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日々の拙い食記録

割烹 ふぐ料理『漁火』   世田谷区船橋/2016.04

2016-09-16 04:04:34 | 探査レポート
今回は世田谷区船橋、希望ヶ丘団地近く、船橋交番前交差点のガソリンスタンド近隣ビルの2階にあります、割烹 ふぐ料理『漁火』へ行ってきました。
私にとって、ふぐと言えばこの店。



今回の目当ては、とらふぐの白子です。

漁火のふぐシーズンは10月から4月まで。
ギリギリでの訪問になってしまいました。
ちょっと心配でしたが、幸いまだ白子があるとのことで一安心。





先ずはビールで喉を湿らせます。サッポロ赤星と、お通しはふぐ皮ぽん酢。






プリプリのふぐ皮は噛む程に味わい深く、お酒が進む。






そして、とらふぐ刺し。







色艶の佳い身は独特の歯応えがあり、あっさりとしたなかに上品な旨み、甘みが感じられてとても美味しい。
自家製のぽん酢がまた美味しく、ふぐの繊細な味を引き立てています。






牡蠣の漁火焼
漁火の名物料理。
牡蠣に特製のタレをかけ、焼きあげたもの。
香ばしい香りと濃厚な旨み。
牡蠣と特製のタレが相まって、とても豊かな味わいです。






若竹煮
佳い出汁で炊かれた筍とわかめの瑞々しい食感、香味の佳さはたまりません。







とらふぐ唐揚げ
頭部の皮付きの部分や骨付きの身の唐揚げ。
サクッとジューシー、絶妙な揚げ加減。
適度に身がしまっていて歯触りよく、刺身とはまた違った身の甘み、旨みが楽しめます。
骨のまわりの味わい、身皮の食感のよろしさに手が止まらず夢中で食べてしまいました。






とらふぐの白子
そしていよいよ白子をいただきます。

白子を美味しくいただくため、ここは大将にやっていただきました。





昆布を入れた鍋をたぎらせ。






頃合いをみて火を弱め、白子を入れる。





「このまま、少しまっててね。」と砂時計をコンッ!



約3分間。



“白子を煮るのではなくじっくり温める”ようにするのが肝要とのこと。
火加減を見ながら待ちます。
砂時計の砂が落ちきったら食べ頃。

じっくり温まった白子はふわっふわで、箸ではつまめません。
鍋すくいで掬って自家製のぽん酢につけていただけば・・・嗚呼、まさに至福。

この旨さは言葉では説明できません。
とらふぐは身も皮もとても美味しいですが、そのなかでも白子は宝物。
絶品だと思います。


そのあとちり鍋、雑炊といただきました。
文句なしのうまさ、間然するところのない味わいでした。(写真がなくてすみません)
東京福生の地酒『多摩自慢』を酌みながら、実に口福な一時を過ごさせていただきました。



芸術家であり自他共に認める美食家であった北大路魯山人が
『ふぐの代用になる美食は私の知る限りこの世の中には無い』
と謂ったほど、ふぐの淡白でありながら奥深い味わいは、他に類をみないもの。


アットホームな雰囲気のなか、大将とおかみさんの心遣いもありがたく、美味しいものを食べる幸せよ。


また必ず、お邪魔します。
ご馳走さまでした。







割烹 ふぐ料理『漁火』
東京都世田谷区船橋6-3-1
17:30~23:30
月曜定休
(※ふぐシーズンオフの5月~9月は月~水曜定休)

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