文政権の崩壊が始まった! 疑惑続出“タマネギ男”と腹の探り合い…政権から滑り落ちれば「與敵罪」で死刑も? 長谷川幸洋「ニュースの核心」
韓国で「文在寅(ムン・ジェイン)政権打倒」の動きが盛り上がってきた。3日にソウル市内で開かれた「反・文在寅」集会には、主催者発表で「300万人が集まった」という。
- 水増しされた数字だとしても、写真や動画で見る限り、光化門(クァンファムン)広場などが人波で埋め尽くされた。大変な数だったのは、間違いない。
文大統領は集会とデモについて、沈黙を続けている。それが何を意味するか。私は「平静を装っていても、内心は恐怖と焦りでいっぱいなのではないか」とみる。政権発足前、文氏は「問題があれば、光化門広場で市民と対話する」と語っていた。いまコメントすら出せないのは、冷静でいられないからだろう。
それも無理はない。
韓国の刑法には「與敵罪」という罪がある。「敵国と力を合わせて大韓民国に抗(あらが)う者は死刑に処する」という、死刑しか罰則がない重罪だ。文氏は、この罪で数千人の市民から告発されている。政権から滑り落ちれば、刑務所暮らしどころか、命を失うハメになりかねないのだ。
だからこそ、必死で抵抗するし、それしか選択肢はない。文政権はどうなるのか。
理屈で言えば、集会やデモにいくら人が集まろうと、政権崩壊に直結するとは言えない。大統領の弾劾には、国会で議席総数の3分の2以上の賛成と憲法裁判所による罷免決定が必要になる。現状の野党勢力は数が足りない。
論者の中には、軍部によるクーデターの可能性を指摘する声もある。だが、韓国軍の実態を知る自衛隊関係者は否定的だ。そんな根性があれば、とっくに政権批判に動いていたはず、というのだ。
私は、それより「政権内部の分裂と逃亡」を予想する。城は外部からの攻撃では倒れない。古今東西、内側からの反乱と裏切りで崩壊する。とりわけ左翼政権はそうだ。
「内ゲバ」と「逃亡」は、左翼の得意芸である。情勢が煮詰まってくると、過激分子はますます過激になる。もともと現実を見ずに、空想論にひたっている人々である。口だけで過激になるのは、簡単だ。
すると、ついていけない者は逃亡する。残った過激分子は過激さを競い合って、内ゲバに至る。そういうメカニズムである。曲がりなりにも、元左翼で運動経験もある私が言うのだから、間違いない。
文大統領が、疑惑が続々と噴出する「タマネギ男」こと、チョ国(チョ・グク)法相を切れないのも、政権内部の分裂を引き起こす恐れがあるからではないか。チョ氏が切られれば、チョ氏の刑務所行きはほぼ確定する。そうなれば、チョ氏も黙っていないだろう。文氏を道連れにしようとするかもしれない。
いまごろ、文氏とチョ氏は相手の腹を探り合って「どんな取引が可能か」検討しているのではないか。理想に生きる人々は一皮むけば、裏切りと隣り合わせなのだ。
「反・文在寅」の集会・デモ参加者にも、かつて政権誕生を喜んだ人が少なくなかったのではないか。左翼勢力全体でみれば、すでに期待外れで脱落者が大量発生しているに違いない。経済が悪化しているからだ。
政権崩壊が始まった。
■長谷川幸洋(はせがわ・ゆきひろ) ジャーナリスト。1953年、千葉県生まれ。慶大経済卒、ジョンズホプキンス大学大学院(SAIS)修了。政治や経済、外交・安全保障の問題について、独自情報に基づく解説に定評がある。政府の規制改革会議委員などの公職も務める。著書『日本国の正体 政治家・官僚・メディア-本当の権力者は誰か』(講談社)で山本七平賞受賞。最新刊に『明日の日本を予測する技術』(講談社+α新書)がある。
※※長谷川氏に質問
私も、長谷川氏と同じ思いでいました。
文在寅の失策によって、文在寅は「敵国と力を合わせて大韓民国に抗(あらが)う者」となって、極刑に処されるのではないかと思っていた。
しかし、隠し玉があったのではないかと言う、説があります。
その隠し玉は,私のブログで「高位公職者犯罪捜査法案とは何かーこれが成立すると文在寅の独裁化の道が開かれる?阻止すべきでは?」でで検討していますが、チョ・グクがやめる時、意味深な言葉を吐きました。
「国民の皆様!
また、私の家族のことで大統領と政府に負担をかけてはいけないと判断しました。私が長官職から降りてこそ、検察改革を成功裏に完遂できる時間が来たと思います。私は検察改革のための「焚き付け」に過ぎません。「焚き付け」の役割はここまでです。
あらゆる抵抗にもかかわらず検察改革がここまで来れたのは、すべて国民のおかげです。国民の皆様には、私を降ろし、大統領のために力を結集してくださるよう切にお願いします。」
と言っているのです。
「焚き付け」は爆発物の導火線に火をつけたと言っているのです。遅くとも5月上旬に法案を通した「高位公職者犯罪捜査法案」は360日したら法案が成立し、何らかの効力が発生すると言っているのです。検察長官ユン・ソクヨルの権力外の事案になるということではないでしょうか。しかし、その法案はまだ採決はされていないようですが、360日経たら自動成立するのではないかと思われます。
そででも、後180日ぐらいあります。その間に、チョ・グクは辞職しましたが、奥さんの起訴も進んでいます。本人の起訴も進むことでしょう。
ここで、不思議なことに、チョ・グクの後任が問題にならないのです。
もう一つ、文在寅は検察長官ン・ソクヨルの人選を間違ったのです。やめさせて、言うことを聞く人を長官には出来ないのでしょうか。
・・・・と言うことで、高位公職者犯罪捜査法案は文在寅独裁化に役立つのかどうか、教えていただけないでしょうか。
その独裁化、韓国の赤化、北朝鮮との一体化、赤化、韓国の核保有化・・・が進めば日本の防衛は苦しくなるのではないでしょうか。
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