耳袋秘帖 佃島渡し舟殺人事件
平成23年9月9日~15日
著者 風野 真知雄
文春文庫
【内容】年の瀬の佃島で、渡し船が突如突っ込んできた船に当て逃げされ転覆、乗っていた四人が死んだ。だが、死んだ船頭以外の三人の遺体には刺し傷が見つかる。やがて、出航直前に別の船に乗るよう声をかけられた娘がいたとの証言も出て、事故の謎はさらに広がる。南町奉行根岸肥前が活躍する「耳袋秘帖」殺人事件シリーズ第十二弾。
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“佃島”と“御船手奉行所”の確執が事件を悲劇的なものにする。若干、初めの“舟の当逃げ”は、すぐに犯人が挙がりそうで、挙がらないところは構成上仕方ないか。当逃げ犯人が見つかってしまえば、事件は半分解決したようなもの。そして、行方が見つからなかった娘の身元が判ってからは、とんとんと話が進んでイク。