九州各地の地面を激しく叩いた大雨。その雨がウソのように晴れ渡った週末に球児達の夏が始まった。
出場してる各校それぞれに代々受け継がれていく伝統があるだろう。
軍隊主義の厳しい上下関係、どんな試合展開であろうと全力疾走する、ピンチでも笑顔を絶やさない高校・・・。
各高校の選手達は受け継いだ伝統を背負い、自分達の目標完遂のため戦っている。
そして・・・これから伝統を築き始める高校がある。『福岡常葉高校』がそれだ。
名前の雰囲気から、NYヤンキースを彷彿させるピンストライプのユニホームで甲子園を席巻したあの『常葉菊川高校』の姉妹校?とさえ思えてしまうが関係はない。福岡は『じょうよう』と読み、菊川は『とこは』です。
その『福岡常葉高校』は今年が2回目の予選参加。
初出場の昨年は12-0のコールド負け。今夏は「夏初勝利」はもちろんのこと、まず1点、夏・初得点が目標だ。
その『福岡常葉高校』に立ち塞がるのは今春の九州大会・福岡南部予選でベスト8まで進出し『NHK旗』にも出場した『久留米高校』。
試合は・・・・久留米高校の全校応援に圧倒されたのか、一方的な展開となった。
初回から大量失点、 攻撃も強力投手陣を擁する久留米に5回2死までノーヒットに抑えられる。
もうこの時点で久留米球場は「お~、こりゃノーヒットノーランだな」そんな雰囲気に包まれていた・・・。
そんな中で飛び出したのが5回2死からのレフトオーバーの2塁打・・・
久留米球場でこの日一番の割れんばかりの拍手を受け、チームメートに応えるように小さくガッツポーズ。
ザンネンながら次打者が倒れて
『福岡常葉高校』2度目の夏が・・・・10人の挑戦が終わった。
今年も叶わなかった1点・・・それがもう手が届くところまで来ている。
引退していく3年生2人の想いをのせて、来年の夏も帰ってきて欲しい。