“玉ねぎ男”辞任 韓国・文大統領が起死回生に“驚愕の禁じ手”
10/17(木) 7:01配信
FRIDAYデジタル
「国民の間に多くの葛藤を生みだしたことを、誠に申し訳なく思っています」
10月14日、韓国の文在寅大統領(66)が謝罪に追い込まれた。最側近の曺国が辞任すると発表したからだ。就任から、わずか1ヵ月ほどでのスピード辞任。なぜ、このタイミングだったのだろう。大阪市立大学大学院の(パク・イル)教授が解説する。
「司法改革は文大統領の悲願です。韓国の検察は大きな権力を握っており、任期を終えた大統領が相次いで逮捕されるほど。その改革に、同じ弁護士出身で信頼する曺氏を担わせようとしたんです。しかし曺氏には、娘の大学入学に関する不正や夫人の私文書偽造など、次から次へと疑惑が浮上してきました。国民の不満は高まる一方。数十万人規模の反政権デモが繰り返されるほどの風当たりの強さに耐えられなくなり、曺氏を辞任させたんです。司法改革よりも、政権維持を優先させたということでしょう」
次々に湧いてくる疑惑で、“玉ねぎ男”と揶揄された曺氏。80%以上あった文大統領への支持率は、彼の辞任直前には政権発足以来最低の41%まで落ち込んでいる。野党は文大統領の任命責任を追及する構えだ。朴教授が続ける。
「文政権を支持していた、若者層の離反者が相次いでいます。来年4月の総選挙では、与党が大敗する可能性もある。まさにレームダック(死に体)です。3分の2以上の議席を野党が獲得すれば、弾劾訴追もありえます」
曺氏の辞任でも国民の反発が収まらなければ、文大統領が窮地に立たされる。朴教授は「起死回生の“禁じ手”を打つかもしれない」と話す。
「支持率が40%を割れば、超危険水域です。文大統領も思い切った行動に出ざるをえません。そこで噂されているが、’17年4月に収賄容疑などで起訴された朴槿恵・前大統領の保釈です。朴氏は文大統領と敵対する、保守派が主な支持層になっている。朴氏を保釈すれば、保守層から一定の共鳴を得られます。選挙での大敗は避けられるかもしれません。現在、朴氏の裁判は最高裁で差し戻し状況ですが、文大統領は政権維持のためなら保釈を決行するでしょう」
日韓関係の悪化などで経済も停滞し、悪いニュースばかりの文大統領。志である“司法の健全化”を歪めるほど、追い込まれているのだ。
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韓国“玉ねぎ男”追及が一転 「美しすぎる議員」にも不正疑惑
文在寅政権は舌鋒鋭く批判する美人議員ナ・ジョンウォン氏。しかし追及がブーメランのように返ってくる親族の疑惑が彼女にも浮上していた。
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「民意に逆らう決定だ! 国民の怒りが爆発するだろう」
鋭い言葉で文在寅(ムン・ジェイン)大統領を追及するのは、韓国自由党のナ・ギョンウォン院内代表(55)だ。
「ナ氏は政権批判の急先鋒として、韓国国内で人気が急上昇しています。その美貌と舌鋒の鋭さで、熱烈な支持を受けている。15世紀のフランスの英雄ジャンヌ・ダルクになぞらえ、『ナダルク』ともてはやされているんです」(韓国紙記者)
“美しすぎる議員”ナ氏が「民意に逆らう決定」と怒るのが、曺国(チョ・グク)氏の法相就任だ。曺氏には娘の高麗大学不正入学など疑惑が続出。次から次へとスキャンダルが出てくることから、“玉ねぎ男”と揶揄される曺氏を強引に法相へ就けたことで、若者を中心に文政権への反発が高まっているのだ。ところが、曺氏のスキャンダルはブーメランとしてナ氏を窮地に追い込みかねないというから穏やかでない――。
「ナ氏の娘Aさんにも不正入学疑惑があるんです。Aさんは’12年に、元『KARA』のク・ハラら多数の歌手、女優、アナウンサーを輩出する名門・誠信女子大学の現代実用音楽科に入学しました。マスコミの取材に応じた面接官イ・ジェウォン教授によると、Aさんは『私の母は国会議員だから合格させてほしい』という内容の発言をしたそうです。さらに実技試験では、伴奏音楽を用意していなかったにもかかわらずドラムを演奏。通常はマイナス評価になるところ、実用音楽科長のイ・ビョンウ教授は25分間にわたり試験を中断し、Aさんのために伴奏音楽を準備したとか。Aさんは最高得点で実技を突破したそうです」(同前)
疑いは娘に関することだけではない。ナ氏の息子B氏にも不正疑惑がある。B氏は、高校生だった’15年8月にソウル大学医学部にインターンとして在籍。高校生にもかかわらず、同大学の研究発表会で「第一著者(トップの研究者)」として紹介されたのだ。こうした疑いが事実なら、曺氏への追及は“天ツバ”になりかねない。ナ氏はこれらの疑惑をすべて否定。自身のフェイスブックに「母親が政治家という理由で子どもの人生が踏みにじられた」と反論を掲載している。
有力政治家に、不正疑惑が続出するのはなぜか。韓国情勢に詳しいジャーナリストの高月靖氏が語る。
「受験競争が過熱している韓国では、入試に関する不正に社会が敏感なんです。有名人やその親族に疑惑があれば、すぐに叩かれます。また、有力政治家同士の足の引っ張り合いという側面もある。劣勢に立たされた文大統領や曺氏が、意趣返しとしてナ氏のスキャンダルをマスコミに流した可能性もあるんです」
一時は次期大統領の最右翼とも言われた“美しすぎる議員”が一転、今度は批判の対象になりつつある。
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写真:時事通信社
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