気高く美しい藤の上どのも37歳の厄年になられた。体調も優れず加持祈祷の効果もなく病も高じて、なんと物の怪にとりつかれてしまった。
一進一退の長い年月お苦しみなされたのです。
源氏殿はそれまでの乱行を悔いるごとく看護をつづけたといいます。
源氏殿の理想の女性・藤壺の宮の面影をとどめ、理想の通りに育て上げた最愛の女性・藤の上どのは、萩の葉にやどる露が、はらりと消えるようになくなってしまった。
おくと見るほどぞはかなきともすれば風に乱るる萩のうわつゆ
源氏の返歌 ややもせば消えをあらそう露の世のおくれさだつ程へずもがな
源氏殿没後(52歳)婿殿・夕霧も中納言となり、右大臣まで昇格し、源氏家一族の長として富み栄えたのです。
一進一退の長い年月お苦しみなされたのです。
源氏殿はそれまでの乱行を悔いるごとく看護をつづけたといいます。
源氏殿の理想の女性・藤壺の宮の面影をとどめ、理想の通りに育て上げた最愛の女性・藤の上どのは、萩の葉にやどる露が、はらりと消えるようになくなってしまった。
おくと見るほどぞはかなきともすれば風に乱るる萩のうわつゆ
源氏の返歌 ややもせば消えをあらそう露の世のおくれさだつ程へずもがな
源氏殿没後(52歳)婿殿・夕霧も中納言となり、右大臣まで昇格し、源氏家一族の長として富み栄えたのです。