毎日の通勤電車、、、それまで、ほぼほぼ営業車での通勤だった営業職から、社内業務がメインの部署に転勤になって、3年が経ちましたが…この毎朝の押し合いへし合いの満員電車には、未だに…いや、今後もけっして慣れたりなんかしないと確信します。
礼儀正しく、譲り合いの精神の美しい日本人なんて、どこかに飛んで行ってしまったような…
お構い無しにガンガン押してくるお兄さん、お姉さん、おじさん、おばさんに、大事な大事な万年筆が入っている鞄を潰されないよう、孤軍奮闘する毎日…
それでも最初の頃は、そんな人達にも心広く寛容な心で対応してた自分も、ここ最近は、すっかり歴戦の戦士の如く、軽く舌打ちしながら、逆に押し返したりと、反撃を食らわせたりしちゃってます。
そんな自分…少しづつ…段々と…でも確実に性格が悪くなって来てるような気がして、時には反省してしまう今日この頃です。
1本1本…それぞれに色々な思い入れがあって、愛着のある万年筆達を、なんとかこの脅威から救う手立ては無いものか…
やっぱり、ちょっとやそっと外から圧が加わっても潰れない…いや、変形さえしない様な丈夫なペンケースを手に入れるしか無いな!
…全くもって当たり前ですが、そんな結論に辿り着き、色々とネットを検索…
希望は、PelikanのM800が入る様な大きめで、丈夫な3本挿し…
でも、象が踏んでも壊れない!みたいな筆箱の様なのは、面白みに欠けてて、つまらない。どーせなら革製で、長く使えば使う程、味が出てくる様な…エイジングが楽しめるモノがいぃ〜なぁ〜…なんて、考えてたんですが…
そんな時、目に飛び込んで来たのが、‘ル・ボナー’の‘絞りペンケース’発売の情報でした。
2枚のブッテーロ革を貼り合わせて、熱を加えながら絞ることで、丈夫で硬いシェル構造のペンケースを作るのだそうで…これって、かなり難しい技術が必要らしいです。
何年か前までは、東京の職人さんが作ってたのを ル・ボナー が、発売してたそうですが、この職人さんが高齢で引退されたため、ここ数年は、一時的に消滅状態になってたのですが…
今回、ル・ボナーの松本さんが、色々と試行錯誤を繰り返し、量産できる様になった逸品です。
…んん〜…こんな話聞いちゃったら、もう購入するしかないでしょ!
予算オーバーですが…なんと言っても丈夫っていう安心感とブッテーロ革で長年使い続ける楽しさを考えれば…数日後には、Pen&Messageに予約を入れてました。
そして、手元に届いた ル・ボナー の3本挿し絞りペンケース。
色々と悩んだのですが、結局グリーンを選択。
以前購入した、ル・ボナーのデブペンケースと同じ色…遊び心が無いと少し反省してますが…やっぱりグリーンが好きなんですねぇ…ブッテーロ革のグリーン、思わず頬ずりしたくなる程、良い色です。
収納した万年筆は、この時期、春夏シーズン用にと使ってる、‘Pelikan M800 グランプラス’と、同じく‘Pelikan M805 ヴァイブラントブルー’、もう1本は、‘DELTA ドルチェビータ オーロ’の3本。
3本の収納部分は、真ん中の方が少し大きめの様で、ここなら太めの万年筆も大丈夫そう…
DELTAのドルチェビータは、軸がかなり太めなので、入るかどうか心配してたのですが…真ん中の方なら、ちょっと窮屈そうですが…なんとかギリギリ入りました。
左右の両サイドには、M800とM805の 2本を…
ブッテーロ革のグリーンをバックにブルー、オレンジ、ブラウンのマーブル模様が、綺麗に映えます。
そして、この全体の姿形…なんか風格さえ感じます。
3つのシェル構造も、ちょっと指で押したぐらいでは、ビクともしない強度。
先端部分の丸いトコ…ココを作るのが、スゴく難しいそうですが…なんとなく可愛いです。
更に、上から被せるカバーも厚手のブッテーロ革で、これ程丈夫に作られてるなら、満員電車でも安心して鞄に入れて置けそうです。
これからは、常時鞄に忍ばせて…手放せない一品になりそうです。
今後、どんなふうにエイジングするか…楽しみながら、大切に使いたいと思います。