数えれば私は45歳。ライバルの光源氏殿は6歳下。
内大臣の位で政務に多忙を極めていたが、念願の分かれた娘(玉かずら)の成人式の大役を務め、源氏殿に感謝を申し上げた。
娘は源氏殿の働きもあり、天皇のそば近くに使え、実質的には妃に近い尚侍(ないしのかみ)として宮仕えをした。
玉かずらはもっと上の位につける可能性があったので、源氏殿はいったん結婚してしまうと、絶対に更衣以上の位になれず、結婚には大反対であった。
一切の野心を棄てての黒ひげの大将と結婚し、まもなく子もできた。
私はお家安泰で万々歳であったが、ひとつだけ心がいたむことがあった。
内大臣の位で政務に多忙を極めていたが、念願の分かれた娘(玉かずら)の成人式の大役を務め、源氏殿に感謝を申し上げた。
娘は源氏殿の働きもあり、天皇のそば近くに使え、実質的には妃に近い尚侍(ないしのかみ)として宮仕えをした。
玉かずらはもっと上の位につける可能性があったので、源氏殿はいったん結婚してしまうと、絶対に更衣以上の位になれず、結婚には大反対であった。
一切の野心を棄てての黒ひげの大将と結婚し、まもなく子もできた。
私はお家安泰で万々歳であったが、ひとつだけ心がいたむことがあった。