう。残る二つは、西前頭2枚目の阿炎が8勝7敗で小結に復帰しそうです。残る一人は予想が難しいですが、西前頭5枚目で8勝7敗の錦木がラッキーな小結昇進を果たすと予想しています。

下位では、今場所新入幕だった大の里が11勝4敗で敢闘賞を受賞しました。恵まれた体格をしており、学生出身で相撲の上手さも持っており、髷がまだ結えないざんばら髪でどこまで上がれるか、来場所は前頭中位まで上がるのでそこが勝負の場所でしょう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする