源氏殿40歳の祝いの春。六条の屋敷はおろか朝廷をはじめ、誰でもが祝いの準備にかかった。
秋には、太上天皇に順ずる最高位をたまわったのです。
私も行政の最高位・太政大臣と亡き父と同じ位についたのです。
この位になると実質的な仕事もなく、女遊びにも体力がつかず、孫と遊ぶのが楽しみになってしまった。
私は46歳と心身の衰えを感じてきたが、源氏殿はとても40歳とは見えなかった。
押しも押されぬ位にありながら、決して威圧的でなく、むしろ包み込まれてしまうお優しさがただよっていた。そお・・光り輝く阿弥陀如来と見間違えるほどだった。しかし、色多きお方には変わりなく、終生、姫たちに尽くしたともいえよう。
秋には、太上天皇に順ずる最高位をたまわったのです。
私も行政の最高位・太政大臣と亡き父と同じ位についたのです。
この位になると実質的な仕事もなく、女遊びにも体力がつかず、孫と遊ぶのが楽しみになってしまった。
私は46歳と心身の衰えを感じてきたが、源氏殿はとても40歳とは見えなかった。
押しも押されぬ位にありながら、決して威圧的でなく、むしろ包み込まれてしまうお優しさがただよっていた。そお・・光り輝く阿弥陀如来と見間違えるほどだった。しかし、色多きお方には変わりなく、終生、姫たちに尽くしたともいえよう。