先週はテレビで高校生の時に見た映画『風の谷のナウシカ』。
今日は僕も作画スタッフの一人として参加した『コクリコ坂から』を久しぶりに観ました。
今思うと、僕と同じように学生時代にナウシカを観て、アニメ業界に入ってきた人たちと一緒に映画を作ってたんだよね。
スタッフとそんな話をする余裕もなく、神奈川の自宅から東京の花小金井のジブリまで通いながら仕事をこなす毎日でした。
制作途中で東日本大震災がありましたが、制作が中断することはなかった。
しかし計画停電とかで電車が動かなくなったので、しばらく自宅で作業をしていましたね。
仕事のあがりは宅急便で送ってね。
そんなこともありながら完成して、試写会がありまして。
試写会が終わったら、宮崎吾朗監督のお父さんの駿さんがでてきて説教ですよ。
作画監督や補佐をやった僕なんかもその場に立たせてさ。
そういう理不尽な思いに僕は耐えられないので、その後のジブリ作品には参加していません。
もちろん吾朗さんのお父さんが間違ったことを言ってたわけではないですよ。
念のために言っておきますけど。
そしたら今度は『コクリコ坂から』の打ち上げパーティで頭にくることがあってさ。
飲めないのにビールを二杯ぐらい飲んで、作画監督たちも一人一人壇上で挨拶しなきゃならなくなったんだけど、何を言ったか覚えてない。
ジブリの仕事はそれが最後。
それにしても、作品はシンプルだけど細やかです。
吾朗さんもよくあれだけの絵をまとめ上げたと思います。
さすがは天才の息子だよ。